[第4話] 百合ナース! 〜かわいいあの子〜 [サロン連載]
あなた、どこから病室に入ってきたの?
おどかさないように、なるべくやさしい声を出す。
うちの病院は完全看護で、夜の付き添いを認めていない。
つまり、髪の長い彼女は面会時間を過ぎてもこっそり残っていたか、 あるいはどこかから忍び込んだかしかないわけで。
彼女は、冷めた表情のまま肩をすくめた。
「窓からだよ」
「窓?!」
ここ、三階なんだけど!
「ほら」
彼女はまるでたいしたことじゃなさそうに窓の外を指さした。
「ちょうど木があるじゃん。物騒だね。カンタンに登れる」
「カンタンって……危ないじゃない」
「別に」
彼女はしなやかな猫のように、ひらりとベッドから飛び降りた。
プリーツのミニスカートからすらりと伸びた眩しい素足。
その格好で三階まで這い上がってきたっていうの?
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