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ChatGPT(4.0)を活用した株式投資のファンダAI分析入門

■はじめに

投資家のみなさん楽に儲けることができたら最高ですよね。
なんとAIを活用すれば大量の情報を迅速に分析し、個別銘柄の動向を的確に把握することができます。これにより、投資家は市場の変化に素早く対応し、競争優位を築くことができます。

本noteでは、AI技術を活用して株式投資における企業分析を行う方法を"ほぼ無料"で実例を交えながら解説します。ChatGPTを用いた効率的なデータ分析を行うことで緻密な投資戦略を立てることができます。

なお記事について8割は無料部分ですが、最後に決算ガチャ手法の一部を有料限定公開します。投資家の皆様は自身の投資スキルを向上させることにつながると思います。どうぞよろしくお願いいたします。

■ChatGPTとは

ChatGPTは、OpenAIによって開発された大規模な言語モデルで、GPT-4アーキテクチャをベースにしています。GPTは「Generative Pre-trained Transformer」の略で、自然言語処理(NLP)タスクにおいて高い性能を発揮することができます。

ChatGPTは、膨大な量のテキストデータを学習し、自然言語の理解と生成能力を持っています。これにより、人間と同じように自然な文章を生成し、質問に対して適切な回答を提供します。

また、ChatGPTは様々な分野の知識が取り入れられており、企業分析や投資に関連する情報も扱うことができます。ただし、学習データは2021年9月までのものであり、それ以降の情報については網羅していません。そのため、最新の情報については別途確認する必要があります。

ChatGPTを金融アナリスト替わりに利用することで、企業の財務状況や業績、市場分析などに関する情報収集や分析が容易になります。これにより、投資家はより効率的かつ緻密な投資判断を行うことが可能となります。

■筆者の紹介

中田Bと申します。決算ガチャんねるとして株式投資の決算跨ぎをメインで活動しております。ネットミームに乗っかり”決算ガチャ”と表現しておりますが、持ち前の分析力と経験でガチャ要素を減らしていくことで資産を増やしております。ご興味ある方は主にTwitterで分析や決算ガチャ結果を公開しておりますのでフォローをお待ちしております。


■前提事項

・ChatGPT4を使用すること(有償版)
ここからアクセス

GPT-3.5(無料)とGPT-4(有料)の違いは、その能力です。GPT-4の能力を分析するために、OpenAIはこのモデルに、統一司法試験、法科大学院入学試験(LSAT)、大学院進学適性試験(GRE)定量、AP科目試験などのテストを受けさせています。その結果、多くのタスクで人間並みのスコアを獲得することに成功したそうです。
GPT-4は「模擬司法試験に、受験者の上位10%程度のスコアで合格している」とのこと。GPT-3.5のスコアは「下位10%程度」でした。テックメディア「Ars Technica」は「GPT-4はAIの新時代の幕開けとなる可能性を秘めている」と指摘しています。

また、GPT-4はタスク処理性能に関しても、より優れたものになりました。同モデルは最大32,768トークン(約25,000語のテキスト)の生成・処理に対応しており、前モデルよりもはるかに長いコンテンツの作成や文書分析が可能になっています。

そのため、より性能の高いAIモデルを使用することを推薦します。試しに同じ入力に対しての回答を下記に記載します。GPT-4の方がロジカルで非常に優秀であることが分かります。

GPT-3.5
GPT-4

※有料プランは月額20ドル(日本円で2500円前後となります)で「MyPlan」から契約できます。

■ChatGPTの注意点

前述でも記載していますが、ChatGPTのデータ量は2021年分しかありません。ですのでユーザーは主に求めたい情報を得るため指示の方法を工夫しないといけません。主な工夫として、ChatGPTにインプットデータを渡してあげます。以下より具体例を用いた株式投資分析の方法をお伝えいたします。実際の入力コマンドと出力文を掲載しておりますので、すぐにでもお試しできると思います。なお、これから示す例は2023年5月に入力したものとなりますのでご留意ください。

ではこれよりコマンドを示しながら実例を示します。

■『株探の値上がり一覧情報から株式市場の動向を確認する』

株式投資において市場動向をチェックすることは非常に重要です。市場動向を理解することで、投資家は適切な投資判断を下すことができ、ポートフォリオのリスクを最小限に抑えることができます。日経平均やTOPIX(東証株価指数)といった大局を確認をすることはもちろん、個別銘柄の市場動向を追跡することで、投資家は時流に沿った投資戦略を立てることが可能になります。


