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小学生(11)も楽しめた!キュビズム展-美の革命-

先生あのね。
絵のことはわからない私が、絵が少し好きな娘(11)を連れて、国立西洋美術館の企画展『キュビズム展』に遊びに行って来ました。


プロローグ

私、ヨーロッパで美術館巡ったこともあるし!

スミソニアン博物館群があるワシントンD.C.に住んでたし!

その当時、 ジョージタウン大学で、美術講座も参加したし!

なのに、アートに関して、私の目は節穴だし、耳は馬の耳みたい。。😭
そんな私に、ニューヨークに住むアート人が、「東京でキュビズム展やってるよ」と教えてくれた。

うちには絵が「少し好き」な娘(11)がいるしね!とりあえず、突撃!

キュビズム展(ポンピドゥーセンター)

ポンピドゥセンター改修のため、作品が大量に来日中らしい。

国立西洋美術館(東京・上野)

日曜日の午後だったけれど、15分ぐらい並んでチケット購入できました。

娘「キュビズムってなに?」
私「ここに書いてあるね!」

私が説明しなくても、会場で子ども用渡されたジュニア・パスポートが、簡単に説明してくれている。(私も欲しい)


私「ほら、お尻も丸くなくて、キューブっぽく角張ってるでしょ?」
そんなスタート。

『大きな裸婦』(1908)
ジョルジュ・ブラック

もうすでに、

私「これ有名だよね。ブラック!」

『レスタックの高架橋』(1908)
ジョルジュ・ブラック

私「これも有名だよね。ピカソ!」

私「この二人がキュビズムのスタートなんだって。二人は友達だよ」
以上で私の知識は枯渇した感。

娘「ピカソは本当はもっと長い名前なのに、書いてないね」
(そういえば、娘と息子は暗記しようとしていたことがある。

マリア・デ・ロス・レメディオス・アラルコン・イ・エレーラ・ルイス・イ・ピカソ

私「ほら、これなんて全部キューブで構成されてるよね。ハグすると痛そうじゃない?」

パブロ・ピカソ

私「視点の角度もバラバラだし、モザイクみたいで、一瞬なんの絵だかわからないね」

(ピカソかブラックか、誰の絵かすらわらからない)

『ギターを持つ男性』(1914)
ジョルジュ・ブラック


『ギターを持つ女性』(1913)
ジョルジュ・ブラック


私「ギターとかバイオリンのモチーフ多いね」それも流行りというか、みんなで同じモチーフを見て描いてたのかもね」
(予想。誰か娘に解説してあげて。笑)

パブロ・ピカソ

私「この人たち、みんな友達で、アトリエに集まってたんだよね」

そのアトリエは、ボロくて、歩くと床が揺れたんだって。それが、川に浮かんだ洗濯屋さんの船みたいだから、洗濯船(Le Bateau-Lavoir)と呼ばれてたらしいよ」

その「洗濯船」に集った芸術家たちを描いたのが、こちら。

『アポリネールとその友人たち』(1909)
マリー・ローランさん

(どうしたの?マリー。こんな暗い色彩で描く人だっけ?←これもキュビズムの影響らしい)

しかし、いくら斬新で影響を受けたとはいえ、お友達画家達がこぞって似たような絵を描き始めていて、みんな素直でかわいい、
彼らのサロンでの会話を想像したらウケる。

娘のお気に入り紹介

ここからは、娘が「好き」と言った絵画たち。

『ヴァイオリンとグラス』(1913)
フアン・グリス


『シベリア横断鉄道とフランスの小さなジャンヌのための散文詩』(1913)
ソニア・ドローネ

私「絵も長いけれど、タイトルも長いね」

『ロシアとロバとその他のものに』(1911)
マルク・シャガール

娘「この牛みたいなの、見たことある!」
私「そうそう、シャガールの絵にはよく登場するんだよね。これは牛じゃなくて、なんだろう。ヤギ?」

(え、ロバ!?)

