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店舗デザインやお店の看板はだれのため?

 いつか自分のお店を持つことが夢だった。ついに、その夢が実現する。どんなお店にしようか?どんなサービスを提供しようか?やりたいことがたくさんあって、それをどうやって形にしたら良いのか、悩まれる方も少なくありません。

■ 集客方法は何をしますか?

 融資面談を終えた後、必ずお伝えしている事があります。事業計画を立てた数値。あの数値を達成するために、具体的に何をしますか?あの数値というのは、具体的には客数です。計画した客数を達成するために、これからどんな準備をしますか?とお聞きしています。

 ホットペッパービューティー、楽天、ミニモに掲載します。インスタ、フェイスブックも使います。これまでつながりのあるお客様にはLINEで案内します。折り込みチラシ、地域雑誌への掲載も考えています。駅の近く、お店の近隣を回って手配りやポスティングもしようと思っています。

 ほとんどの方は、このように答えます。別の見方をすれば、美容室の集客方法というのは、みんな同じということ。どの美容室でも同じような集客方法を採っているという訳です。これはもちろん悪いことでも無い訳ですが、注意が必要なのは、『どの媒体』を使うのは同じでも、『何を載せるのか』、『何を伝えるのか』の方が重要だということです。

■ チラシの効果 

 集客と言えば、折り込みチラシ、手配りチラシをすると一言で言っても、そのチラシにどんな内容を書くかによって、集客の成果は全く変わります。

 例えば、もしマンションに住んでいたら、毎日、恐ろしい量のポスティングが届いていると思います。集合ポストの横にはごみ箱が置いてあり、ポストを開けたあなたは、爆速でいらないチラシを捨てていると思います。中には取っておくチラシもあると思います。

 折り込みチラシというのは、一瞬で見て、捨てるか、取っておくかが判断されるものです。これは実体験としてあると思います。もちろん、これは織り込みチラシに限らず、手配りチラシも、地域雑誌に掲載される広告も同じです。どんな媒体を使うのかが重要ではなく、その中に、『何を書くのか』が重要になります。

■ 何を載せたら良いのか、判断できますか?

 いざ、自分のお店のチラシを書こうとすると、何を書いてよいのか分からなくなることが多いです。そこで参考にするのが、自分も何度も見たことのあるチラシ。キレイなモデルさんの写真があり、オシャレなイメージのあるチラシ。なぜならば、出回っているチラシのほとんどはそのようなものだから。さて、あなたは、そのチラシが自分の自宅のポストには入っていたら、瞬時に判断して手元に残しますか?どんな内容が掛かれていたら、そのチラシをあなたは手元に残しますか?この視点で、チラシに何を載せるのかを決めなければいけません。

 でも、残念ながら、実際に制作を依頼する段階では、この意識に至ることはほとんどありません。特に初めての美容室開業であれば尚更。どの媒体を使うのか?ここの意識が集中してしまい、使う媒体が決まれば、あとは業者さんに依頼するだけ。業者さんもプロですから、集客のことは考えてはいる訳ですが、でも、何よりも大切なのは、依頼者である美容師さんの要望に応えること。

■ 業者さんは依頼主であるあなたの要望に応えようとする。

 取っておくチラシには、決してオシャレではないけど、必要な情報が分かりやすく書かれていたりします。わたしにとって必要な情報が、数秒の間に分かりやすく書かれているものが、残っているチラシの特徴ではありませんか?チラシ制作を依頼した業者さんから、出来上がってきたチラシが、このようなオシャレさよりも、分かりやすさを重視したチラシだったら、あなたはどう思いますか?『おいおい、ふざけんじゃねーよ』って、思いませんか?

 もっと分かりやすく言えば、お店のデザインや看板。お客様から見たら、美容室であることが分かりやすい方がいい、だから、『美容室』と日本語で書かれている方がいい。お店の名前は、何語が分からないけど、読めない文字で書かれているのではなく、見た人が読めるカタカナ表記の方がいい。看板には、駐車場の存在を大きく書いた方がいい。

 この方が分かりやすい。お客様にとっては必要な情報であることが分かっていたとしても、建築デザイン業者さんから上がってきたデザインは、このようなデザインだったらどうしますか?やっぱり、『フザケンナ!』って、思いませんか?『俺のイメージはこんなものじゃない!』って。

 お店の店舗デザインや看板やチラシは、誰のためにあるかと言えば、来店して頂けるお客様のためにあります。お客様から見た『分かりやすさ』を持ったデザインであることはとても重要です。大手の来店型サービス業は当たり前のようにしていることでも、小さなお店ほど、知りません。私のやりたいようにやる。このことが分かっている施工業者さんも、依頼者である美容師さんの要望に合うデザインを提案する。

 あなたの近くにある美容室さんの店舗デザインや看板を見てください。お店の名前が読めないものであったり、もはや美容室であることすら分からないお店がたくさんありませんか?

 私のお店ですから、好きにしても良いわけなのですが、来店型サービス業であることには変わりません。

 商売の原則は、お客の困り事を解決することです。私は何屋さんで、どんな困り事を解決できるのかを分かりやすく伝えられる人がより有利になります。これが経営の原理原則な訳です。

 お客様目線での店舗デザイン、商品設計が出来るとより有利になりますので、是非、大手で実践していることころを参照にして、意識してデザインを見てみると良いと思います。


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