●参照先


★コマンド↓
以下の情報から示唆できることを10個あげてください

★インプット(コピペ)↓
銘柄名    市場  上昇率(%) 株価  個別ニュース/決算速報/テーマ
1. <6731> ピクセラ   東証S   50.0    3 
2. <7601> ポプラ    東証S   37.1   329  ひろぎんHD系ファンドなどからの資金調達で債務超過解消へ
3. <9219> ギックス   東証G   34.7  3205  今期営業利益3.3倍に上方修正
4. <5257> ノバシステム 東証S   32.8  2916  第1四半期営業利益が好進捗率
5. <6932> 遠藤照明   東証P   31.7  1385  今期大幅営業増益・増配計画を好感
6. <4772> ストリームM 東証G   30.8   221  エンタメ事業回復で1~3月期最終益は通期予想を超過
7. <7214> GMB    東証S   26.6  1749  23年3月期上方修正を好感
8. <9702> アイエスビー 東証P   24.3  1489  営業益上方修正と配当増額を好感し新高値にらむ展開
9. <5256> フュージック 東証G   23.8  4370  IPOイベントに納富社長が登壇へ、自律反発期待も
10. <6846> 中央製    名証M   23.1  1380  半導体製造装置関連
11. <3911> Aiming 東証G   22.4   558  1~3月期業績の計画上振れを好感
12. <5836> エーインシュ 名証M   17.6  1070 
13. <3739> コムシード  名証N   17.3   332  カジノ関連
14. <5244> jig.jp 東証G   17.0   406 
15. <3647> ジー・スリー 東証S   17.0   200 

入力内容

<7601> ポプラは、ひろぎんHD系ファンドなどからの資金調達により、債務超過解消に向けて前進している。
<9219> ギックスは、今期営業利益が3.3倍に上方修正されており、業績が好調であることがわかる。
<5257> ノバシステムは、第1四半期営業利益が好進捗率であることから、業績が予想以上に好調である。
<6932> 遠藤照明は、今期大幅営業増益・増配計画が好感されており、投資家の期待が高まっている。
<4772> ストリームMは、エンタメ事業回復により、1~3月期最終益が通期予想を超過している。
<7214> GMBは、2023年3月期の業績上方修正が好感されており、投資家の期待が高まっている。
<9702> アイエスビーは、営業益上方修正と配当増額が好感され、新高値に向けた展開が期待されている。
<5256> フュージックは、IPOイベントに納富社長が登壇することや、自律反発期待により、株価が上昇している。
<3911> Aimingは、1~3月期業績の計画上振れが好感されており、投資家の期待が高まっている。
<6846> 中央製は、半導体製造装置関連の企業であることから、半導体業界の動向に連動した株価変動が考えられる。

出力内容

上記より個別銘柄の動向を得ることで、投資家は市場の変化に素早く対応し、効果的な投資戦略を立てることができます。個別銘柄の動向を理解することは、投資ポートフォリオのリスクを分散させるために重要です。また、銘柄ごとの業績や成長性を把握することで、将来性のある企業への投資を促進し、リターンを最大化することが可能となります。

さらに、個別銘柄の動向を追うことで、業界のトレンドや競合状況を理解し、市場の成長性や先行きを評価できます。これにより、投資家は経済環境や業界の変化に適切に対応し、安定した運用を実現することができます。

■『決算内容の要約を行う』

決算内容を確認することは、株式投資において非常に重要な要素です。決算内容には、企業の財務状況や業績、将来の見通しなどの情報が含まれており、投資判断に大きな影響を与えます。企業の決算内容を分析することで、投資家は企業の収益力や成長性、財務健全性などを評価することができます。また、決算発表に伴う企業の経営陣からのコメントや今後の事業戦略も注目すべきポイントです。

ただ、決算内容は長々と記載されているものが多く、誰かに要約してほしいですよね。面倒なことはAIに任せましょう、一瞬でまとめてくれます。なお文字数制限があり、日本語だと2800~3000字を超えるとエラーとなりますのでご注意ください。

●参照先
2023年9月期 第2四半期決算短信@株式会社M&A総研ホールディングス

★コマンド↓
以下を箇条書きで10個程度要約してください。

★インプット(コピペ)↓
(1)経営成績に関する説明
当第2四半期連結累計期間におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症による規制が徐々に緩和され、
社会経済活動も緩やかに持ち直しが見られた一方で、各種物価の上昇によるコスト高や為替相場の変動が続いてお
り、依然として先行き不透明な状況が続いております。
当社グループの事業ドメインである日本国内の中小企業によるM&A市場は、経営者の高齢化及び後継者不在企
業の増加という実態と、M&Aによる事業承継を推進する行政の政策により拡大を続けております。当社グループ
は1社でも多くの企業の事業承継を支援すべく、AIマッチングアルゴリズムの精度向上、業務のDⅩ推進という
2軸で効率的なM&Aの実現に取り組んでおります。M&Aアドバイザーの採用も順調に進んでおります。
このような事業環境下において、当社グループにおいては着実に案件を進捗させ、成約件数62件と堅調に推移し
ております。
また、今後の業績拡大を図るため引き続き積極的な採用を進めており、当連結会計年度においてM&Aアドバイ
ザーを41名増員しました。
この結果、当第2四半期連結累計期間における売上高は3,874,560千円、営業利益は2,287,362千円、経常利益は
2,284,863千円、四半期純利益は1,567,057千円となりました。
なお、当連結会計年度より、当社グループの報告セグメントを単一セグメントに変更したため、セグメント別の記載を省略しております。

