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リベンジ・スワップ

中高生の頃、学校が世界だった。
大人達からしたら「そんな事ない」と思うかもしれないが、事実私の世界はそうだった。

好きな人や恋人ができたら3日も経つと同級生のにやにやした目がこちらを向き、お調子者の男子に揶揄われる。
当然のように火のないところに煙が立ったり、煙しかなかったところに気がついたら本当に火種が生まれていたり。

何か起こすだけで祭り上げられたり、いじめの標的になったりもする。

そんな「学校」という環境は世界共通のようで、「リベンジ・スワップ」も学校内のカースト制度が大きく関わってくる。

今回紹介する「リベンジ・スワップ」のあらすじはこんな感じ。

スクールカーストの頂点グループにいるドレアは休暇から帰ってくると自分の性的な動画が学校中に拡散されていて、カーストから転げ落ち、友達と彼氏も失った。

そんな中、参加したテニスキャンプで転校生のエレノアと出会い、自身がレズビアンであることでひどく虐めた過去を持つエレノアと「交換復讐(リベンジ・スワップ)」を目論む。

この作品の1番オススメしたいポイントは、ティーンエイジャーの精神の不安定さが見事に描写されているところ。
その精神の不安定さが牙を剥くときもあれば、救いの手を差し伸べることもある。
思わず自分の学生時代を思い出して胸が痛くなったり思い出に浸ったりしてしまう作品だ。

いじめを受けたり、信頼していた人に裏切られ、相手を自分と同じ以上に悪い状況まで貶めたいといった強い思いに取り憑かれ、周りが見えなくなったり、かと思えばどれだけ人から傷付けられた過去があっても信じたいと思う純粋さも持ち合わせる。

そんな不安定で、脆く、大人より残酷だが、美しいティーンエイジャーの心が如実に描写されていて、さらに学校内という閉鎖された空間での復讐がスパイスになってとてもストーリーに入り込みやすくなっている。

ぜひ自分の学生時代の楽しい思い出や辛い思い出を抱きしめながら観てほしい作品だ。

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