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卒業にあたって考えてみた2019

わたしが何かを卒業するわけではないです。

前任校の同志社大学で初めて講義をしたその世代の学生たちが卒業でした。
担当した講義は初年次教育科目で少人数クラスでアカデミック・スキルズや大学について学習する基礎的な科目(=アカデミック・リテラシー)と、同じく初年次科目で商学的なことを少人数クラスで学習する科目(=ビジネス・トピックス)とでした。

着任当時は26歳でした、なるほど若い。まだサークルの新入生歓迎チラシをもらったり、アパート案内をもらったり、そんな日々です。

さあ講義頑張ろうと教室で座っていたら、次に来た学生に、自己紹介されてどんな授業なんだろうねと話しかけられたというイベントもありました。この経験に基づいて、最初に座っている学生に対して学生ノリで話しかけるというイタズラもやりました。時間になったら立ち上がって講義を始めるという。

アカデミック・リテラシーは、基本的な内容は全て統一されていましたが、運用面での試行錯誤は許されていました。たとえば、マシュマロ・チャンレンジをやったり。一橋論叢のエッセイをみんなで読んだりしました。この場で試したことはゼミなどでも生きています。

ビジネス・トピックスでは、5クラス同一の内容でやれば良いものを2つのシラバスを書くというチャレンジをしました。教育に対する時間投資が大きくなり、研究時間を取られすぎるということになりました。とはいえビジネス・トピックスでの学びは自分にとっても財産になっています。

メインの内容は松尾先生の『人工知能は人間を超えるか』の輪読です。2015年に社会科学系の講義で人工知能を取り扱っていた講義はほとんどなく、外部から連絡をいただくことにもなり、結果として研究にも活かすことができました。

とはいえ、はじめての経験ばかりで学生に本当に助けてもらったし、学ばせてもらいました。同時に、同志社大学の学生のレベルの高さに感心しきりでした。本当に凄い。

ビジネス・トピックスでの学びからプログラミングを始めた学生や、ITベンチャーに興味を持ち内定をとった学生、起業した学生など、その後連絡があるとそのたびに泣きそうになるのでした。

そんな学生さんたちが卒業です、おめでとうございます!先生のゼミがあったら入りたかったのにといってもらえたことは結構覚えています。いまの自信にもなっています。1年あるいは半年で少しでも意味のある学びができたのであれば満足です。少しでも思い出してもらえるのならば満足です。

卒業にあたって様々な話を聞いているだろうから、追加的に言うことはほとんどないのですが、元気に暮らしてください。それだけです。元気にいるのがイチバンだし、意外と難しいので頑張ってください。元気ならまた会えるだろうしお酒も飲めるかもしれない。ラーメン食べてるところを画像つきでTweetされるかもしれない。なんでもできるので元気で暮らしてください。

あと、配属や転勤で広島に来たならば連絡をくださいませ。

卒業式は自由な人生の卒業式ではないです!これからもたのしく生きていきましょう!


覗いてみてもよいのですよ↓


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