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聞き上手なスナックのママのように「おかえり」を、体操のお兄さんのように「いってらっしゃい」を

みなさんは、ご家族やパートナー、友人、お子さんなどの「関係が近い人」と、どのようなテンションで話していらっしゃるでしょうか。

1)完全なる素(テンションそんなに高くない)
2)ちょっと声のトーン高め(愛想よく)

わたしは長年、1)の「完全なる素」でした。そして、もともとテンションの低い話し方なので、それがさらに素となるともう、愛想のかけらもないわけです。
逆に、職場の同僚や上司、お店の人など、関係が遠い人に対しては2)の「愛想よく」話すよう必死に頑張っているので、その反動で素の話し方になる上に、頑張った結果疲れてしまい、省エネモードで口数も減ります…。

ぶっきらぼうで、愛想がない、そんな話し方をされて、うれしい人っていないですよね。
ということに、娘からの「(わたしの話し方が)あまりにも愛想がない、つまんなそう、機嫌悪そう」などの指摘でやっと気がつきました。

たとえば同じ
「おかえり」
という言葉でも、

「おかえり↓」(無表情、目を見ず抑揚なし、ぶっきらぼうに)
なのか、
「おかえり~↑」(笑顔あり、目を見てほがらかに、うれしそうに)
なのかで相手への伝わり方は全然違いますよね。

とはいえ…ついつい、距離の近い相手には素のまま、ぶっきらぼうな話し方になってしまいがちになるもの。これは、相手との関係が安定しているからとか、毎日一緒にいる相手だからなどの理由からだと思うので、それはそれで当然だと思います。

でも、わたしは娘にとってできるだけ「話したい相手」「話すのが楽しい相手」でいたいので、この3年くらい、意識して感じよく娘に話す努力を続けてきました。最近はやっと、家でもだいぶ感じよく話せるようになってきた気がします。娘から話しかけてくる回数や会話量も増えました。


試行錯誤の結果、自分の中に「聞き上手なスナックのママ」と「体操のお兄さん」を住ませておくことで、ちょっとラクに会話のトーンを上げられることに気がつきました。

聞き上手なスナックのママの気持ちで「おかえり」を

娘が小学校に入学したときに、学校から帰ってきたときの子どもは、仕事を終え、疲れて帰路につく会社員のわたしたちと同じなのだと考えてみました。
そう思うと自然と、
「今日も一日おつかれさま~。ひと息つくといいよ。
おやつは何食べる? アイス? クッキー?」
という気持ちに。

これは、居心地のいいスナックのドアを開けたら、ママが、
「今日も一日お仕事おつかれさまでした。何飲みます? ビール?」
と笑顔で労ってくれたらわたしもうれしい、という妄想(行ったことはないので)から。娘専用のスナックモードを、主に疲れが出てくる木曜日あたりから発動しています。

そして、ひと息ついた娘(わたしでいうと、一杯目のビールを半分くらい飲みほしたタイミングのイメージです)に、
「今日は学校、どうだった?」
と聞き、返ってきた言葉に(スナックの)ママモードで返していくと、スムーズに話してくれることが多いような気がします。
誰でも、ほがらかに「労ってもらう」「やさしくしてもらう」ことはうれしいですものね。

体操のお兄さんの気持ちで「いってらっしゃい」を

「みんな~元気ですか~!」

と子どもたちに呼びかけ、いつも元気で笑顔の体操のお兄さん。
娘には、このトーンを意識して話すようにしています。
ポイントは、常に機嫌がよさそうで軽やかなこと。そして、身振り手振りもつけながら楽しそうに話すこと。

たとえば、娘を学校や塾に送り出すときは、
「いってらっしゃい~」
と言いながら、ぶんぶん手も振ります。これも、素のわたしだったらなかなかやらないこと。心の中のお兄さんのおかげです。ありがとう!

体操のお兄さんが心の中にいることで、
「このトーンでの『おかえり』は、絶対に体操のお兄さんは言わないな」
と反省することが簡単にできるようになりました。


関係が近く大事な人にこそ発動してみてほしい、スナックのママモードと体操のお兄さんモード。よかったら試してみてくださいね。