しばらく投稿しなかったのは

 しばらく投稿しなかったのは、他のことをしていたからで、実は詩を書いていた。書く、という実感よりも、単語をつなぎ、長い音と短い音の印をつけ、区切りをつけ、区切りの数をかぞえていた、という実感のほうがはるかにまさる。今の自分のレベルでは、このあたりで精一杯である。

 うまく説明できなくて、過程が謎めいているのは、日本語ではなくて、サンスクリットの詩だからである。半分逃げてる、言い訳だけど。とにかく規則がやたらとあり、その中で、意味と文法の筋を通していくのだけど、情緒的な表現、というより、知的なお遊戯、のような感がある。この二つを両立させると、すごい、っていうことになるのかな。まだようわからん。ずいぶん前から詩を書いてみたいとは思っていたけど、チャンダス(音韻)を教えるクラスを見つけ、そこに通いだしたのがはじまりで、これが昨年8月のはじめ。同じ月の半ばごろにふとアイデアが沸き、一週間ほど、孤軍奮闘(区切りをつけ、区切りの数をかぞえ、の試行錯誤)したあと、なんとなく形になったので、先生に見せた。チャンダスのクラスではあるけれど、生徒が実際に詩を書くことは想定していないようで、そんな無茶をしたのは私一人であるようだった。
 日本に帰ったときに、新聞に載ってる「詩」を眺めてみた。何かが根底に近いところで違う気がした。
 それがまだよくわからないけど、これ以降、サンスクリットでやっているのを詩と呼ぶのをやめ、韻文と呼ぶことにした。どっちも遊びなのかもしれないが、チャンダスという規則がかなりきついので、その規則を乗り越えての遊び。かなり知的なのだ。ちなみに季語はありません。

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