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八月は夜の雀荘で。

以前に大人気ドラマ「ドクターX」をモチーフにした「ジャンシーX」という記事を書いたことがあります。

今回もその感じで「八月は夜のバッティングセンターで。」というドラマに寄せた話を書こうと思っているのですが、いかんせんドラマ自体の知名度がなくて、どれだけの人にウンウンと読んでもらえるか未知数すぎます。

ご存知ない方がいらっしゃいましたら、上のリンクから「八月は夜のバッティングセンターで。」をご覧の上、このnoteを読み進めてください。仲村トオルさんはこういう含みのある役がハマりますよね。今回はボクがやります。せっかくだから女優陣はそのまま使おうっと。デヘヘ。

以下、常体で。

*****

伯父の雀荘でアルバイトをしている夏葉舞(関水渚)は、打ち筋を見ればその人の悩みがわかるという謎の男・アルパカ(中島雄一)と出会う。この日来店した坂本ゆりこ(木南晴夏)の摸打を見たアルパカは、仕事関係で悩んでいることを見抜く。実際ゆりこは上司に振り回された挙句、企画立案しても周囲から評価されない現状があった。アルパカはそんなゆりこの悩みを独自の麻雀論で解決しようとする。

舞『ちょっとおじさん、何なの?お客さんの後ろでニヤニヤ見てて気持ち悪い!』

ア『打ち筋を見てたんだよ。ボクは麻雀を見ればその人の今抱えてる悩みが分かるからね。』

舞『はぁ?何言ってんの?』

ア『今帰った女の子は、仕事関係で悩んでるな…。窮屈に考え過ぎてて、自分のやりたい仕事ができてない…。』

舞『何でそんなこと分かるのよ?』

ア『あの子、上家の親リーに対してここからオリてただろ?』

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舞『ああ、帰る前の局ね。』

ア『11600持ちのラス目。親リーは30400の2着目だ。あそこは追いかけ立直して和了りにかけた方がいいんだ。』

舞『でも親リーは36sだったわよ?枚数的にも点数的にも不利じゃない?』

ア『もちろんオリた方がいいこともあるさ。だけど麻雀には勝負に出るべき局ってのがあって、それがあの局なんだよ。実際36sは他家にバラけてほとんど持たれていた。』

舞『そんなのただの結果論じゃない?』

ア『麻雀は人生、LIFE  IS 麻雀なんだよ。』

舞『LIFE IS 麻雀?何それ?』

ア『打ち筋にその人の今の心境が出るってことさ。ほら、あの子そこにスマホ忘れていったろ?追いかけて渡してこいよ。ついでに「あの嵌7sは立直ですよ」って伝言してこい。』

舞『…うーん、わ、分かったわよ。行ってくる。』

***雀荘を出てすぐの道端で***

舞『あのー、…スマホ、忘れていきましたよ?』

ゆ『あ、すいませーん。助かりました。』

舞『それと…、さっき後ろ見の変なおじさんいたでしょ?伝言預かってて…。「嵌7sは立直ですよ」ってことでした。』

ゆ『やっぱりそうですよね…。私いつも大事なところでヒヨって自分を通せなくて…。アドバイスありがとうございます!』

***翌日、会社で***

上司『・・・・・・というワケで、我が社の方針としては◯◯でいこうと思う。』

ゆ『すいません!ちょっといいですか!?』

上司『なんだね、ゆりこくん。』

ゆ『わっ、私はっ、…私は××をやってみたらどうかと思うんですけど!』

上司『ゆりこくん、話を聞いてなかったのかね?我が社の方針は◯◯だと言ってるんだよ。』

ゆ『でも!でもっ!クライアントは××を望んでると思うんです!』

会長『フォフォッフォ、そこにいるゆりこくんのいう通りじゃな。××でいこう。』

上司『か、会長…。』

パチパチパチパチ…

ゆ『えっ?』

パチパチパチパチ…パチパチパチパチ…

ゆ『みんな…みんなありがとう。』

***その夜、雀荘で***

ゆ『立直!』

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ゆ『ツモ!3000/6000。』

舞『ゆりこさんスゴい!七対子ドラ単騎立直なんて積極的ぃ!』

ア『ふっ切れたね。悩みを解消してこれからはアガっていくだけさ。』

舞『あー★それってもしかして和了りとアガリをかけてますぅ?』

ア『やっ、かっ、かけてないよ。かけてない。麻雀は賭け事じゃないからね。』

舞『あー★またかけてるぅー。ウフフフフゥー。』

ア『コラー★』

舞『捕まえてご覧なさーい★』

アハハハハ

ウフフフフ

ー終わり(ボクの社会的信用が)ー

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