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大怪獣のあとしまつの後始末

久々の投稿。
先日、今話題のクソ映画を見たので。Twitterの投稿限界文字数200文字ではとても表しきれない面白くなさ(ある意味面白かったが…)だったので。

公開2日目の昼過ぎ、具体的には2022/02/05(土)の15時ごろに観た。
あらすじはタイトルの通りで、(いわゆるウルトラマンとかに出てくる)現代兵器をものともしない大怪獣が現代日本に現れ、突如死んだ。さて、その死体をどうするか…というもの。
前情報ほぼ無し(TVcm、劇場cmを数回見た程度)で、邦画は久々ということもあり、正直期待していた。私は基本的に映画の評判は調べずに劇場に行くため、期待を空かされることは度々あるのだが、結果から言うとここ数年の中で一番の面白くなさ具合だった。こんな設定どう料理してもある程度おもろくなると思うんだけどなぁ。

最初から最後までストーリーを追っていくのは面倒なので、ポイントポイントの感想をメモするのみとする。マジでメモなので、映画のストーリーの順序には準拠しない。

1.焼肉屋作戦実施する必要あった?

焼肉屋作戦というのは私が勝手につけた作戦名なので、作戦名のセンスの無さ等は全て私に起因する。怪獣の死体が腐敗が進み、怪獣体内に発生したガスによる爆発(と怪獣体内にある謎の菌糸)への対策として、一番最後に実施されるのがこの作戦である。怪獣の体の特定箇所に穴をあけ、吹き出すガスの勢いを利用して意図的に竜巻を発生させることで、ガスを宇宙(とオゾン層による分解作用)に放り出そうというものである。作中にも説明があるが、焼肉屋の煙の回収機構がそういう構造になっているらしい。なんじゃそりゃ。しかもミリ単位で弾道を調整できるミサイルでも不十分なほど繊細に穴をあけないと竜巻は発生しないらしい。ますますなんじゃそりゃ。
ミサイルで穴あけりゃいいっしょ!…という首相秘書(かつての同僚)の制止を振り切り、主人公は穴を開ける装置を3つ持ち、単身怪獣に乗り込む。3カ所だけでいいのかよ…
主人公は(たった)3カ所の穴をあけることはできるのだが、最終的に謎の光の玉になって怪獣を宇宙に持って行ってしまう。意味わからないと思うが、実際そうなる。怪獣の体を丸ごと宇宙に持って行けるなら、初めからそうしときゃいいじゃねえか…
必死こいて焼肉屋作戦する必要なくない?

2.社長秘書の奇行

1.でも少し出てきたが、対怪獣の専門部隊(特務隊)である主人公とかつて同僚だった社長秘書の男が出てくる。特務隊時代に事故で片足を失っており、同じくかつて主人公の同僚だった環境大臣秘書と結婚している。鼻につく行動をするキャラで、度々主人公の邪魔をしてくる。
この社長秘書だが、主人公の邪魔をしてくる割にその目的が見えないため、観客の不快感のみが募るシステムとなっている。
怪獣の死体に毒性や放射性物質等はないのか…というシーンで、意図的に謎の菌糸の存在を隠し、国民に毒性の有無を発表する直前に首相にだけ伝える(意図不明)といったような謎行動を頻発する。上記の焼肉屋作戦でも、ミサイルでは無理だと予め言われているにもかかわらず、なぜかミサイルで問題ないと妄信する。訳が分からないよ…
自分が作戦指揮権を得たときに、廊下で1人で大爆笑する奇人である。なんだこいつ…

3.キノコ

上記でも度々出てきているが、怪獣の死体には未知の菌糸が発生している…という設定になっている。菌糸の人体への悪影響については作中で深くは述べられていなかったが、繁殖力は凄まじいらしい。(繁殖力は菌糸類全般に言えることらしいが)
そして驚くべきことに、この菌糸は人の皮膚上でキノコにまで成長する。しかもその成長スピードは凄まじく、作中では数日間でしめじからシイタケ程度のサイズまで成長している。
実はこのキノコ、怪獣を宇宙に持っていく前に環境大臣に生えている(いた)。環境大臣秘書「やべぇ、環境大臣の首にキノコ生えとる…素手でひきちぎったろ。よし、ばれずに取れた。ふぅ、ひと段落…」といった具合である。そんなわけあるか。繁殖力が強いって言った直後じゃないか…
この世界では近々人類全員がキノコまみれになること必至である。

4.哲学

怪獣の死体をどうするのか決めるための首相と国の重役十数人との会議のシーンがそこそこあるのだが、そこで毎回謎の下ネタをぶっこむおっさんがいる。(防衛大臣か何かだったか…)
正確には意味の分からない下ネタを絡めた「例え話」のようなものをする。「悲しくて出た涙も、鼻毛を抜いて出た涙もどちらも同じ涙ということだ。」といった具合である。先述の発言は会議のシーンに出た発言でも下ネタでもない上に、内容の正確さすら怪しいが、雰囲気が伝わればいい。こういった発言が作中に十回程度出てくる。意味が分からない上に面白くもなんともない。最初の方は「なんだこいつ」という感情も沸いていたが、次第に「これを聞かされている俺は何なんだ」という感情に推移していく。
こう言っては怒られるかもしれないが、非常に哲学的な映画である。

5.良かった点

ジャニーズの山田君とオダギリジョーの演技が上手かった。以上。
いや、正確にはもうちょいあるけど、些末だし書くのめんどくさい。

終わりに

こんなもので良いか。恋愛要素が邪魔だったとか、一瞬出てきたヒロインの後輩の研究員何だったんだよとか、まだまだ色々あるけど…まぁいいか。書くの面倒になってきたし。
何だったんすかね、あの映画。
怪獣の死体の描写とかデザインとかはしっかりしてるので、その辺はいいんじゃないかと…ストーリーは酷かったですが。
さんざん酷評してますが(されてますが)、僕は意外と楽しめました。穿った目線を持っているので。面白くなかったという感想は覆りませんが。
次は何を観ようかね。

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