プーチン政権は打倒されるべきか?

おはようございます。

さて、アメリカのバイデン大統領の失言が問題になりました。

「バイデン米大統領がロシアのプーチン大統領について、『この男が権力の座に居座ってはならない』と発言したことで、西側の同盟国から懸念の声が相次いでいる。内政干渉と受け取られる内容の発言に多くの新興国が反発し、対ロシアの国際包囲網づくりが難しくなる恐れがあるためだ。」

アメリカ政府はロシアの体制転換を望まないとしていますが、大統領が繰り返しこのような発言をしていることは見逃すことができません。

でも、プーチン政権打倒を示唆することにどのような意味があるのでしょうか?そもそも体制転換した場合どのようなパターンが考えられるのでしょうか?

1つ目に関しては、既に日経で書かれているように国際協調にヒビが入る可能性があるということでしょう。平和という点で世界の目的は一致していますが、対応の程度はその国によってまちまちです。例えばインドのようなロシアとの繋がりが比較的強い国は欧米の経済制裁に加わらない姿勢を示しています。あくまで「当事者だけで解決してほしい」のでしょう。そのため政権打倒ともなれば賛同する国の数は減り、事態は悪い方向に進んでしまう可能性があります。

2つ目に関しては、様々なケースが想定されますが、少なくとも良い方向に進む可能性は低いと考えられます。独裁者が急にいなくなってしまった事例としてはイラクが挙げられます。2003年アメリカの介入でイラク戦争が始まり、早々にイラクが負けフセイン大統領は処刑されましたが、その後のイラクはイスラム過激派の台頭など不安定な情勢が続いています。いわば、ずっと飼っていたペットを突然野生に放つようなものです。突然環境がした場合上手くいかなくなる点では動物も人も国も変わらないのかもしれません。ましてロシアのような大国がイラクと同じ流れを辿ったら、恐ろしい結末になることは想像に容易くありません。

このような意味で、少なくとも今の時点でアメリカの大統領が打倒プーチンを掲げるのはあまり良いことではないと言えます。

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