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情熱大陸に出る準備

お笑いの賞レースを獲った芸人にテレビ番組の密着が入るケースが多々あります。最近でいうとマヂカルラブリー・おいでやす小田・吉住あたりでしょうか。

もしボクに密着がつくとしたら情熱大陸がいいなぁ、と。

以下、常体で。

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昨日テレビ番組「情熱大陸」に和牛が出ていたのを見たけどたいそう興味深かった。ボクも近い将来テレビに取り上げられることになろうかと思うが、そういえば身の回りで情熱大陸の取材に備えている人は皆無だ。まぁ言わないだけかもしれないけど。

もしボクが情熱大陸からオファーを受けたら、その回はどのような展開になるのだろうか。今から万全の準備をしておきたいと思う。

ピコピコピコ

ピコピコピコ

中島

ピコピコピコ

中島雄

ピコピコピコ

中島雄一

ジャッジャッ ジャージャッジャー ジャジャ ジャッジャッジャジャー

朝10時、中島が雀荘に入る。オープンしたばかりの早すぎる時間だ。

『一応迷惑じゃないかどうかは考えますよね。でも家にいてもやることないなって。』

中島は慣れた手つきでスマホを操作すると、日本プロ麻雀協会の名簿の中から自分の欄を指さした。

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『これ今日初めて見つけたんですよ。何かよくないですか。腕とかパンパンですけど…フフッ。この前の日に髪切ったんですよ。合格できるとは思ってなかったんですけど一応?みたいな。』

そう話す中島は、どこか楽しそうだ。

北家スタートの中島は、東2局と東3局に連続で他家(対面・上家)に3000/6000をツモられる。

『一発ツモ、いいですね。羨ましい。この半荘は大きな手が成就するのかもしれませんね、それなら…。』

親番の中島は7sを横にして立直の発声をすると千点棒を置いた。

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『7mで5800とかやってないですよね。立直で足止めしたいし、勝負に来るならそれはそれで受けて立ちたい。』

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数巡後、中島は4mを引き寄せると裏ドラ表示牌に手を伸ばす。…乗らなかったようだ。

『6000オール。』

『裏ドラ萬子であれ!って思ってますよ、表情には出しませんけど。』

中島は屈託なく笑う。

チャーチャーララー

『うまくいったことばかり書きたくないんですよね。実際そんなにうまくいってないし。でもたまにうまくいったこと書くときってどうしても一工夫しちゃうっていうか…ヘヘヘ。でもマジで情熱大陸からオファー来てもいい6000オールじゃないですか、これ。』

チャララーララー

『話変わりますけど、研修の時に同期の下家が和了った3000/6000見てくれます?』

そう言って中島は牌図を1枚見せてくれた。

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チャーチャーララー

『待ち分かります?ボク、分からなかったですねぇ。上家が36s47sだって言ってました。だから多分そうなんでしょうね。』

チャララーララー

この調子である。

これからも中島の挑戦は続く。

−完–

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