入力内容

新型コロナウイルス規制の緩和
社会経済活動の回復
物価上昇と為替相場変動の影響
中小企業によるM&A市場の拡大
事業承継支援とAIマッチングアルゴリズムの精度向上
業務のDX推進
M&Aアドバイザーの採用拡大
成約件数62件の堅調な推移
M&Aアドバイザー41名の増員
売上高3,874,560千円、営業利益2,287,362千円、経常利益2,284,863千円、四半期純利益1,567,057千円の実績

出力結果

数秒で決算内容から重要なワードを抜粋して要約してくれました。これで簡単に決算内容を読み解くことができます。


■『企業の財務状況を分析する』

企業の財務状況を分析することは、投資家にとって不可欠です。財務分析を通じて、企業の収益力、負債状況、キャッシュフローなどを把握し、リスクとリターンを評価できます。これにより、適切な投資判断を行い、賢明な投資戦略を立てることが可能となります。
重要なことは分かっているが会計知識がないので目を通すくらいで終わっている…という方も多いかと思います。実は自分もそうでした、ただ私たちには金融アナリスト(AI)がついています、複雑なことはAIに任せましょう。ただの数字の羅列だったデータを分析してくれます。なお、財務情報については株探で無料公開されているところからコピペしています。


●参照先

★コマンド↓
以下企業の財務報告書の解析をしてください
・出力内容は「安定性」「生産性」「成長性」について
・単位は百万円です

★インプット(コピペ)↓
純資産 自己資本比率 総資産 自己資本 剰余金 有利子負債倍率 発表日
単   2020.09* -0.08 66.3 617 409 - - -
単   2021.09* 59.52 57.5 1,353 777 366 0.19 -
単   2022.09 152.92 69.3 4,228 2,928 1,693 0.05 22/10/28
連   22.10-03 - 75.8 5,934 4,500 3,260 0.03 23/04/28

入力内容


与えられたデータをもとに、「安定性」「生産性」「成長性」の観点から企業の財務状況を解析します。単位は百万円です。

安定性:
自己資本比率: 2020.09の自己資本比率は -0.08% と非常に低く、財務リスクが高い状況でした。しかし、2021.09には 59.52% まで改善し、2022.09ではさらに 152.92% にまで向上しています。このことから、企業の財務状況は大幅に安定化していることがわかります。
有利子負債倍率: 2021.09の0.19倍から、2022.09では0.05倍にまで低下し、22.10-03ではさらに0.03倍にまで低下しています。これは、企業が負債を減らし、財務リスクを低減していることを示しています。

生産性:
剰余金: 剰余金も2021.09の366百万円から、2022.09には1,693百万円まで大幅に増加し、22.10-03ではさらに3,260百万円まで増加しています。このことから、企業が利益を上げ続けていることが示唆され、生産性が向上していると言えます。

成長性:
総資産: 総資産も2020.09の66.3百万円から、2021.09の57.5百万円へ減少した後、2022.09には急激に4,228百万円まで増加し、22.10-03ではさらに5,934百万円まで増加しています。これは、企業が事業拡大や投資により資産を増やしていることを示し、成長性が高いことがわかります。

総合的に見ると、この企業は安定性・生産性・成長性の観点から、財務状況が大幅に改善されており、堅調に成長していることが示唆されます。ただし、これらの指標だけでは完全な分析を行うことは難しく、さらに詳細な情報や他の財務指標を調査することが望ましいです。

出力結果

なんと数字の羅列で今まで分かっている風だったデータがAIの解説によって
”分かる”になりました。文章として解説してくれるのが理解を深めることにつながります。


■『経済産業省の質疑応答から投資アイデアを得る』

経済産業省の質疑応答内容をチェックすることは、日本株の株式投資において非常に重要です。これは、経済産業省が日本の産業政策や経済動向に関する重要な情報を提供しているためです。質疑応答内容には、政府の方針や今後の見通し、各業界への影響に関するデータが含まれており、投資家が市場動向をより正確に把握する助けとなります。

