男はつらいよ第14作『寅次郎子守唄』~をみて。やはりメイン話が3つあった。

寅さん第14作をみた。マドンナは十朱幸代。
寅さんで面白いのは、当時のお店やうち、街頭にある張り紙やメニュー表。
当時の価格水準や、どんなモノが売られていたかが分かる。

ブラジル 230円 モカ のメニュー表。草団子100円 のとらやさんの張り紙。祝いもち とらや の張り紙。かけそば100円(駅前の屋台。うどんも含めて100円から200円)

これらの食の価格を見ると、団子は安くて150円、コーヒーは350円と思えば、今は当時の物価が1.5倍から2倍程度であろう。昭和49年12月の物価はこんなものだったのだろう。かけそば100円は安すぎるが。今と違って、外食も多様性があって、安いやつは安かったのだろう。経済が発展途上にある社会ではこういう商売が起こる。

話は3つ。
1孤児を歩かる話。
2恋沙汰。いつものやつ。この時代の「看護婦」の世間イメージは良くないようだ
3コーラスの講師の男。この頃は合唱が流行っていたらしい。

最後に1の話のオチが来るのもいつもの展開。安定感が素晴らしい。

旅先は佐賀県呼子港。唐津の近くらしい。船でないと移動できない家があったらしい。渡し舟が確か、60円だか50円という看板が。松江の矢田の私みたいな感じだ。毎日数回乗る前提のものだったのだろう。この頃の港町は、どうろが整備されていなかっただろうし、山すその港町は、道をつけるより、小舟で異動したほうが確かに早そうだ。

ひょうたんから駒。この言葉を久しぶりに聞いたが、こういうときに使うんか。何も期待されていない容器から、思いもかけない貴重な宝石が生まれる。誰も想像していなかった出来事が起こるということ。そのひょうたんは実はひょうたんに見えるが、中にはとても貴重なものがあったのだ。

恋沙汰に関しては、いつもと展開が違った。寅さんが見くびっていた恋敵が、なんと意中の人を、共通の好きな人を持って行ってしまったのだ。こんな展開も作れるのだな。

あと気になったのを挙げておこう。
・郵便貯金通帳。当時は100円単位で入金できていたようだ。
・呼子のストリップ劇場。当たり前に存在する娯楽だったようだ。あまりタブー感がない。
・京成の駅。寅さんには京成がよく出てくる。
・お百度参り。願掛けの大切さ。女性の信仰深さ。

気になった俳優
・若き月亭八方
・大川さん役のだれか(上条恒彦。すごい存在感。)


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?