vol.029【レポート】みんなのまち 大阪の肖像2.5 特集展示「大阪の戦後建築と中之島」/スペシャルトーク「大阪の戦後建築と中之島」
特集展示「大阪の戦後建築と中之島」
開催日時:2023年10月28日(土)~11月2日(木)10:00~17:00
*10月30日(月)休館
開催場所:大阪中之島美術館 1階ホール
スペシャルトーク「大阪の戦後建築と中之島」
開催日時:2023年10月28日(土)15:30~17:00
開催場所:大阪中之島美術館 1階ホール
〈登壇者〉
高岡伸一(近畿大学建築学部准教授)
主催:大阪中之島美術館
助成:一般財団法人地域創造
大阪中之島美術館では2022年、「大阪」をテーマに「みんなのまち 大阪の肖像」と題した展覧会を1期[戦前]と2期[戦後]に分けて開催しました。東洋一の都市「大大阪」の時代を中心に多彩な文化諸相を概観した1期に続き、焼跡からの再起、高度成長期、そして70年万博と、起伏の激しい戦後社会に刻まれた創造力に注目した2期では、美術・アートの動向とともに、工業化住宅とそのインテリア、戦後のライフスタイル形成の一翼を担った家電製品を含む工業デザインの成果を紹介しました。
今回、この2期で取り上げることができなかった戦後大阪の「建築・都市空間」に焦点を絞り、昨年10回目を迎えた「生きた建築ミュージアムフェスティバル大阪」と連動して、特集展示とスペシャルトークを開催しました。中之島は明治から大正・昭和を経て現在まで、時代を代表する建築が登場した近現代建築のミュージアム。そして画期的な工法が実現された場所です。しかし戦後建築については、これまで保存に向けた注目を浴びることなく、すでに失われた建築物も少なくありません。
特集展示では、大林組、錢高組、竹中工務店各社よりご提供された写真や資料を紹介。スペシャルトークでは、関西建築史の第一人者のひとり、近畿大学建築学部准教授の高岡伸一氏をお招きし、その特長や革新性についてお聞きしました。特集展示に加わった高岡ゼミ生の皆さんによる1970年代と現在の2つの中之島建築模型は、時代と中之島のスカイラインの変化をくっきりと見せていました。
レポート執筆:植木啓子(大阪中之島美術館 学芸課長)
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