見出し画像

「Jazz Guitar Contest 2019 sponsored by Gibson 優勝」について、経緯や思ったこと感じたことを一年経った今、振り返りたいと思いました。

昨年の2019年8月11日に「Jazz Guitar Contest 2019 sponsored by Gibson」で優勝しました。

その時のドキドキわくわく感は未だに忘れられません。その時のこと、感じたことを一年が経った今だからnoteに書き留めたいと思いました。

色々な思いが溢れて長くなったり、脈絡がおかしい所もあるかもしれませんが、温かい目で見て頂ければと思います。

連載マガジンの「実践ジャズギター講座」ではしっかりと順を追って簡潔に分かりやすく書いておりますので、ご安心下さい(^o^)/

2015年から4回、決勝のステージで演奏させて頂きました。それぞれに思い出があり、かけがえのないものとなっています。

ジャズをやりはじめた大学生の時

私がジャズをやり始めた頃にもGibson Jazz Guitar Contestがあり、応募しました。大学生だった私はダメもとで応募して審査では落ちましたが、審査員お一人お一人のコメントが書かれた手紙が送られてきて、そのことにとても感動しました。

著名な方々が自分の演奏を聞いてコメントまで書いて下さるなんて!!「ジャズ歴2年でこれだけ弾けるとは」と励まして頂いたり、「アドリブを譜面に書いてはどうか」など実践的なことなどでした。

この様な音楽に真摯な態度を目の当たりにして、このことに私はとても感動しました。このことは今でも私自身の礎になっていますし、一生をかけて追い求めるものとなっています。

別の機会にですが、小沼ようすけさんがある記事で「ピュア」という言葉を使っておられたり、大山日出男さんがライブで「ミュージシャンシップ」と仰っておられたり、通ずるものを感じ、激しく同意し感動さえ覚えました。

尊敬申し上げます。

この様な経緯があり、私にとってこのコンテストはジャズをやり始めた大学生の時からずっと憧れていたものでした。

大学卒業後

大学を卒業した後は就職しましたが、ライブは続けていました。

就職については私にとって、とても良い経験となっていましたし、音楽についても少しづつでも上手くなって、自分の理想の演奏に近づいていければいいかな〜と思っていました。

しかし、仕事を辞める2年前ぐらいからは特に悩んでいました。仕事のことと音楽への思いとの狭間で揺れていました。心の中で燻っていた音楽への思いに、一気に火がついたことに気がつきました。シンプルに自分自身に「あなたは何をすれば自分自身を喜ばせることができるの?」と自問し、自愛する手段を考えていたんだと思います。

家族の後押しもあり、音楽教室を主宰することに決めて独立しました。妻には感謝です。

教室を始めて3年後の2015年。私が大学生だった時に応募したようなコンテストがあればいいのになと思っていたところ、jazzlifeを読んでいたらJazz Guitar Contest 2015 supported by Gibsonの応募が載っていたので、一瞬で「これに絶対に応募する!!!」って思いました。

本選に出場出来たことがただただ嬉しかった「Jazz Guitar Contest 2015 supported by Gibson」

予選では「There will never be another you」を演奏し本選では「All the things you are」を演奏しました。予選の音源を送って本選出場のメールが届いた時は、大学生の時からの憧れもあり、本選に出れることだけでただただ嬉かったことを覚えています。

本選は本当にレベルが高く、意気込みを持った方々の演奏に圧倒されました。本選で賞を取るということはこのぐらいの技量と気持ちが必要なんだと感じました。

そのときのレポートはこちら
https://www.nakanojazz-school-guitar-vocal.com/jazz-guitar-contest-2015-supported-by-gibson/

試行錯誤を繰り返していたパート1「Jazz Guitar Contest 2016 supported by Gibson」

昨年の本選出場の体験を参考に、本選をイメージしながら練習し、予選の音源を録音しました。色々試行錯誤しましたが、曲全体のダイナミクスというかドラマを作ることについての課題が残ったように思います。本選でもそのようなアドバイスを頂いたので、「これからこのことを練習しよう!」と思いました。

そのときのレポートはこちら
https://www.nakanojazz-school-guitar-vocal.com/jazz-guitar-contest-2016-supported-by-gibson/

試行錯誤を繰り返していたパート2「Jazz Guitar Contest 2017」

昨年の反省を基にメロディアスな曲ということで、Jim Hallの「Walts new」を選びました。本選には出場できましたが、曲を自分のものに出来ていなかったことと、ルーパーの使い方をもっと工夫できたのではないかと思いました。

そのときのレポートはこちら
https://www.nakanojazz-school-guitar-vocal.com/jazz-guitar-contest-2017/

2年ぶりの開催となった「Jazz Guitar Contest 2019 sponsored by Gibson」【本選まで編】

この時は過去3回の経験を基に、満を持して挑みました。「賞がほしい!」という強い思いを持っていました。

よく演奏するスタンダードの「Stella By Starlight」を選びましたが、このコンテストとは別にオープントライアドの練習曲としてこの曲を選んでいました。

アレンジはオープントライアドという一つのコンセプトをベースに、ダイナミックでありドラマチックになるように一気にアレンジしました。

「オープントライアド」のハーモニーはとても好きなのでこのアレンジは自然と自分のものに出来たと思います。後は本番で精神的にも技術的にも十二分に表現出来るかどうかだと思ったので、色々な練習方法で練習しました。

その中でも一番良かった練習方法は、「いきなり弾き始める」というものでした。例えば掃除をしていて急に弾き始めたり、横になった後に急に弾き始めるというものです。

自分自身に心の準備をさせず、一瞬でスイッチを入れる練習です。

2年ぶりの開催となった「Jazz Guitar Contest 2019 sponsored by Gibson」【会場に向かうまで編】

この時は妻の実家の秋田に帰省していました。

数日前には荷物をまとめたり飛行機に乗ったりと色々と忙しかったのですが、すきま時間を見つけては「いきなり弾き始める」練習を続けていました。少し忙しかったのが私にとって良かったのかもしれません。時間があったら、色々考え過ぎていたかもしれないので。

