皆勤賞なんて
“皆勤賞“
それは、毎日休まず来ること。
高校生のある日、とあるクラスがクラス全員皆勤賞を達成したことで全校集会で表彰されていた。
その時の周りの賞賛の眼差しと声が、私にはとても気味悪く、少し吐き気がした。
「なんでただ毎日来ただけで、こんなに褒められるの?」
学生時代から、私はこの言葉が大嫌いだった。
恐らくこの言葉を考えた人は、毎日休まず来ることで、諦めない心とか継続力の大切さを説いたのだと思う。
でも、これだと「休むこと=悪いこと」という印象を受けてしまう。
今まで継続してやってたことが、1日休んだだけで無になるとでも言うのだろうか?
例えば風邪を引いた時とか、調子が良くない時とか、どうしても行けない時があると思う。
そんな日でも「休まない方がいい」「とりあえず来てみて」と言われて、その日一日無理をして行く。
当然、パフォーマンスは低下するだろうし、余計に体調は悪くなるだろう。
悪循環だ。
だったらちゃんと一日休んで体力を回復してから復帰した方が、長い目で見たらより良い結果が導き出せるのではないか。
もちろん怠慢はいけない。
七つの大罪の一つだし。
だけど適切な時に、適切に休むことのほうが、よっぽど自分のことを理解できてるし、大切なことだと私はずっと思っていた。
むしろ毎日やることに固執して、適当に物事をこなすことこそ、怠惰だと感じてしまう。
これは、私の屁理屈?
私は皆勤賞を獲ったことはない。
目指したこともない。
「皆勤賞なんてクソ喰らえ」
そうとさえ思っていた。
だけど今、noteを書くようになって記事を一日ずつ投稿すると、「〇〇日連続投稿!創作が続いて偉い!」と褒めてくれる。
このnoteほんとに褒めて伸ばすタイプで、ことあるたびに褒めてくれる。
最初はなんとなく投稿してただけなのに、気づけばもう1ヶ月以上毎日投稿している。
なんとか毎日記事を投稿できるように、ストックを準備したり、何か記事にできるようなことがないか常に考えている。
どうしても記事が間に合わない時は、思ったことを呟くことで、なんとか毎日投稿をしている。
本当にどうでもいい、とても良質な記事とは呼べない記事を無理やり投稿してる。
あれあれ?これこそ私がさっき言ってた“怠慢“なのでは?
より良いパフォーマンスのためには、休んでも良いんじゃないの?
素直に首を縦には振れない。
あの日三角座りで見上げた、あの堂々としたかつての同級生たちの顔。
ひょっとしたら羨ましかったのだろうか?
ふと思い出した過去の記憶の答え合わせが、今になって出来なくなった。
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