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ガリバー "法螺吹き" 男爵の冒険LⅧ

「わたくしが船舶の専門的な知識も、絵の才能もないことを白状しますと、それでもよい、とにかく情報が欲しい、とのことでありました。アップルトンの港で出航前に見た"白星号"の姿を思い出し、絵に描いて見せると、研究員たちは絵を囲み、あれこれと議論しておりました。そうして次は三面図を欲しいと言ってきましたので、わたくしは頭を悩ませながら船を三方向から見た図を描いて渡しました」

「彼らから『この船はどうやって進むのか、方向を変えたり、ひと所に留め置くにはどうしたらいいのか』『どのように船が造られていくのか、手順や材料を知りたい』などの質問があり、わたくしは詳しく知らないのだと断りを入れた上で、しどろもどろになりながら答えました」

「わたくしが答え、彼らが論議し、また新しい質問があり、それを繰り返すうちに時間は過ぎていきました。空腹を感じ始めた頃、王が手を叩いて会議の終了を宣言しました。『よい話し合いの場を設けることができたと思う。卿と研究者諸君の有益な関係が築けることを願っているし、きっとうまくいくだろう。今後ともよろしく頼む』と王が話し、わたくしとシダー氏は解放されたのでした」(続)

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