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ハワイから立ち昇る八卦掌

国際武学研究会主催の、レイモンド・カーブリド先生の八卦掌講座を受講しました。

衝撃を受けた。
「わかる」ということに。

難解な八卦掌を「なぜそれをやるのか」「それをやることでどこに向かうのか」がわかるように指導している。
それが、ハワイアンであるレイモンド先生によって紐解かれる。

この八卦掌の体系は、レイモンド先生が「Super genius」と呼ぶクリス・リー・松尾師範から学んだものを、教学体系としてさらに進化させたものであるとのこと。

八卦掌の創始者もまた「Super genius」である董海川。
誰もが認める異次元的天才でありながら、その異次元性がどこにあるのか、十分に理解されないまま董海川は世を去った。
体系化をまったく行わなかった董海川の後、多くの弟子たちが消化し整理してきたものが、現在伝えられる八卦掌の体系。

董海川の直弟子のうち、程廷華が程氏八卦掌を、尹福が尹氏八卦掌を、梁振圃が梁氏八卦掌を創設。
直弟子の段階でいくつにも分岐し、しかもそれぞれにまた膨大な体系を有するに至る。
それを全部やらなければ、八卦掌というものは理解できないのか?
董海川がやっていたのはそういうことだろうか?

これまで学んできた八卦掌は、言うなれば「ヒントなしでやるジグソーパズル」。
レイモンド先生の教える八卦掌は「最初に完成図を見せてもらってからやるジグソーパズル」。

このような教学体系が、ハワイから立ち昇ってくる…という、この衝撃。
「董海川の一端」を感じることができました。

レイモンド先生の言葉の中で、特に印象に残っているのが「選択が世界をつくる」。

世界は始まりもなく終わりもない。無限。
しかし、私たちはどこから始めることもできるし、どこで終わることもできる。
右を選ぶか、左を選ぶか、無数の円のどれを選ぶか、それは自分。
その選択が世界をつくる。

「点」があれば、必然的に「円」が生じる。
点が無限であれば、円も無限。
だから私たちは、どのような円でも描くことができる。
ただし「他者」も円を描いている。
そこに「縁」が生まれる。

すなわち、「私たちの運命は完全に決まっていながら、私たちは完全に自由である」となるのですね^^

私はひとつの確信に至りました。

私は「自由な武術」を支持します。
私は「自由な武術」を探究し、それを進化させることに貢献していきます。

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