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しっかりと、と言う会社はがっかりする

最近は、決算説明会をオンラインで参加出来たり、その書き起こしをPDFで読めるので投資家の情報集めは非常に便利になりました。日本の4-6月の決算は8月に出てくるので、昔は決算説明会に暑い中移動しながら参加していましたが、そうした時代が懐かしくすらあります。 今は、海外の企業の決算説明会ではアナリストとのやり取りがそのまま読めるので私は非常に重視しています。 

企業の説明を聞いているとその企業の特色が見える時があります。 最近は、より自社のことを投資家に知ってもらおうと必要な情報の開示と、それに伴うマネジメントが自ら自分の言葉で説明する事例が増えてきました。 非常に喜ばしいことだと思います。 企業の将来の業績は現在の経営判断とその施策によるわけですから、トップマネジメントが何をどうする、ということを説明するのは非常に重要ですし、投資家として私も注目しています。

さて、そんな中で気になる表現があります。 それは、「しっかりやってゆく」という表現です。 よく、政治家の答弁などでは便利に使われていて、「しっかりやってゆく」というと何も具体的な目標は設定していないものの、何かを達成する、頑張る、というニュアンスを出すことが出来ます。 しかし、私は個人的にはこの言い方は好きではありません。 「しっかりやってゆく」とは一体何をどうするのか? がまるで分らないためです。厳しい言い方をすれば、一種の逃げ口上でしょう。 こうした表現をマネジメント層が行うことは、投資家に対するコミュニケーションとしてはよくないと私は考えます。 

ぜひ、何をいつまでに行い、どのような結果を出す予定なのか、というようなコミュニケーションに変えていただきたいと思います。 できなければ、なぜできなかったのか、何をさらに変えてゆくのか、というPlan Do Check Actionのサイクルが回り始めます。 「しっかりやってゆく」では何もスタートしないと思うのです。

皆様も、ぜひ気になる企業のアナリスト説明会、ご覧になってみてくださいね。 ホームページなどで公開していることがありますよ。

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