経済産業省の質疑応答内容を参照することで、投資家は政府の経済政策や規制の変更に対応し、それに伴う市場の変化を事前に予測できるようになります。また、特定の業界や企業に対する政府の支援策や方針が明らかになることもあり、投資判断に大きな影響を与えることがあります。

さらに、経済産業省の発表や質疑応答内容は、国内外の投資家やアナリストによっても注目されており、市場の動きに影響を与えることがあります。そのため、これらの情報に敏感になることは、競合他社に先んじて適切な投資判断を行い、投資戦略を立てる上で有益です。

●参照先
経済産業省

★コマンド↓
以下の文章から株式投資のアイデアを10個あげてください

★インプット(コピペ)↓
質疑応答
電気料金の値上げ審査
Q:電気料金の値上げ審査の関連でお尋ねします。
電力・ガス取引監視等委員会が査定方針案をまとめて消費者庁と協議する段階に入りました。河野大臣は先ほどもございました一連の不祥事を踏まえて、フルパッケージで議論すべきだとしていますが、どのようなスタンスで協議に臨まれるか、これまでの審査を踏まえてお聞かせください。
それと、実際の値上げがいつから始まるのか、スケジュールが見えていればお聞かせください。

A:まず、繰り返し申し上げていますけれども、電力各社の一連の事案、これは電気事業の中立性、信頼性に疑念を抱かせるということで極めて遺憾なことだと認識しております。これまで既に業務改善命令や指名停止措置など、厳正に対応してきておりますけれども、先ほど申し上げたとおり小売電気事業の健全な競争を実現するための具体的な対応策、対応の検討も指示したところであります。
その上で規制料金の改定申請についてでありますが、昨日電力・ガス取引監視等委員会の有識者会議におきまして、査定方針案が取りまとめられたところであります。消費者庁との協議も開始いたしました。
査定方針案におきましては、例えば燃料費についてトップランナー方式、最も効率よく安価で調達していくというトップランナーに合わせたトップランナー方式の査定、それから購入販売電力量の市場調達を先物価格とするということも含めて、厳しい査定も行っておりますし、使われていない土地、建物などのコスト、これも厳しく査定しております。などなど厳格、厳正に査定を行っているところであります。
有識者会議には消費者庁も毎回参加を頂いておりますので、そうしたいろいろな方針、やり取りなども聞いておられるわけですが、その御意見も踏まえて不適切事案が規制料金に直接与える影響がないことを確認し、不要な費用を削った上で更に厳しい経営効率化を求める査定方針案を取りまとめたところであるということであります。
査定方針案も示されましたので、消費者庁との協議をしっかり行って必要な手続を進め、適切なタイミングで値上げ認可を判断していきたいと考えております。
(※省略)

入力内容

以下の文章から、株式投資のアイデアを10個あげます。

電力会社の業務改善命令や指名停止措置を受けた企業の株価動向をチェックする。
電力各社の燃料費削減や効率改善に関する取り組みに注目し、先進的な企業に投資する。
トップランナー方式を導入している電力会社の業績向上を期待して投資する。
電力市場の競争が活発化することを受け、競争力のある小売電気事業者に投資する。
電力・ガス取引監視等委員会の指導による規制緩和や変更に対応できる企業に投資する。
放射性廃棄物処分に関する技術開発やサービスを提供する企業に注目し、投資の機会を探る。
電力インフラ整備に関わる送配電企業や設備メーカーに投資する。
電力会社の土地活用や不要なコスト削減による業績改善が期待できる企業に投資する。
福島の復興に関連する企業やプロジェクトへの投資を検討する。
ALPS処理水に関する技術開発やサービス提供企業に投資の機会を見出す。

出力内容

上記より、電力小売事業に今後変化が訪れる事がわかります。
ここから対象の企業を教えてください。と言いたいところですが、残念ながら2021年までのデータしか保有してませんので自力で銘柄を探しましょう。

以上、ChatGPT(4.0)を活用した株式投資のファンダAI分析入門でした。
今後とも決算ガチャんねるとして活動していきますのでフォロー・いいねよろしくお願いいたします。

以下の有料記事は決算ガチャんねるの機密情報(おまけ)です。
ご興味ある方はどうぞ。

■『XXXデータからXXX分析する(有料限定)』

ここからは決算ガチャ手法の手の内を明かすことになりますので、有料限定記事とさせていただきます。決算のみに限定される分析ではないので、全投資家の皆様にとって、投資成果に大きな変化がもたらされるでしょう。

ただ、私からすると企業秘密のような情報なのであまり公開したくないので少し高めの料金設定にしております。買ってほしさもありますが、買わないでください…笑

※なお以下はファンダ分析から少し離れますが、決算日直前に私が毎回必ず行っている決算ガチャ用の分析となります。

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