本当に愛しているのはどっちなんだろうね

数値化されないいたいけな純が抽象で補われた時に、君は時にそれを具体という
そんなにも不安ならば私の体の一部をどうぞ差し上げるのだけれども、
君はそんなの厭がるので、その時外で鳴っていた爆発音を一生懸命言語にした
季節外れの花火の写真を撮るようにあなたはその悩ましいやっかみをぶつけては現実にしたがるが、そのベールに包まれたら本当の世界から二人で堕胎された気分になる
それでいい

こんな話がある
人間の一定数は生まれる前、宇宙の石ころだったって話。じゃあきっと私たちは一つの石だったし、こんなに世界が不必要なら長い間銀河の外にいて隕石として大気圏に入る直前にわかれたんだよ。
まあこの話はさっき私が考えたんだけど、そういうことでいいじゃない。
まだ微かに見える外界では人工の灯りと預かり知らない誰かの笑い声 へらへらと進んでいった日々は軽い歴史にして、二人で時計のない国で生きていくのも良い 
断絶されても構わない
ランダムに起こる偏頭痛を大事件みたいに扱って穴の空いたリップクリームを少し恥じて死ぬのでいい
正直な話、あなたにされたいやなことを訴え出るときに一瞬だけ曇る眉間とかに怯えたり歌にしたりして生きてゆきたい それだけ

ああ、そういえばダーリン、税金が上がるらしいわよ

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