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パイオニア『真紅の契り』環境初週分析

はじめに

週末のChallengeとShowcase Challengeのリストから分析。

デッキによって筆者の好き嫌いが激しいのだけはご留意を。




■やっぱり『イゼット・フェニックス』が板

今回は《マグマのしぶき》の完全上位互換である《炎恵みの稲妻》を手に入れたイゼフェニ。得たカードは微々たるものだが、リストに掲載された64デッキのうち20デッキがイゼフェニという抜群のシェア率をほこり、前環境からのTop Tierぶりを堂々と見せつけた。

ミラーマッチを制するためイゼフェニ内でメタゲームが回っており、今の流行りは《時間への侵入》型。

https://www.mtggoldfish.com/deck/4432547#paper

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スタンのそれとは違い、《感電の反復》表裏から3ターン《Time Walk》するのにたった8マナしか必要としないのが脅威。特にイゼフェニミラーでは飛び道具を持つかか重要であり、純正《Ancestral Recall》型は苦戦を強いられている。

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☆注目派生デッキ

イゼットならぬ『ジェスカイ・フェニックス』

https://www.mtggoldfish.com/deck/4432554#paper

基本的にサイドから墓地対策が飛んでくるので《弧光のフェニックス》は機能不全に陥る。イゼフェニ側もそれは承知の上なので様々な追加勝ち手段を考えてきたが、色を足して《僧院の導師》を採用しようというのには驚かされた。

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その他にも白を足すメリットとして、《黄昏の享楽》《摩耗+損耗》などイゼフェニが苦戦させられるデッキへの強力なサイドカードが得られるのも挙げられる。


■スレイベンの守護者を得た『白単人間』

新規デッキとして、レガシー級のヘイトベアー(人間)を得た『白単人間』が出現。

https://www.mtggoldfish.com/deck/4429355#paper

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クリーチャーデッキゆえ、《集合した中隊》がタッチで採用されている。

とはいえ《サリア》と《中隊》は少し噛み合わないため、個人的には疑問符が付くデッキである。1回目のChallengeではある程度の結果を残したが、ハイレベルとなるShowcase Challengeでは22位と31位というトップ8ノーチャンスラインにポツポツといるだけなのでやっぱり微妙かなーと思わざるを得ない。


☆注目派生デッキ

そんな筆者の疑問符を解決してくれたのが『白単人間』

https://www.mtggoldfish.com/deck/4429365#paper

こちらは《中隊》をタッチしておらず、純正白単。《中隊》による一発逆転こそなくなったものの、堅実なデッキで好印象。

ただまあ正直に言えばどちらもデッキパワーが足りんかな。《サリア》はイゼフェニに強いと言っても、1マナ+追加の1マナで対処されるカードが何枚入ってるんだって話で……。あとウィノータ絶望的に弱いよね。まあ環境最初期にだけ現れる謎アグロ枠かなと酷評しておく(流行ったら知らん)。



■イゼフェニを追うもの、『ボロス・バーン』

そんなにイゼフェニが流行っているなら当然それに強いデッキを使おうというのが自然な流れ。その役割を担うのがボロスバーン

https://www.mtggoldfish.com/deck/4429353#paper

今回得たカードはないものの、イゼフェニへの相性だけで今環境も活躍が期待される。どのデッキに対しても先手で7枚キープできれば勝てるので、使うデッキに困っている人がいたらオススメしたい。


☆注目派生デッキ

同じ赤系デッキから『赤単』を挙げたい。

https://www.mtggoldfish.com/deck/4432550#paper

ボロスでは採用できない《ゴブリンの鎖回し》が、苦手とするウィノータ白単人間に強く出ることができる。

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あとやっぱり《砕骨の巨人》は強い。さすがレガシー級。


■『ナヤ・ウィノータ』の消失

前環境はイゼフェニと肩を並べるも、あまりにもメタられすぎてShowcase Challengeでは28位1人だけどなんとも寂しい結果に。

https://www.mtggoldfish.com/deck/4432573

そもそもイゼフェニに弱いのに肩を並べていたのが問題なのであり、現在地が妥当なところだと思ってます。

前環境から回してて愛着はあるので、なんとか突破口がないものかと思案するもまったくブレイクスルーは起こらず。少なくとも現存のリストではTop Tierへ返り咲くのは不可能なので、だれか妙案求む。


■新規カードは入らないけど……『黒単吸血鬼』

今回吸血鬼が強化されたハズだけど、特に新規カードは採用されてません。

https://www.mtggoldfish.com/deck/4432552#paper

Challengeの方でちょくちょく入賞している理由は《ゲトの裏切り者、カリタス》にあると思ってます。特にバーン白単に強く、ウィノータに対しても1枚で完封できる可能性があります。

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イゼフェニに対しては先手3ターン目《ソリン》というブン回りがあるのでチャンスは常にアリ。新規カードを上手く取り込めれば上位進出も十分あり得るでしょう。


■お前……まだやれるのか……『ロータスコンボ』

《サリア》の収録により死んだと思われたロータスコンボがShowcase Challengeで優勝してて草生えた。

https://www.mtggoldfish.com/deck/4432546#paper

さすがに《サリア》はキツいものの、イゼフェニに対しては有利。ウィノータに対しても五分。バーンに対しては相手の《大歓楽の幻霊》次第。と上位デッキに対しては割と強めに出ることができます。

Magic Onlineだと50ドルと安価で組むことができます。練度が一番大事なデッキなので、チャレンジデッキからロータスを始めたという人はMOをやるといいでしょう。




残りは前環境からほとんど変わっていないデッキを軽く解説。

アグロ以外は見識が少なくて申し訳ない。


・白青コントロール

イゼフェニに対して有利なのか不利なのか分からん。ナーセット増やしたらいいのにと思うのに2枚とかでマジで分からん。

https://www.mtggoldfish.com/deck/4432556#paper

ウィノータに対しては《残骸の漂着》を取らなくても有利。バーンに対しても《黄昏の享楽》が強いが、白単にはさすがに不利かな。


・ラクドス・アルカニスト

主にイゼフェニに対しての《安らかなる眠り》が刺さり、主にウィノータ対策の《墓堀りの檻》が刺さる可哀想な子。

特に墓地対策が致命的。イゼフェニが墓地対策に対して1/3程度の被害のところ、ラクドスは1/2以上が被害を受けてしまう。

墓地を利用するコンセプトを諦めてミッドレンジ化するのも理解できるが、どこに対してエッジを出そうとしているのかは不明。

https://www.mtggoldfish.com/deck/4429373#paper
https://www.mtggoldfish.com/deck/4432575#paper


・グルール

前環境に入ってた《エンバレスの宝剣》が不採用になってるのが理解できない。赤赤キツいのかな?と思ったら代わりに採用されてるのが神チャンドラとか《黄金架のドラゴン》で更に理解不能。

https://www.mtggoldfish.com/deck/4432559#paper


・スピリット

お前ら強化されたんちゃうんか……?

ポツポツと入賞こそしているものの、別に勝ってるわけではない。これも新規カードを上手く採用する必要があるかな。


おわりに

結局アグロデッキしかまともに解説できてないような気がするが、そもそも環境初期はアグロ系が強いので仕方ないということにしておいてください。

前環境からのイゼフェニの牙城を崩すべく各々考えるものの、結局崩しきれなかったという様相の新環境。とはいえまだ始まったばかりなので、パイオニア村MO支部ではみなさんの参加を心よりお待ちしております。


筆者Twitter(https://twitter.com/nakine777)

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