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美しい彼らの応援に行く

映画館で映画を観る時に、映画が始まる前に「上映中は静かに」とテロップがでる。

そりゃそうだ。
せっかく映画の世界に没入してるのに、ぺちゃくちゃと横でしゃべられたら気が散って仕方がない。
2000円近く払って、内容が理解できないとまでは言わないまでも、100パーセント楽しむことができなかったとなれば、それはせっかくの映画体験が台無しである。

だから私も映画を観る時は、極力静かに観ている。

ただ、映画鑑賞中の私の頭の中はいろんな感情が蠢き、それに伴い体がリアクションを取ろうとする。
それを必死に抑えるのに、苦労したこと数知れず。
というか、自分がオーバーリアクションしてしまうのをわかっているので、映画館に行く時は1番後ろで、前後左右人がいない席を選んでいる。

そして今回、そんな私にピッタリの映画館体験に参加して来た。

「美しい彼〜エターナル〜」応援上映

そう、私は応援上映なるものに、人生で初めて参加してきた。

さて、ここで応援上映というものを知らない人のために、この4文字が何を意味するのか、私の感覚で説明してみる。

ざっくり言うと、上映中の声出しが許可されているということだ。
みんなでお決まりのセリフを言ってみたり、登場人物にツッコんでみたり、なんならペンライトやうちわなんかを振ったりしてる人もいた。
とにかく、普段遠慮される行為がある程度許されている。
もちろん他の鑑賞者に迷惑をかけずに、ある程度の常識の範囲で、ではあるけど。

私はこの応援上映というものがどういうものかは知っていたけど、参加したのは先ほども言った通りこれが初めて。
しかもこの映画は、若い男性同士の初々しくも生々しい恋と愛の物語である。
以前見た時も、「きゃー///」「生々しすぎるッ!!!」と頭の中がプチパニックになったものだ。

以前の記事↓

これは、声を出さないわけにはいかないでしょ。

それで母と一緒に参加してきた。

それでいざ参加してみると、あれ?みんな思ったより声出さないぞ??

みんな遠慮してるのか、それとも映画に見入ってしまってるのか、思ったよりも「きゃー!!」とか「ひゅー!!」とか抑えきれない感情が爆発してます!みたいな声はなかった。

(あれ?みんな声出さないの?)

周りに負けないように声出すぞ!と結構意気込んできた私は、なんだか拍子抜けしてしまって、途端に声を出すハードルが高くなる。

ただ、1人応援上映の猛者がいて、その人が登場残物の行動にツッコンで、それに周りが笑ってしまうって構図がいつの間にか出来上がっていた。
多分、その人は慣れているのか、過去に参加したことがあるのだろう。
完全にツッコミさんが、その場の空気を支配していた。

私は結果的に控えめな声出ししか出来なかったけど、そもそもこの「美しい彼〜エターナル〜」自体が2回目でもかなり楽しめる作品だったし、控えめとはいえ、感情のままに声をだしたり、隣の母と笑い合ったりする体験はとても新鮮で、それ自体も楽しく、癒された。

今回お邪魔したkino cinema天神では、これからも「美しい彼〜エターナル〜」の応援上映が予定されているし、他の作品も応援上映の予告をしていた。
規模はそこまで大きくなく、こじんまりとしているが、映画好きにはたまらないラインナップをそろえていて、応援上映もちょこちょこ開催されている。

次はもっと声出せるようになりたいなぁ。
来る日のために、イメトレをする日々が始まる。

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