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イエス・キリストは、優秀な営業マンだった!?【コピーライティング】


イエス・キリストとは、いうまでもなくキリスト教における「キリスト」そのものです。宗教活動を行なったとされるユダヤ人男性で、彼の死後、「新約聖書」としてまとめられ、のちに三大宗教の一つとなったキリスト教となりました。十字架に針付けされてなくなった絵を思い浮かべる人も多いことでしょう。


そんなイエス・キリストを優秀な営業マンだったというのが、アメリカの大手広告代理店BBO社の創業者で、コピーライターでもあるブルース・バートンです。

彼は、1992年に『The Man Nobody Knows』という本を出版し、全米で大ベストセラーとなりました。日本でも翻訳本『誰も知らない男 なぜイエスは世界一有名になったのか』という名で出版されています。


その詳細は本を読んでいただくとして、今回はバートンが指摘した、イエスの4つのコピーテクニックを紹介します。


①文章を圧縮せよ

「汝が敵を愛せ」
「求めよさらば与えられん」
「人はパンのみによって生くるにあらず」

など、イエスの言葉は短いフレーズが多い。しかし意味は深く、情報が凝縮されています。だから一度聞くと覚えてしまうのです。上記のフレーズは、クリスチャンでなくても覚えている名コピーです。



②言葉をシンプルに


イエスのたとえ話は、子どもでもわかります。冒頭の一文を読めばすぐに情景が思い浮かぶほど、シンプルなフレーズで始まります。シンプルであることで、意味がストレートに強く伝わってくるのです。

少ない文字量で本質を伝えることは容易ではなく、とても高度なテクニックであります。



③誠実に語れ


どんなにうまくテクニックを使っても、その語り手が本心からいいと信じて語ったり、書いたりしていなければ、言葉は力を持ちません。イエスの言葉は本心から出たものなので、力を持っていたのです。

この「誠実に」というのは、現代の広告作成にも必要な要素です。小手先のテクニックや耳障りにいい言葉を並べるだけでは、強いキャッチコピーにはなり得ません。



④何度も繰り返せ


何度も同じ言葉を繰り返す。また、言い方を変えて同じ意味のことを繰り返す。イエスは評判というものは、繰り返しから生まれることを知っていました。

数年前になりますが、前アメリカ大統領のオバマ氏の名スピーチを覚えてはいませんか?「Yes,we can」というシンプルなフレーズを何度も繰り返し、人々の心を動かしましたよね。



まとめ


これらの4つのテクニックは、まさに「コピーライティングの原則」と言えるものです。もちろん現在においてもすべて通用します。

コピーライティングも、「文章を圧縮し」「シンプルに言葉を使い」「誠実に語り」「何度も繰り返す」ことが何よりも大切なのです。


ここまで聞いて、イエス・キリストに対するイメージがガラッと変わったかもしれません。彼は、決して弱々しい聖人などではなく、力強く社交的で、実にユーモアとリーダーシップに満ちた人間だったのではないでしょうか。


コピーライティングを学ぶ上で、イエス・キリストの話は避けては通れないものだと思いますので、今回こうして紹介させていただきました。




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