奇跡の人 マリーとマルグリット レビュー(生きるということ)

Amazon Prime Videoでレンタルが安くなってて、ジャケットと予告編が気になったこともあり観てみました。

なんというか「生」を感じる作品でした。
生きるという意味の「生」です。

マリーは目と耳が不自由、つまり、見えないし聞こえない。
手話も通じません。
でも、元気に生きている。
もはや元気を通り越して野生動物のように。
そんな彼女の表現のツールは触れ合うこと。
触り触られることで物事を理解していく。
その姿が懸命そのもので生きるということを感じずにはいられませんでした。

最初は心折れるほど抵抗されつつも根気よく教育するマルグリットの姿は、観ている側も辛いものがありました。
やっと心開いてくれ、良い方向に向かい始めたと思ったらマルグリットの体調の悪化という厳しい現実。
死というものを教え、向き合う覚悟を授けるマルグリット。
ただ、マルグリットだって死が怖くないわけではない。

最後は笑顔で送り出すという姿に救われました。
短いのでサクッと観れる作品でしたが、テーマがテーマだけに色々感じることがありました。
しゃべらないシーンが多かったため、生活音などの「音」を生々しく感じる作品でした。
それがリアルさを生み出していたのかもしれません。

気になった方は是非。

以上、「奇跡の人 マリーとマルグリット レビュー」でした。

85点。

※マリーを演じたアリアーナ・リヴォアールは自身もろう者だそうです。

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