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vol. 17(2019/10/21)サンプラザ区民会議最終回/中野駅前再開発はマンションだらけ/体育館完成さらに遅れる/平和の森公園トップライト閉塞

▽サンプラザ「区民会議」終結、意見交換会。中野区はサンプラザ解体/再開発の段取り急ぐ

 JR中野駅北口前の中野サンプラザと隣接する中野区役所を2024年ごろから解体した跡地の再開発方針について、中野区は10月8日「素案」を公表。17日に区議会定例会が終わった翌日の18日、酒井直人区長がサンプラザ解体/1万人アリーナ計画「全面的見直し」の選挙公約に基づき招集した「区役所・サンプラザ地区再整備推進区民会議」の最終回を開き、議論を終結させた。
 委員から、素案に意見が反映されていない、策定に関して透明性に疑問がある等の意見が続出した。詳細は下記ツイートからのレポ参照。

 中野区は続いて19日と23日に区民との意見交換会を開き、サンプラザ解体/再開発の段取りを急ぐ。12月に計画案を公表しパブリックコメント(最終案に対する意見募集)実施。来年、サンプラザと区役所の土地の買手/デベロッパーを募集、これにより駅前の区有地は元々の計画通り民間業者の手に渡り再開発される。完成目標2028年度。
 区は跡地再開発として中野駅北口目の前にそびえる超高層ビル、その北側に収容人数最大7000人の「多目的ホール」を想定するが、実際にできるものはデベロッパーの提案待ちとしている。なお「多目的ホール」とは、田中大輔前区長の計画でいう「アリーナ」と実質的に同じものである。したがって中野区の想定で、中野サンプラザの主要施設である音のいいコンサートホールは既に消えている。
 8月22日の区議会中野駅周辺整備・都市観光調査特別委員会で中野区まちづくり推進部の石井大輔・中野駅新北口駅前エリア担当課長は「非常に多く区民の声としていただいたのは、サンプラザを残してほしいという声は非常に大きくいただいたと思っております」と認めているが、酒井区長の「全面的見直し」公約にかかわらず、「非常に多い」区民の声が検討されることはついに1度もなかった。
区民会議最終回と意見交換会を含むまとめ→ https://togetter.com/li/1381453

▽中野駅前再開発はマンションだらけ。計2千数百戸分が計画

 サンプラザ跡地再開発の意見交換会で、サンプラザ跡地の超高層ビル内に想定されているマンションの戸数について、中野区の石井課長は「何百戸とは言えない」として、数百戸であることを示唆した。
 中野駅前は田中前区長時代からの大規模再開発を酒井区長がそのまま進めており、中野駅南北口前で計画中の再開発マンションの戸数は最大で合計2140戸となっている。これに2028年度完成目標のサンプラザ跡地ビルの数百戸が加わる。
 中野駅北口前=中野四丁目西地区900戸/囲町東地区600戸(2024年度完成見通し)/サンプラザ跡数百戸(2028年度完成目標)
 中野駅南口前=中野二丁目440戸(2022年12月完成予定)/中野三丁目最大100-200戸(2023年度頃完成)

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 中野駅周辺を含む中野区内では、駅前再開発による値上がり期待を煽りつつ既に多数の民間マンションが建設されている。駅前再開発マンション、実際に全部作られたとして売れるのか。作られて人が住んだとして、増えた子どもたちを受け入れるキャパシティが、統廃合で減らされた地元小中学校にあるだろうか。特に平和の森小学校。
 なお中野三丁目の14階建再開発ビルは桃丘小学校(2008年廃校)跡地で、中野区が土地を23億円でURに売っている。小学校売ってまたマンション。東中野小学校(中野区東中野、2009年廃校)跡地は17億円で東京建物に売却、現在マンション建設中。

▽中野総合体育館完成予定さらに遅れ五輪開幕2カ月前に

 平和の森公園(中野区新井)未開園区域に建設中の中野区立総合体育館について、中野区は完成予定を2020年5月29日に遅らせると、10月上旬区議会厚生委員会に報告した。地下障害物撤去と外壁材調達困難による設計変更のためとしている。 http://kugikai-nakano.jp/shiryou/191010215517.pdf
 同体育館がオリパラ卓球公式練習とされた経緯から、体育館の運用への支障を避けるためという理由で、酒井区長は平和の森公園の「草地広場を残す」選挙公約を撤回、田中前区長の当初計画通りのスポーツ公園化を進めている。なお完成予定の5月29日は五輪開幕の2カ月足らず前。
 中野区は今年1月、地下水と地中の六価クロムなどを理由に完成予定を当初の2019年12月から2020年3月12日に遅らせた。延期は今回で2度目。
直近の体育館関連まとめ→ https://togetter.com/li/1400013

▽平和の森公園トップライト閉塞される

 平和の森公園には地下下水道処理施設に外光を確保するためのトップライト(天窓)が多数あり、現在進行中のスポーツ公園化工事では、一部が300メートル陸上トラックや園路の支障となる位置にある。前週は下水道局との合意と異なる手抜き工法で閉塞工事が進んだ。10月17日、300メートルトラック西側の支障トップライト(既に手抜き工事で閉塞、埋め戻し)の上にU字溝(雨水排水用)が設置された(下の写真。10月18日区民撮影)。トラック東側支障トップライトの閉塞はまだ。

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 未開園区域のトップライトは手抜き工事ののち10月16日にコンクリートで閉塞、18日に周囲の押さえコンクリが30センチほど斫(はつ)られた。

 あらいまつり最終日の10月27日(日)10:00-16:00(受付15:30まで)に中野水再生センター見学会が予定されている。ポスターを見ると地下下水道局処理施設の見学が含まれているようで、元草地広場西側のトップライトが下から見れるかもしれない。下水道処理施設見学自体も楽しいのでお近くの方はいかがでしょう。

