見出し画像

レンタル障害者はボランティアだ

レンタル障害者ってなあに?

 レンタル障害者(以下レン障)が燃え続けているいた。
すっかりタイミング外したけどもったいないのでアップします。1月くらい前に書いていたnoteですすみません。
 僕はバカ発見器が大好きなので、この手のでっかい釣り針は必ず生温く見守りながら、釣れた魚に雑に感想を投げていくスタイルです。

 知らない方のために簡単に説明します。
障害者手帳持ちを自称する方(以下レン障さん)が、自らをレンタルする「サービス」を始めたのです。

 まわりくどい書き方に感じる人もいるだろうが、要するに言っていることは「介助(介護)ボランティア募集」です。
細かい条件や説明は後にnoteで公開されています。
条件は被介助者である当人・レン障さんの「交通費」を負担すること。
その後のマシュマロ投げやTwitterでのやりとりを見ると、要するに「このアクションで発生する経費(実費)は全てボランティア側が負担する」と考えてよいと思います。
施設によっては障害者に対する減免制度(割引)があり、介助者にも適用される場合があることも「あえて」明記されています。
 当初発表された時は「食事代負担」も条件になっていたらしいですが、直後に改訂されているので無視します。関係ないので。
 ここで確認しておきたいのは、レンタル障害者によってレン障さんが得る「利益」は無いということです。
つまりこれは利益を目的としたビジネスではありません。
みんな「レンタル」という言葉に「釣られて」噴き上がってますけど冷静になりましょうよ?
人の「レンタル」というのは「レンタル何もしない人」「レンタル彼氏彼女」みたいな「キャッチフレーズ」で、それを業として高額な報酬を得ているプロ奢られヤー以上にレン障さんがたたかれるのは意味がわかりません。
なんか理屈をこね回してたたいている人、「健常者がやるのと同じことなのに障害者がやっているからたたく」というバチバチ差別をやらかしてる自覚はありますかね? 
「違う、レン障は福祉制度を悪用している」と言うのは13分前に予測済みなんですがどのような行為・部分が「悪用」なのでしょうか。
中には「違法」と決めつけている悪質な投稿もありました。
何人かにどの行為が違法か、何の法律に抵触するのかを尋ねてみたのですが無視か、「違法に決まってる」の一点張りで答えは得られませんでした。
当然ですが、根拠なく他者を違法と決めつけることは違法である可能性が非常に高いです。
いきなり開示請求のおうかがいがプロバイダから来たりするかもしれないですよ?
 炎上して早速にJ-castニュースがレンタル障害者を取り上げました。
ちなみにレン障さん本人に取材申し込みをして断られたにも関わらず無断で取り上げているようです。
大したことは書いてないのですが、厚労省の精神・障害保健課に突撃取材を行い、以下のような回答を得たとしています。

J-castニュース "障害者手帳持つ人の「貸出サービス」投稿が波紋"より引用

 「こんなことを窓口の職員が言えるはずが無いので、これはちゃんとした『省』としての見解だ」という意見もありました。
前半は完全に同意ですが、省としての見解を即日引き出せたというのは非常に疑問に感じます。
 僕自身手帳(精神2級)もちで活用していますが、ここに書かれていることは初耳ですね笑
「近しい人」限定の意味も分からないし、現実には介助者の介助能力も問われていません。

介助者に資格は必要か

 障害者が何らかのイベントに参加する時に、ネットなどで介助者を募ることは普通にあります。
車椅子ユーザーが「イベントはエレベーターのないビル3階なので運び上げて欲しいです」とお願いし、男性何人かで運び上げたという経験は僕自身何度もあります。
それは「制度の趣旨に反した」介助者でしょうか。
 現に同伴者(付き添い人が「介助者」であるかどうかから問い直す必要があります)の年齢を制限しない施設も多くあります。
どういうシチュエーションが考えられるかと言うと、例えば障害をもつ親が子供を連れていく場合ですね。
これは「介助」というより、単純に障害者が施設を利用しやすくしていると見るのが自然でしょう。
レンタル障害者への批判意見の中には「介助能力がない(低い)、障害特性や個人の状況を知らない他人では介助出来ない」という意見も多く見られましたが、そもそも「介助」が必要とされているのか?がスタートラインです。
ぶっちゃけ、行政ホームヘルパーも個人や障害の特性を把握してきている訳でもないですよ笑
一応資格は必要なようですが、実際にはとてもそうは思えない人もいっぱいいます。これは利用者としての実感です。
 まとめとしては、少なくとも現行においては介助者の資格・資質は限定されておらず、誰でも介助者になれる、というのが事実です。
「ルール上はそうだろうが、問題だ」という方は何が問題なのかを明示してください。「厚労省が問題視した」なら聞く必要がないので結構です。
だいたい資格を問い始めたら「営利目的で介助をするヘルパー」が減免制度を利用するのは悪用ではないか?になっちゃいますよね?
 介助者には資格が必要ないので、少なくとも現行上レンタル障害者をレンタルすることに問題がないことが明らかになりました。

レン障は営利活動にあたるか?

 その上でもう一つ「問題視」されていることを考察していきましょう。
レンタル障害者が「営利活動」であることを問題視する意見が多く見られました。
これは結論から言ってしまうと営利目的に当たりません。
レン障さんが求めているのは「交通費」であり「実費」。
それは全て活動の中で消費され、利得は発生しません。
この人はツイートの中で「おなか空いたらご飯をおごって欲しい」みたいな冗談か本気か分からないことをつぶやいたりしますが、まあ本気だとしてそれもギリギリ実費だと言えるんじゃないですかね。
これに問題がないという話をしているとすぐ高速道路障害者割引不正(検索するといっぱい出てくる)を出してくる人がいますが、それはバチバチ詐欺罪で犯罪です。
「法的に全く問題のない行為の問題性」の話をしているのにバチバチ犯罪を例示してきてどうしたいのか、全く理解出来ません。
 介助される側が経費を求めるのはおかしい、という意見もありますが、そもそもボランティアが実費を負担してボランティアを行うことは普通にあります。
東北大震災のボランティアも交通費自腹、手弁当、用具も持参、さらに現地で寄付をされた方も多いですよ。それ、真っ向から否定するんですか?
それは受ける側が求めたものではない、という反論に対しては「被災者がボランティアと寄付の両方を求めた事例」がないことを証明していただきたいですね。
信じられない人もいるでしょうが、世の中にはお金を払ってボランティアをしたい人は山ほどいるんですよ。
 最初のレン障さんのツイートを見てもらえると分かりますが、障害者割引と引き換えに交通費を負担しろとは一言も言っていません。
ボランティアをしたい人と、して欲しい人のマッチングが行われているのであり、部外者が何かもの申す余地はないんです。

 とりあえず(といっても長文になりましたが)、レン障には倫理的なものも含めて問題がないということを説明しました。
次はもう少し深掘りしてみます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?