マガジン

  • 地域のらしさを探す旅

    春休みに車中泊をしながら日本を巡る旅行の軌跡

最近の記事

10 津南町:雪囲いコレクション

鶴岡にいる友達に会い、日本海を下って、新潟県へ。予定では、帰りには東北道沿線を下る予定だったので、まさか新潟にいくとは思ってなかった。3月と言えど、豪雪地帯と言われるだけあって、しんしんと雪が降る。 山形県も東北の日本海側の県だけあり、雪がすごく、天童と津南町とで、雪との生活の仕方に違いはあるのかがとても気になる。 「とにかく重くて量が多い」 津南で育ち今も津南に住む方は、津南町の雪は、北海道や金沢など、他の豪雪地帯とは全然違うと言う。1m3で4〜500kgほどあるそう

    • 09 天童:線的なつながり

      銚子、双葉町、南三陸町とフィールドワークをしてきて、初めての内陸の街 天童を4つ目の地に選んだ。地域の職(農業、漁業、林業とか)と地域らしさにはなにか関係性があるだろうと思い、将棋駒という伝統工芸産業と地域らしさの関わりを身に、天童へ。 ディズニーリゾートに行って隠れミッキーを探すように、街を歩けば、隠れ将棋の駒が見つかる。僕の中ではこういうのは、地域らしさの現れ方としては大分ベタ(あまりに直接的すぎる)だと思ってるが、農業とか漁業とか地域の職が食関係のときは見られず、将棋

      • 08 南三陸町:なんにもないところ

        三陸といえば、すずめの戸締りだなと思い出し、ルージュの伝言が流れながら高速を走る映画のワンシーンが浮かんだ。(Hey Siri ルージュの伝言をかけてと言ってApple Musicに流してもらう) フィールドワーク3つめの地域は南三陸町。震災を乗り越えて、復興を遂げた街の一つだ。いかにしてかつての南三陸の街を取り戻したのかを知るために、三陸沿岸道路を北に走った。 「なんにもないよ」 最初に話を伺ったのは港でタバコを吸う漁師の方々。ここ3日間は大時化で、ワカメの漁場が壊れて

        • 07 双葉町:地域らしさがうまれるとき街は復興する

          東日本大震災が起きた時、ぼくは小学校一年生だった。なんとなくの記憶しかないが、帰りの会をしていて、帰ろうというタイミングで大きな揺れが来たことを覚えている。 その時からこの3月には、13年の月日を迎える。 銚子から海沿いを北上し、フィールドワークの二つ目の街は、双葉町に決めた。双葉町は、福島第一原発のある町で、その事故で今もなお町のほとんどの部分が帰宅困難区域となり入ることができない場所となった。津波被害と除染のため、街は更地化されていることは知っていて、その地にどんな地域

        10 津南町:雪囲いコレクション

        マガジン

        • 地域のらしさを探す旅
          9本

        記事

          06 銚子:食卓で交わる二つの産業

          犬吠埼で夜を過ごし、波の音で目が覚めた。一つ目の目的地は、ここ銚子。ちーばくんで言うと耳の部分にいる。 街を歩けば、海鮮屋さんがあって、街のなかに進むと、醤油の香ばしい香りがする。そう、漁業と醤油の二つの産業によって、この街は支えられている。 海沿いは、漁業街、少し中に入れば、ヒゲタ醤油とヤマサ醤油ほか、醤油工場が立ち並ぶ。面白いことに、銚子駅を境に、東側がヤマサ醤油の勢力範囲でバス停の広告にはヤマサ醤油、西側がヒゲタ醤油の勢力範囲でバス停の広告にはヒゲタ醤油、ちょうど駅

          06 銚子:食卓で交わる二つの産業

          05:おうちをつまむ。もってくる。

          春休みの旅第二弾に向けて、ミシンで布を貼り合わせたり、第一弾で持ってたけど使わなかったものを整理したり、準備を進める。 車中泊旅は、普通の旅とは違って、旅の間は車を自分のおうちとして、住まいながら旅をする。いつも住むおうちと車のおうちは違うようで、どこか共通点がある。 旅に出る前、家の調味料やら、ラップやら、ライトやら、使えそうなものをうばい出て行った(ごめん母親)。そして、いつも使っている箸や枕までもを車につむ。この行為は、まるで、おうちをつまんで、もってきてるみたいな

