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XP-PEN Artist Pro 16にぴったりのスタンドをG-Funで作る

Artist Pro 16を買ったのが今年のGW前の4月下旬。
液タブ用のスタンドが付属していないので別途用意する必要があった。

XP-PEN純正のスタンドやamazonを覗けばノートPC用のスタンドもあり、選択肢としては比較的幅広い。
実際にそのうちの一つを購入して使用していたのだが使えば使うほどいくつかの問題が発生した。

  1. 市販されているスタンドは10インチから16インチの兼用モデルとして売られていることが多い。つまり16インチには小さい。

  2. Artist Pro 16は液タブ自体の厚みが9mmしかなく、液タブの中でもかなり薄い部類に入る。市販のスタンドでは下辺を受ける部分が高く、絵を描くときに手首が引っかかる。

下辺を受けるツメの部分

この2つの問題を解決するべく、スタンドを自作することにした。
メイン素材となるのはアルミフレームだ。

Artist Pro 16専用になるように設計しているが応用すれば他の液タブにも使えるかもしれない。
noteの最後に使用したパーツ一覧を載せておくので参考にしてほしい。

アルミフレーム『G-Fun』について

まずは今回のスタンドのメイン素材であるアルミフレームについて少しお話しておこう。
アルミフレームはその名の通り、アルミでできた構造材だ。特徴をあげるとするならば鉄より軽くてプラスチックより丈夫。

軽量化のために中は空洞になっている

アルミフレームを作っているメーカーはいくつかあるが今回はSUS社のG-Funという商品を使用して製作した。

SUSという会社は企業や工場向けにアルミフレームを製作、販売している会社だが、その製品一部を一般向けに販売しているのがG-FUNというブランドだ。
企業向けに売られている商品と名前は違うがモノ自体は全く同じである。

SUSという名前だが扱っているのはステンレスではなくアルミ

比較的お手頃な価格で工業製品レベルのものが手に入り、カスタマイズ性も無限大なのでいろんな用途に使える。
実際、今使っているPCデスクのフレームもこのG-Funを使用している。

「こういうのって設計が大変なんでしょ?」と思う方もいるかもしれないが、手書きでこれくらいのサイズのこんなものが欲しい!という感じの絵を送るだけで図面化と必要なパーツをリスト化してくれるサービス(無料)もあるので利用してみてほしい。

液タブの大きさから必要なパーツを設計する

まずは液タブ用のスタンドとして必要なもの、不要なものは何かをはっきりさせておく。
ここに関しては好みの問題。あくまで私個人の考えるスタンドだと思ってほしい。

  • 角度調整機能は必要。

  • 0度~90度のような極端な調整幅は不要。

  • 液タブから下辺受けが飛び出ないようにする。

  • できるだけ広い幅で液タブを受けられるようにする。

  • 液タブの端を押してもぐらつかないこと。

  • 持ち運びはしないので折り畳み機能は不要。

欲しい機能がはっきりしたらG-Funのラインナップとにらめっこしながら図面を引いていく。
今回は2DCADを使って設計を行ったが使用期限付きの3DCADが公式から配布されているので3D強いマンは使ってみてほしい。
ただし一般向けではなく、企業向けのソフトだ。

冒頭でもお伝えした通り、一般向けに販売されているG-Funと企業向けに販売されているGFとではモノは同じでも名前(型式)が違うため、そのあたりがわかっている人向け。わからない人は素直に設計サービス(無料)を利用しよう。

G-Funを使う上で最も価格を安くする方法はコネクタの使用数を減らすことだ。
アルミフレーム自体は安いのだがフレーム同士をつなげるコネクタが高い。
コネクタは最小限に、使う場合も安いコネクターを使えるようにするのが設計の腕の見せ所でもある。

完成した図面
いろいろ端折ってる個所もあるが自分が分かればよい

注文&組み立て

G-FunはDCMやケイヨーデイツーなどの大手ホームセンターでも扱っているが、公式オンラインショップからはアルミフレーム長さを指定して購入することができる。
ホームセンターでは定寸で販売されているがカットサービスなどを利用すれば任意の長さのアルミフレームが手に入る。
高価なコネクタ類も公式オンラインショップでは定価のため、ホームセンターの方が安い場合もある。
また、公式オンラインショップだと5500円以上で送料無料なので近くに取扱店があるのであれば少量はそちらを利用したほうがよい。公式オンラインショップから注文した場合は4日ほどで届く。

あとは設計した通りに組み立てるだけ。
組み立ては六角レンチ1本でできるがアルミフレームの断面を保護するキャップは結構固いのでプラスチックハンマーがあると良い。
処理はされているものの、アルミフレームの断面は手を切りやすいので注意したい。

組み立て完了後

液タブが傷つかないようにゴムシートなどをお好みで設置面に貼り付ければ完成。

液タブを載せた姿
下辺の飛び出しもなし
前に使っていたスタンドから幅も大幅アップで安定感もアップ

使用したパーツ一覧

ピンコネクタだけで総額の半分もある。高い

新規会員登録で20%引きクーポン、1年に3回(春と秋とお誕生日月)10%引きクーポンが配布されているのでそれを利用するともう少し安く購入できる。
ただし、5500円未満だと送料がかかってしまうので注意。

市販のスタンドは3000円から4000円程度で販売されているため、お高めの価格にはなってしまうが液タブにぴったりの製品であるというメリットは大きい。

最近DIYのアニメが流行ってるとかはやってないとか。DIYはいいぞ。

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