本選の日が近づき、東京に前泊することも考えましたが、前の日からスイッチが入りそうだったので、当日早朝に秋田から東京御茶ノ水を目指すことにしました。

始発の秋田新幹線に乗ると集合時間には間に合わないので、隣県の岩手県まで車で行き、そこから東北新幹線に乗ることとしました。

早朝、秋田を車で出発しスムーズに行けると思っていましたが、前日の大雨の影響で高速道路が一部通行止めになっていたので、下道を通ることとなり、電車の時間に間に合うかどうか終始ハラハラしながら岩手県北上駅を目指しました。

通行止めが一部だったために、何とか少し早めに北上駅に到着し一安心しました。新幹線の時刻まで時間があったので、車の中で練習しました。

新幹線の中では朝御飯を食べたり、リラックスしようと思ってタブレットに映画などを入れていましたが、車での運転が早朝だったこととハラハラしたこともあり、新幹線に酔ってしまいました。

どうにか気を紛らわそうと思い、大好きなお笑いのMー1グランプリを見ていました。その中で審査員が言っていたことが心に刺さりました。「ラスト30秒の印象」。最後までしぼまずに勢いを持ってエンディングに向かうことだと思いました。

2年ぶりの開催となった「Jazz Guitar Contest 2019 sponsored by Gibson」【本選編】

無事に集合時間に間に合い、お久しぶりの方ともお会いできてホッとした気持ちと同時に、過去3回の思い出と共にコンテスト独特の緊張感がわき上がってきました。

過去の経験から、9時半に受付し、リハーサルが始まり、12時半に演奏終了するまでの3時間、いかに自分をコントロールするかが大切だと感じていました。ギターに触れることが出来るときには触れ、座っていても出来るストレッチをして体をほぐしていました。

リハーサルでは使用するアンプを選べたので、自分も持っているDV MARKを選びました。音色は演奏中の気持ちに非常に大きな影響があるので、私にとって慣れていて気持ちよく演奏できるものを選びました。

リハーサル終了から本番までは40分くらいあったと思いますが、この時間に緊張感が更に増幅するので、会場の外にあるソファーに座ってリラックスしながらストレッチをしていました。

本番が始まり、私の出番は6人中の6番目だったので、待っている間は邪魔にならないようにギターに触れ、ストレッチをしていました。

私の出番となり名前が呼ばれセッティングをしている間、司会の方が応募資料を読みながら私の紹介をして頂きました。面白おかしく軽妙なトークで会場を和ましておられ、私にも話をふったりされましたが、それによって自然と緊張がほぐれていました。

おかげで和やかな雰囲気の後BGMが消え、一呼吸おいて演奏を始めることが出来ました。

演奏しはじめた時は待ち時間が結構あったので、少し体に違和感がありましたが「いきなり弾き始める」練習のおかげで、すぐにいつものコンディションを取り戻せることができました。

途中、考えていたものと違うハーモニーになった時は焦るのかなと思っていましたが、逆に「こんなハーモニーになるんだ」と思い「にやり」となりました。このことは即興する上でとても貴重な経験となりました。

エンディングに向けては、しぼまずに勢いを持ったまま終えることが出来たと思います。

演奏が終わり小沼ようすけさんからのコメントを頂いた時は、大学生からの思いが報われたように感じました。また、田辺充邦さんは2015年から一次審査をして下さっていたので「集大成と言える演奏」と仰って頂いた時はとても感慨深いものがありました。

結果発表となり自分の名前を呼ばれたときは、心の中で「よし!」と言っていました。
登壇し優勝商品のギブソンのヘッドのトロフィーとGibson 62 ES-335 VOS Vintage Burstのギターを頂いたときは、更に実感が湧いてきました。

画像1

終了後は新幹線と車で秋田まで帰りました。激動の1日だったので一年経った今でも強烈に覚えています。

そのときのレポートはこちら
https://www.nakanojazz-school-guitar-vocal.com/jazz-guitar-contest-2019-sponsored-by-gibson/

優勝商品で頂いたGibson 62 ES-335 VOS Vintage Burst

Gibsonのギターを所有するのは初めてでしたが、Gibson 62 ES-335 VOS Vintage Burstの音色は素晴らしく、重量も重すぎずネックもとても弾きやすい形状です。62年の復刻版だそうです。

画像2

このギターに関してはボリュームが10の音色が好きなので、ボリュームを10のままでボリュームペダルを使ってコントロールしています。

『Jazz Guitar Contest 2019 sponsored by Gibson 優勝記念ライブ』の一部を公開しているのでチェックしてみて下さい!!

Jazz Guitar Contest 2019 sponsored by Gibson 優勝記念ライブを一部公開

この日は大好きなメンバーと大好きな選曲で、聞きに来てくれた皆様と共に、本当に幸せなライブが出来ました♪

この時の機材は、
アンプ ZT Amp Lunchbox Acoustic
エフェクター ZOOM MS-50G / BOSS ボリュームペダルFV-50L
でした。



❖中野ジャズギター&ボーカル教室
https://www.nakanojazz-school-guitar-vocal.com/
❖YouTube
https://www.youtube.com/channel/UCuLB3uBFASCucMK8Zz15Zow?view_as=subscriber
❖Facebook
https://www.facebook.com/jun.nakano.3597/
❖Twitter
https://twitter.com/NakanoJazz
❖Instagram
https://www.instagram.com/junnakano123

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?