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 西加奈子の「サラバ」読んで思ったこと

 西加奈子の「サラバ」を読んだ。とても感動した。
「自分の信じるものを人に決めさせてはいけない」という言葉はとても力強い言葉だと思った。
 その言葉から感じ取れるのは自分には信じているものがある、自分の信じているものは絶対なんだ、ゆらがないんだというメッセージでとても力強いメッセージを含んでいると思った。 
 大量の情報があって凄まじいスピードで変化していく世の中だ。今まで懇意にしていた人が、急にそっぽを向いてしまう、昨日まで常識だったことが、今日、非常識になってしまう。そんなことはざらにある。そういう世の中で、他の人の目を気にして、自分の本当に思っていること、本当に大事にしていることをねじ曲げて生きていくということはただ流されて生きているのと同じことだ。ゆらゆら揺れて地に足の着いた感覚が乏しくなることになる。いつも不安に苛まれて生活することになる。
 自分であることは免れることはできないのだから、自分なりの自分の信じているものを見つけて、それを大事にしよう。自分が自分であるということは恐れる必要はない。むしろ誇りをもとう。
 「サラバ」。それが主人公が見つけた信じるものだ。見つけたというより既にあったけど気づかなかっただけだった。他の人からするとただのサヨナラの挨拶だけど、主人公にとっては、力強く勇気の出る言葉。自分の信じるものだ。
 自分にとっての「サラバ」はなんだろうか?じっくり考えてみよう。


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