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今日の1枚はこれ! ジャネット・ジャクソン 『リズム・ネイション1814』 (1989)

ジャネット・ジャクソンは、アメリカのシンガー。マイケル・ジャクソンが所属していたジャクソンファイブがいるジャクソン家の10人兄弟の末っ子。ジャクソン家の中ではデビューは遅く、16歳の時にファーストアルバムを発表する。その後、1986年にアイドル路線から、アーティスト路線へ変更して成功を収めた。

『リズム・ネイション1814』は、彼女の4枚目のアルバム。プロデューサーは、成功した前作『コントロール』と同様、プリンス一派のジャム&ルイス。効果的にサンプリングを使用し、リズムマシンやシンセサイザーを多用、、いわゆるミネアポリス・サウンドとして仕上げた。内容は、当時ニュースなどで取り上げられていた様々な社会問題をテーマにしたもの。自分たちで万国共通の言葉”リズム”で、新しい国家を作れたら…というコンセプトのもと、そうした社会問題に気付いていない若者たちに、メッセージを届けることが目的だったようだ。アルバムの1曲目には「誓い」として、新たな国家設立の宣誓のようなものが、語られている。それぞれの曲間にもこのINTERLUDE(インタールード)と言われる短い曲や音などが挟まれていて、アルバム1枚を1つの曲のようにして、一気に聴かせるつくりになっている。これはレコードからCDにセールス移行した時代にあった戦力だったと考える。コンセプトアルバムとしての一面があるが、その内容自体は、あまり注目されず、話題は「リズム・ネイション」のMVでの難度の高いダンスだった。その圧倒的なダンス・パフォーマンスは、当時の視聴者の度肝を抜いた。
アルバムは前作以上に売れまくり、「Miss You Much」、「Rythm Nation」、「Escapade」、「Alright」、「Come Back To Me」、「Black Cat」、「Love Will Never Do (Without You)」という7曲の全米Top5ヒットを生み、そのうち4曲がNo1ヒットになった。

マイケルのかわいい妹分であるジャネット・ジャクソンという印象から、前作と本作により、一気にアーティスト“ジャネット・ジャクソン”としての風格を見せた。エンターテイナー一家で育って培ったポテンシャルが爆発した感じだ。ダンスミュージックがフューチャーされがちだが、バラードも秀悦。何度も繰り返し聞きたくなるアルバムである。

※アルバムタイトル「RHYTHM NATION 1814」の“1814”は、
①「R」アルファベットで18番目、「N」→同14番目という意味とも言われていたが、②アメリカ国歌「The Star-Spangled Banner」が作られた年で、「リズム・ネーション」という曲は”リズム国歌”というイメージからそれが表記されたというのが本当らしい。
※「リズム・ネイション」のビートは、スライ&ザ・ファミリー・ストーンの「サンキュー」にインスパイアされている
※「ラヴ・ウィル・ネヴァー・ドゥ」は、デュエット曲ではなく、低い歌声もジャネットのもの。

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