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真・女神転生のSFC三部作には魔力が込められている

高校生の頃に真3を遊んだのが、僕がアトラスに出会うきっかけでした。

そこから長らく真3以降の作品を遊んできたんだけど、心のどこかで「初期作もやらなきゃなぁ」とコンプレックスを抱えることに。

アラサーになったいま、スイッチオンラインで全部遊べると聞いて一念発起。全部遊んでみました。

結論:
SFCは別物。完全に。

熱烈なファンがいるのも頷ける。確かにこれはどえらいゲームだ。
遊んでみて「良かった」と思ったので、感想や攻略のヒントなどを書き記しておきます。

メガテンはいいぞ。

プレイフィール

Role Playing Gameであること

全編を通して思うのは、真3以前のシリーズはまさしくRole Playing Gameだったということ。

メガテンが他のRPGと違った点は、プレイヤーが取れる選択肢を増やしたところにあると思う。そしてそれは作品への没入感を高める仕掛けだったはずだ。

DARK SOULSを初めて遊んだ時に、気に食わないNPCと敵対することがとても新鮮で楽しかった記憶がある。
それを90年代に実現していたんだと思うと、当時のプレイヤーにとっては刺激的だったんだろうなぁと推察。

現代では想像しにくいだろうけれど、ガジェットに触れる人はきっとどこかで「機械を見下していた心」が確かにあった気がする。コンピュータの凄さを認める反面、「これ以上は無理だ」みたいな霊長類としての高慢さだ。

それは例えばペッパーくんやAIBOを生暖かい目で見るような感覚。だから僕らはガジェットの進化に驚けるんだ。

でも、メガテンはその想像を上回った。

会話によってシナリオが分岐したり、『バリエーション豊かな経験値』でしかなかった悪魔と会話ができる。ゲームに働きかけることができるのだ。

プレイヤーが「こういうものだ」と処理した部分にメスを入れたことで、このゲームの没入感や奥行きはグンっと広がったはずだ。
無機質な数字のやり取りに飽きていたプレイヤーたちは、やっぱりそこで興奮したと思う。うーん、羨ましい。

果たして自分は何者なのか

対立抗争に巻き込まれた当事者として、どんなスタンスを選ぶのかを考える。

これがメガテンらしさなんだなぁとつくづく思う。
Law-Chaosに加えて、Light-Darkの計4軸あるのが素晴らしい。
秩序か混沌か、その上で善く在るか悪しく在るかはじぶんのスタンスを決定するにはちょうどいい。なんだろうとプレイしている最中、頭の片隅にずっと浮かんでいる。
多分、気持ち的にはLaw-Darkか、Chaos-Lightだと思ってた。こういう人多そう。

閉鎖的な現代、開放的な魔界。そのどれにも一級の雰囲気が押し込まれている。息が詰まるほど濃厚なゲームプレイの中で、じぶんが何者なのかを考える楽しさ。

ゆとり世代独特の感性なのかもしれないけれど、3Dダンジョンは閉塞感はすごい。狭くて怖いって思っちゃう。別に閉所恐怖症じゃないけど。
だからなのか、独特の悍ましさがあるように感じた。

説明不足な高難易度

その反面、ゲームとしての面白さはあまりない。
これこそが真3の革命だったんだと思う。真3はゲームとして面白い。
ユニークなシステムは確立してあるし、破綻……とまではいかないけれど、圧倒的に不親切。コアゲーマーじゃないと太刀打ちできない難易度の高さ。

しかも、時代性がその差を加速させると思う。
多分、初代のポケモンは今の子達に渡しても遊んでもらえると思う。でも、メガテンはダメ。結構きつかったもん。
ただ媒体としてゲームで提供しただけであって、ゲームとしての面白みはない。どっちかってと思考パズルとかプレイノベルに近い感覚。豪華なゲームブックか。

ちなみに。
今回プレイするにあたって、スイッチオンラインを利用しました。
邪道と言われようが、できる技は全部やりました。増殖バグだのカジノでのずるだの。
そこまでしないと遊べなかったよ。ゲーム性なんてないようなもんだし、多少はね?
雰囲気だけでも完走したい人はバグ技おすすめ。詳細は個別に。

真・女神転生

好き度:★★★☆☆

評価点

点数をつけるなら60点。良くも悪くも初代だしね。
お気に入りのキャラはカオスヒーロー。お前が見た夢はなんだったんだろうな。ヒロインに嫁の名前つけたら即行NTRれたのはナイショ。

最初だからか、いま見ると展開は地味目。
それでも十分ぶっ飛んでるんだけどね。偉大な次作のおかげということで。
メガテンらしさを考える上では一番参考になると思う。
不思議な夢とか、かつての相棒の変化とか、世界が破壊されるスケールだとか。

本名でプレイするんじゃなかった

SFCの小さなロムカセットの中にたっぷり詰め込まれたビターファンタジーだと思う。

てか、テキストフォントが怖いよ。ホラー調やめてよ。
作品全体にオカルトが流れ込んでる気がする。キャラクターだってのっぺらぼうだし。

あっさりとした味付けは、過剰演出で胃もたれ気味な現代人にとっては嬉しい。
その分訴求力は低い。自信もってオススメはできない。
でも、プレイ動画とかじゃ伝わらない雰囲気があるんだよなぁ。
実際にやってみたからこそわかることがたくさんある。だからやってもらいたい。
でも、ラスダンは二度とやりたくない。ふざけんな。そこだけなんとかして。

