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岩間琢朗の8p単騎【4fuzz128D】

■石の上にも三年
■三日坊主
■七五三

など、人の節目には3が用いられるケースが多いけど、この記事は前回の棚澤さん、今回の岩間さんと、まだ2人目にして、早くも苦しさを感じています。Mリーグのインタビューを例に挙げるまでもなく、負けた選手に話を聞くのは結構辛いんですよね。心苦しいといった方が正確かもしれない。

それでも気丈に、そして真摯に自らの麻雀を振り返って返信をくれる選手たちには、いつも感謝しています。ありがとうございます。ボクもかくありたい。

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「fuzzカップは、自分の知名度をあげてくれた大会だと思います。」と語った岩間だが、実はfuzz以外の投票モノも強い。18期入会だから、プロになってまだ5年目であるものの、常勤している八王子禁煙ノーレート雀荘京王でたくさんのお客さんに愛され、可愛がってもらっているのだろう。

麻雀最強戦女流読者プロアンケートで見事1位の座を射止め、出場を決めた篠原冴美より1票多い20票を獲得したことは、もうちょっと話題になるかと思ったくらいだ。

さて、その岩間が「あの選択を間違えていなければ…。」と悔いたシーンは、1回戦南2局親番でのことだった。

トップ目のみあまで約20000点、2着目の佐月麻理子まで約15000点差の3着目である。上の手を中ポンからの1500点で終わらせる気がない岩間は、ドラの北を引いたこともあって、七対子を強く見て打6mとした。メンツ手にする場合はこの6mを残して、赤5m引きなどの余地も残すものだが、1500が2900になったところで、大して嬉しくもない。

また、前回ベスト128C卓の棚澤の時もそうだったが、今回の岩間も他家の動向に気がついていた。下家の富永修が678の三色とソーズの染め手を天秤にかけながら進行し、9sポンからソーズに寄せる。

3400点持ちラス目の富永がソーズを仕掛けたということは、ダブ南ホンイツやチンイツの可能性が考えられる。岩間は蛮勇を奮って、自身が重ねづらいソーズを河に並べていった。放銃になることはもちろん、チーされるのだって嫌だったはずだが、ここが勝負所と見たのだった。

4sに続いて2sにも声はかからず、岩間はドラを重ねて待望の聴牌を果たす。待ち牌候補の發は生牌、8pはみあの河の7巡目に1枚。単純枚数でいけば打8pだが、發はどこかに暗刻の可能性もある。

ところで、岩間の選択とは無関係のところで、トップ目のみあが5200のダマ聴を入れていた。立直棒を出して無防備になるのも嫌だし、3p4p6p引きなどの嬉しい変化もある。みあは息を潜めてその時を待っていた。

岩間の選択は打發での8p単騎聴牌。これはソーズの富永はもちろんのこと、先に聴牌が入っているトップ目のみあからも出る可能性のある牌だった。

しかし、無情にも先にいたのは發。岩間が打發とした同巡に發を引いた佐月は、そのままツモ切った。もし岩間が打8pとして發単騎聴牌に取った場合、果たして佐月はこの(生牌の)發をどう扱ったのだろうか。

佐月は最近YouTubeに力を入れているし、今回はゲストに渋川難波を迎えるようなので、コメントで聞いてみようかしらん。

最終的にこの局は、みあがそのまま2pをとらえて5200を和了。局を消化しつつ点棒を積み上げ、自身の通過に一歩近づいた形になった。岩間の9600は、聴牌からわずか2巡でついえたのだった。

ポイントをつけて上位2人が上に進むトーナメント形式で行われている大会だから、勝者と敗者が生まれるのは必然だ。しかし、敗者も一方的に殴られ続けていたわけではない。雌伏を耐えて手を組み、1牌の後先で、結果が裏返しになる可能性は確かにあった。

岩間は、このツイートをした上で更に

『fuzz様とこのような形(個人戦)を企画してくださった執行部の方に本当に感謝致します。

この大会を通して(岩間琢朗の)名前を知ってくださった方、応援、投票していただいた方には負けてしまって申し訳ないですが、まだまだfuzzカップは続きますし、有名な選手から若手の強い選手まで沢山いるので是非ご視聴していただきたいです。

応援とご視聴ありがとうございました。』

というメッセージを残して、会場を後にした。

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岩間さん、お疲れ様でした。決して良い配牌とは言えない中でも、粘り強く戦い、あと一歩のところまで追い詰めたところにはドキドキしました。次回以降、投票も含めて注目・応援しています。

今田孝志さんが書く公式観戦記は、下からご覧ください。


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