『墓地』(1917)
マルク・シャガール

娘「下半分は好きじゃないけれど、上半分は好き」

娘は色にこだわるんですよね。
確かに、上半分、娘好みの色。

『静物』(1914)
セルジュ・フェラ

娘「好き」↑

『小さなキュビズムのギター』(1910)『フォックス』
ジョルジュ・ブラック

娘「色のないのもいい。こういうのとか」↑娘

これについては、帰りの電車で「でさっきの色がないの、やっぱり好きかわからない」とまさかの訂正。

『キュビズムの風景』(1920)
マルク・シャガール

私「この色もいいよね」

『輪を持つ子供』(1917)
マリア・ブランシャール

私「この赤の色、なんだろう。なんか気になる!Redではなく紅だよね。和の色みたい」

『輪を持つ少女』(1919)
パブロ・ピカソ

娘「タイトル似てない?」
私「真似だね、真似。どっちが先に描いてる?」
娘「ピカソが後」
私「ってことはピカソが真似した!?」
(真似とは言わないよね。言葉選び気をつけます)

彫刻&建築


キュビズムは絵画だけでなく、彫刻や建築の世界にも広がったそうですが。

娘は、「建物はいいけれど、壁の模様とカーペット模様が耐えられない!」と。↑

(壁とカーペットの模様はキュビズムとは無関係)

『女性の頭部』(1912)
アメディオ•モディリアーニ

私「モディリアーニ、ママ好きよ。ビローンと縦長の顔を描くのが特徴的なんだよね」
(この説明で大丈夫??)

『眠れるミューズ』(1910)
『プロメテウス』(1911)
コンスタンティン・ブランクーシ

私「たまご?」
娘「顔だよ」

以上、キュビズム展でした!

常設展

ここで、「せっかくだから常設展も観て帰る?」問題が出てくる。

正直、企画展だけでお腹いっぱい。

私は疲れてくると、どれも同じ絵に見えてくる。それに、娘にも、美術館=疲れる、というイメージはつけたくない。そもそも、「せっかくチケットもあるし、全部観よう!」というのは優雅じゃない。

でもね。
結局、「せっかくだから常設展も通って帰ろう」と、サーーっと通り抜けしてきました。

疲れて座る娘に「ミロはかわいいから好きよ」と私。「かわいい」って、ライターのクセに、どんな語彙力…。

私「新しく入ったピカソの絵らしいよ」

『小さな丸帽子を被って座る女性』
パブロ•ピカソ


娘「この点々もいいと思う」
私「この時代は点々で描くのが流行ったっぽいね」
(点々で描く=点描)

サン=トロぺの港(1902)
ポール•シニャック

このモネの作品は初めて見たけれど、なんか好き。

『雪のアルジャントゥイユ』(1926)
クロード・モネ


あーこれは!
私が高校生の頃に絵葉書を集めていたデュフィ。オーケストラとかの絵がかわいいんですよね(また、かわいいって…)

『モーツァルト』
ラウル•デュフィ





エピローグ:なぜ子どもは入場料無料?

私「子どもは無料なんだよね。ラッキーだね」
娘「どうして?」
私「子どもにも来て欲しいからじゃない?」
娘「普通、逆じゃない?子どもはうるさいし」
私「子どもには未来があるからだよ」

もう少しまともにアートの話ができる人と行った方が、子どものためかも。と思うものの、
楽しかったー!

きっと娘と同じレベルで話ができるからですね😆
オトナのアート談義は、大人になってから誰かとしたらいいよ。


おまけ:山田五郎さんの動画解説↓

今回、前日に山田五郎さんの動画でキュビズム展について勉強してから行ったのですよね(娘は途中で離脱)。

でも、会場でセザンヌの絵を見て、
私「五郎さんが、セザンヌのことを横線で描く手法って言ってたでしょ?」
娘「斜めの線って言ってたよ?」
私「…」という会話もあったので、少しは頭に残っていたのでしょう。


言葉プロデューサーなまず美紀でした。
https://namazumiki.com

最後までお読みいただき、ありがとうございます✨💕