 平和の森公園工事全体状況は下記参照。

▽平和の森公園第2工区工事現況

 前週は上記トップライト閉塞工事を除き第2工区の作業はあまり進まなかった。
【第1工区外野フェンス】1年前に工事完了したはずの第1工区ではまた1700万円かけて多目的運動広場(人工芝広場)の外野フェンスが7メートルから11メートルへ4メートルかさ上げされた。

【遊具】公園南西部には快工房(埼玉県川口市)の複合遊具とトークチューブ(もしもし遊具)、砂場が設置。

 10月前半に元草地広場の300メートル陸上トラック、地下下水道処理施設トップライト(天窓)、トラック西側の擁壁、築山撤去跡のコンクリート滑り台、壁泉階段などの工事が急速に進行した。
【300メートルトラック】8月30日の説明会での細野公園緑地課長の発言によると走路は "緑ゴムチップウレタン" 舗装。工事請負共同企業体(JV)の住友林業緑化によると施工は9-12月。内周にぐるりとU字溝を設置(雨水排水設備工)、U字溝には緑のゴム蓋。U字溝から下水道(合流式)に直結する雨水排水管も設置。
 トラック内側に8月21日からフレキシブルコンテナバッグ(フレコンバッグ、容量約1トン)が数十個置かれ、9月18日から数個ずつ中身の白い粉がトラック内側の土に混ぜ込まれた。この粉は実施設計報告書に記載なく不明。
 300メートルトラック走路と100メートル走路は9月24日から平らに整地されたあと、10月8日、灰色の砕石が敷き固められた。
【トップライト】トップライト閉塞について細野課長は説明会で”上からは何もやっていないように見えるが下で足場を組む準備をしている”としていた。東京都下水道局と合意したやり方で閉塞すると2カ月はかかるはずだったが、現在までのところそのやり方では閉塞されていない。
 300メートル陸上トラックの走路工事の支障となっているトップライトを含む、元草地広場西側に6個並んだトップライトは、10月2日と3日に全て破壊された。
 10月8-10日、300メートルトラック支障エリアと元草地広場西側のトップライト計10カ所が埋め戻された。
 一方、トラック走路上とは別の、元草地広場西側トップライト1カ所の閉塞工事は9月27日再開、同日、黒いアスファルトが四角い部分(以前破壊されたトップライトの穴)を埋め、28日その上に白いコーティングがされ、10月4日からアスファルトが流された。これは東京都下水道局と合意し中野区議会で7月に予算増額が認められた工法と違う。近くでトラック西側の擁壁も工事が進んでいる。
 その後のトップライト現況は上の"▽平和の森公園トップライト閉塞される"の項目参照。
【コンクリ滑り台】小さい子たちの遊び場だった築山を潰した跡にコンクリート製滑り台が建設中。築山を撤去した跡に発泡スチロールを積んでまた土を盛り、一部下地のコンクリートを打ったあと、8月の炎天下に作業員がスコップで手作業で溝を掘って遣り形(位置決めのため仮設する木杭や板)を設置。9月初め遣り形撤去、17日に再び遣り形を設置した。小さい子には危険だとして反対が強かった急斜面は9月26日に作られた。その後少しずつコンクリートが流され、10月中旬までに滑り台下辺までコンクリに覆われた。
【壁泉】東京都下水道局中野水再生センター青壁前の "壁泉" は9月13日、舗装開始。9月28日に階段を作る工事開始、10月10日階段完成。壁泉は “水とみどりの避難場所” を実現するための水をこの公園に注ぎ込むはずだったが、ついに稼働することはなかった。“再整備” 実施設計報告書によると、ラジオ体操お手本などの “ステージ” に変えられる。
【じゃぶじゃぶ池】未開園区域のじゃぶじゃぶ池予定地周辺は、9月10日、除草のあと11-12日、土が除けられ地下下水道処理施設の覆蓋が露出。
【園内灯、BBQ場、入口12等】8月下旬、園内灯を元草地広場と園路付近に設置、元草地広場の北西でバーベキューサイト着工、公園南西部の”入口12“工事開始、公園南西部の児童遊具着工、300メートルトラック西側の擁壁着工。
【樹木伐採、発泡スチロール埋設】トラック工事支障木など樹木1万2000本伐採は3月に完了。トラック工事のための元草地広場への1億円の"燃える可能性がある" (by豊川前都市基盤部長) 発泡スチロール埋設もほぼ済み。10月10日、元草地広場の野積み発泡スチロールに赤い逆三角の印がついたロープが張られた。平和の森公園発泡スチロール訴訟第1回口頭弁論は11月8日(金)13:50東京地裁。

▽今週の予定

10/23(水)18:30中野区地域包括支援センター運営協議会。傍聴可。中野区役所
10/23(水)19:00中野駅新北口エリア再整備事業計画素案意見交換会(区役所・中野サンプラザ跡地開発などの件)中野区役所
10/24(木)14:00中野区子ども・子育て支援事業計画(第2期)素案意見交換会。南部すこやか福祉センター
10/25(金)(この日まで)都立家政駅周辺、鷺ノ宮駅周辺整備方針(素案)意見募集
10/25(金)10:00教育委員会定例会。傍聴可。中野区役所
10/25(金)11:00中野区総合教育会議(中野区教育大綱などについて)傍聴可。中野区役所
10/25(金)19:00中野区子ども・子育て支援事業計画(第2期)素案意見交換会。野方区民活動センター
10/27(日)10:00中野水再生センター見学会(「あらいまつり」最終日)東京都下水道局中野水再生センター
詳細→ https://nakanocitizens.hatenablog.com/entry/calendar

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