人間はただの生命体。生きることそのものを楽しもう。
地域で暮らしていると、どうしようもない閉塞感に襲われることがあります。この地域から出てしまいたい、どこか知らないところに行きたい。煩わしい人間関係なんて、友人関係なんて捨てて。でも、子どもは小さいし、年齢的に新しい満足できる仕事を見つけるのは難しい。ああ、現実を受け入れて、日々をこなすことをするしかないのか‥
でも、ヤマザキマリさんの本『国境のない生き方』を読んで、少し気が楽になりました。所詮、人間なんて大した生き物ではない。地球に生まれた単なる生命体のひとつで、蛾や蟻と変わらない。日々自由に生きている猫なんかより、不満は言うし、戦争なんかもするし、ロクデモない。
だったら、生きることだけを楽しもうではないか。生きて、育てて、教えて、食べて、話して、寝る。それ自体を楽しもう。それでよい。なんのために生きるのかとか、人間関係をどうしらた良くできるかとか、そんな悩みはハナクソで、生きてりゃいろんなことがあって、いいときもありゃ悪いときもある。お金があるときもあれば貧しいときもある。でも、生きてりゃいい。まず基本はそこ。
本にあるアラビア地域の人のように、いかに楽するか、何かいい儲け話はないか、できれば楽して行きたい、みんなそう考えてる。それが自然。そのへんの子供や中学生といっしょだ。大人も偉そうに子供に言ったりしているが、大人だって楽して生きたいと思ってる。宿題なんか適当にしてすぐにでも友達のところに生きたい。そりゃそうだ。
移動だってしたらいい。地球上にたまたま生を受けてるだけだから、日本のどこだっていいし、海外でもいい。どこにいっても生きてりゃいい。どこに行っても、それは変わらないのだろう。
それでも、地域で暮らして、息詰まることがあれば、旅をする。本を読む。そうして自分が入ってる囲いを取って、囲いの外に出てみる。そうしたら悩みなんてハナクソ、チンケなものと、気づく。また生きていける気がする。でも、囲いを完全に否定しては駄目。囲いの外に出たら、いかに囲いが有難かったかと気づくはず。
ヤマザキマリさんの考えを聞いて、生きることをまた続けたくなった。ありがとう。