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サプライズのおもてなし

訪問介護で86歳のキクエさん宅を訪れました。
キクエさんは弱視な為、日常生活を送るにあたり、小さなものなどが見えずらく、いつも台所には野菜クズなどが散乱いたり、薬が落ちていることもあり、部屋を清潔に保つ為に清掃を行っています。
また、手紙が読めない為、代読などもしつつ、ひとり暮らしなので困りごとの相談など受けた時には出来る限りの対応を心がけています。
そんなキクエさん、私が掃除をしている最中、珍しく台所に立って小麦粉の生地をのばして何やら作っているのです。
掃除を終えて居間へ行くと、テーブルにはエンパナーダという菓子とコーヒーがあり、「今日はお誕生日でしょう!」と言われました。
キクエさんは若い頃、コロンビアで生活をされていて、そこで食べていた物を前日から準備し作ってくれたようなのです。
中には、とろ〜りチーズが入っていてサクサクの生地に包まれ、粉糖がかかっていて、美味しい。
「生活保護で特別なことは出来ないけど、喜んでもらいたくて」そう言われ、とてもあたたかい気持ちになりました。

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