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vol.024【レポート】中之島プロモーション 電車企画 「京阪バザール電車」

開催日時:2022年11月4日(金)
     プレ・ツアー 16:00〜18:20
     トーク 18:30〜20:00
開催場所:京阪電車貸切電車内
〈登壇者〉
MC|contact Gonzo(アーティストユニット)、
    dot architects(建築家ユニット) 
音楽|荒木優光(アーティスト、サウンドデザイナー)
出店|ホンマタカシ(グッズ)、江崎將史(石)、IN/SECTS(本)、グリーンスペース(植物)、鈴木裕之(似顔絵)、MASAGON(イラスト)、金井悠(陶器)、井上写真館(記念撮影)、ミミヤマミシン(オリジナルグッズ&手相)、Good Job! Center KASHIBA(グッズ)、おこぶ 北淸(昆布)、graf(焼き菓子)、木村耕太郎(似顔絵・グッズ)、VOU(グッズ)、サウナの梅湯(グッズ)、TANSANAFABRIK(アナログゲーム)、KIKILUAK(焼き菓子)*、TANK 酒場(グッズ)、京阪電気鉄道株式会社(鉄道グッズ)、クリエイティブアイランド中之島(インフォメーション)ほか
 * 出品のみ

京阪バザール電車

秋が深まる11 月、大阪(中之島)と京都をつなぐ京阪電鉄の貸切特別電車
「京阪バザール電車」を1 回限定で運行しました。見慣れた電車内の空間に
屋台が並び、移動しながら買い物を楽しむ「京阪バザール電車」は、電車の通路をバザールの路地に見立て、アーティストや沿線地域の店舗による、さまざまな“ モノ” と、音楽やトークといった“ コト” を楽しむ新しい形の電
車企画です。ユニークな店主たちとともに、イラスト、占い、似顔絵、スパイスキット、陶器、スイーツ、植物、家具、鉄道レアグッズまでが集結しました。

多種多様なジャンルの出店とともにラジオブースも併設され、アーティス
トユニットのcontact Gonzo と建築家ユニットのdot architects がMC を
務め、出店者の紹介やお店の中継トークを、アーティストの荒木優光がDJ
となって、モノやコトが売れる度にオリジナルの効果音を車内放送するな
ど、魅力満載の小旅行となりました。

さまざまな世代のご家族やご友人が車両に集い、店主と対面しながら会話や買い物を楽しむ状況は、ネット通販が主流となり、コロナ禍によって接触が困難となった社会において、改めて直接的な対話やコミュニケーションの意味を問い直す機会となりました。

実は「京阪バザール電車」は、2020 年から始動したアートエリアB1鉄道芸術祭 vol.10 の2年目「GDP THE MOVIE ~ギャラクティック運輸の初仕事~」の関連企画として、2021 年に実施予定でしたが、中止を余儀なくされました。社会システムの根幹をなす「経済や物流」をテーマにした創造実験は、コロナ禍の影響と向き合う3年目にして、ようやく実現に至っています。

「バザール」とは「ものの値段が決まる場所」を語源とします。その本来の意味の通り、人々が集い独自の観点で価値交換を行う今回の試行は、移動手段だけではない新たな鉄道の可能性とともに、大量消費経済とは異なる物事やコミュニティの重要性を示唆する社会実験となりました。

レポート執筆:木ノ下智恵子(大阪大学21 世紀懐徳堂)


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