雑な攻略メモ

ワルオがカオスヒーローになったら、テングをムドでしばきに行こう。
それまでは神経弾でハメまくろう。エストマ要因はユニコーン。今後ともよろしく。

真・女神転生2

好き度:★★★★★

評価点

3Dヴァルハラの曲大好き。一生聴ける。ホント好き。

個人的に、真2を遊べたことがSFCをやってて一番良かったと思うことです。
真1でゲームに慣れた後に、ストーリーや世界観にどっぷりハマれたのが楽しかった。
目まぐるしく変わる人間関係、明かされる真実、暴く上位者の真意。
圧倒的なる存在に振り回され続け、戦い抜く刺激的な体験は、これまでやってきたゲームのなかでもトップクラス。
これは本当に色褪せない。令和に初見プレイして度肝抜かれたんだもん。
狂信的な真2ファンの気持ちがよくわかる。本当によくわかる。
作品の濃度に頭がクラクラする。この続きを見たくなる気持ちがとっても分かる。

この作品こそ3Dでリメイクしてもらいたい。
現代の技術で蘇らせてもらいたい。グラフィックが向上したら爆発的に信者増える。断言する。

というか、最低PS2時代のポリゴンでもいい。真3ナイズしてくれたら本当に幸せ。個人的には。だってSFCメガテンは遊びにくいんだもん。
神と悪魔の戦いとか、組織の闇とか、隠された真実とか、オカルトとかに興味があるなら絶対に触れるべき。
ドットの閣下とか蠅様見たい! っていう下心でも全然OK。むしろ見に行け。ズルしたら簡単にクリアできるから。

いつか近い将来、もう一回クリアするつもり。
その時はスクショ盛々でレビュー上げよう。

雑な攻略メモ

スイッチ版は色々やりたい放題できる。
カジノは補給ポイント。KENOで大儲けしよう。
そうすると全体的なゲームバランスが壊れる。
あとは増殖バグも使っていこう。香を増やせると敵に負けなくなる。
め、メガテンは雰囲気ゲーだから……。

真・女神転生if

好き度:★★★★☆

評価点

ユミ√ のみクリア。
圧倒的に不親切。システム周りがよくわからん!
ゲームとしての出来はもう少し下なんだけど、ハザマが好きだから上げました。そのうちレイコ√ も遊びたい。アキラは……どうしようかな。

全体的にボリュームが少なめ。
気をつけることに注意できたらあっさりとクリアできる印象。僕は一日でクリアしました。
ペルソナの原点……とか言われるけど、個人的には「うーん?」って感じ。
ただ、メガテンを新しい方向に持ち出したって意味では同意。

初っ端から溢れる遊び心

根底に流れるゲームシステムが、普遍的に受け入れられるものだったっていう実験が成功したよね。
悪魔会話、合体、世界観などなど。その発見は大きかったし、シリーズを広げるきっかけになった作品だとは思う。

いまプレイしたら面白いのだろうか?
個人的なプレイフィールとしては、あんまり面白くなかった。
というか、真3以降のメガテンの方が好きなだけかも。
良くも悪くもハザマが好き。それだけ。特にPS版のパッケージが大好き。
ちなみに、今回のプレイではヒノカグツチは取れず、むそうマサムネは自分で作りました。

マサムネレシピを書いてくれた偉大なる先人に感謝

ガーディアンシステムとかいう罠。ホントに許さんからな、このクソシステム。
理解すれば奥深い、じゃなくて、理解しなくてもそこそこ使えるのが親切性だと思うのよね。
全員が全員、プレイするゲームに全力投球するわけじゃないんだ。
特にメガテンみたいな説明不足なゲームにおいて、ゲーム内で完結できないシステムは入れ込むべきじゃなかった。

新しく遊ぶならPS版とかの方がいいかも。
元々、ifをやりたかったのは追加楽曲目当てだったし。SFCだから聞けなかったけど。

雑な攻略メモ

ガーディアンはつけるな。なくてもなんとかなる。
カジノがあるぞ。擦りまくれ。
あとは不用意に部屋に入るな。嫉妬界は特に。ホントに許さんからな。
怠惰界はユニコーン必須。
ケットシー×ゴブリンでヘケト、ヘケト×カーシーでユニコーン。
ほぼ怠惰界で揃う。ゴブリンだけ用意しておくこと。

総評

いやあ、面白かった。度肝を抜かれた。
SFCを遊んだから、アトラスを全制覇したくなったと言っても過言ではないぐらいにおもろかった。そりゃ信者にもなるわ。

今更ですが、各作品を遊んでから結構日が経ってます。
やってた当初はこんなnoteをやることなんて考えてなかったので、スクショも少なめ。

このアトラス行脚が終わったら、改めて遊び直したいと思いました。
特に真2とifは絶対にやり直す予定。
レビューも挙げるので、期待しないで待っててくださいな。

メガテンはいいぞ。本当に。


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