[Web]「裁判官からみた『良い弁護士』」

以下の記事についての備忘。

うーんと思うところはあるものの、一つの正直な告白ではあると思った。

裁判官の負担として、以下の文言は覚えておきたい。

ある残業代請求事件(労働部では最もありふれた事件類型の一つである。)が、もし和解できずに判決に至っていたとする。この場合、かかるありふれた事件であっても、証拠調べの期日(午後いっぱい)と、判決起案に要する時間(体感的には、残業三日分+土日のいずれかに一徹。この労働分の時間外割増賃金及び深夜割増賃金は、もちろん出ない。)とで、控えめに見積もっても、約二四時間の実働が加算される。さらに、実際には、これに立会書記官による尋問調書作成、判決点検、控訴記録整理の労も加わり、判決は、立会書記官の業務も圧迫する。

顧客に対してグリップを持つ弁護士の要素については以下が挙げられている。

①キャラクター的には、明朗快活、要は話しやすい方が多い。
②良い弁護士に共通する特長として、レスポンスが早いということが挙げられる。
③和解ができる弁護士は、依頼者に対し、事件の見通しをシビアに説明していると考えられる。

金銭に比例しない労働を求められるのは嫌だというのは仕方のないことではある。
結局、裁判官としては手間をかけたくないという前提で、現在の訴訟制度を利用するか否かを考えなくてはいけないということなのだろう。