          05:おうちをつまむ。もってくる。

          04:地域の見かた

          車中泊三夜目。もともとこういういつもと違う生活に順応するのは得意だから、慣れたものだ。固形燃料に火をつけ、米が炊けるのを待つ時間ほど豊かなものはない。 明後日ぐらいには一旦家に帰る。ひとまず、旅第一弾として、車中泊という暮らし方に慣れること、そして、第二弾以降の旅のやり方を考えることを目的とした。第二弾以降とは、僕がこの春休みにやりたいとかねてから思っていた日本中で地域らしさを探すための旅。 その旅の大まかなことはここにも書いたが、具体的に、どこを周り何を探すかまでを、こ

          04:地域の見かた

          03:よそ者

          誰かと旅をすることももちろん楽しいけれど、一人旅というのは、なんでも自由に決められるし、誰かを待たせることもなく、自由だ。旅先で感じたことを自分の中だけで咀嚼し、深くその体験を得ることができる。 その反面、時に寂しさを覚える。これおもろくない!と言ったり、笑ったり、SNSはあれど、感情をリアルタイムにかつ共に共有できる相手がいないことは、やはり寂しい。 インドを38日間旅した際も定期的に、寂しさは訪れる。それは単に、日本に対する寂しさというより、一人であるということの寂しさ

          03:よそ者

          02:お守り

          ホームセンターに行き、角材と合板を買って、支持脚という本来は建物の床下に使う建材も買い、丸四日をかけて、軽自動車をおうちへと作り替えた。 建築を学んでいると、とてつもなく大きな敷地が与えられて、それなのに、最終的な提出物は、模型や図面など小さいものばかり。軽自動車は2畳もない小さな敷地だが、作ったものは大きい。自分のやりたいことは、こういう1:1のものづくりだ。 車を完成させ最後につけたものはお守り。このお守りは、新宿の花園神社の旅行安全守り。インドでの38日間の安全を守

          02:お守り

          01:旅マイナス1日目

          もう出発できるぐらい旅の準備をするときを0日目と呼ぶならば、まだ車にスタッドレスタイヤをはめただけだし、旅はマイナス1日目ぐらい。 YouTubeで流れてくる車中泊しながら日本中を旅する動画に昔から憧れていて、この春は、祖父母宅の使わなくなった軽自動車を使って旅に出ると決めた。でも、もちろんそのままでは旅には出れず、車中泊のためには、車内におうちみたいな空間を作る必要があるし、雪道を走るだろうからスタッドレスタイヤをはめるのも必要。やることは沢山ある。 旅にはよく出るけれ

          01:旅マイナス1日目

          夏休み、山手線 徒歩で一周してみた話。とそのルート紹介。

          東京をぐるりと一周する路線「山手線」を、徒歩で一周してみることにしました。 そこには歩いてみたからこそ分かる街の姿がありました。 その体験記と簡単なルート紹介です。 事の発端ESS(English Speaking Society)という部活で、好きなことやって英語で発表しようという夏の課題がわたされた。 好きなことと言われて、ものづくりとかも浮かんだが、どうせなら、スゲーってなることやりたいなと思ってしまい、 山手線歩いて一周してやる! と、考えた。 これが、この過

          夏休み、山手線 徒歩で一周してみた話。とそのルート紹介。

          はじめての海外。はじめてのオーストラリアに行った話。

          7月25日から8月7日まで、学校のプログラムで、オーストラリアのビクトリア州へ。 二週間の間、メルボルンから100kmほどのところにある、バララットという街で、ホームステイをした。 その体験記です。 メルボルン・タラマリン空港についた朝25日の早朝。オーストラリア着いた。時差ボケはないが、深夜便だったせいか、かなり眠い。 飛行機を降りた瞬間、何もかも英語で、「あー、もう日本じゃねぇな」って感じた。 オーストラリアは、入国審査が厳しいと聞いていたので、少しドキドキ。まぁ、なん

          はじめての海外。はじめてのオーストラリアに行った話。