大人になると時間の経過が早くなるのはなぜ?毎日使う「アレ」が原因!?


歳を重ねるにつれ、1年経過するのがどんどん早く感じませんか?もう1週間、もう1ヶ月、もう1年と、気づいたら季節が移り変わり、あっという間に時間だけが過ぎていきます。

こんな話をすると、子どもの頃や若い頃は良かったなとか、過去に戻りたいと思う人もいるかもしれません。とはいえ、タイムマシンが完成しない限りそんなことはできません。それに、先に起こる結果(未来)が分かっていればちっとも面白くないでしょう。


ここでは、時間が短く感じる原因と、その対処法、さらに現代人が陥りやすい罠について紹介します。



大人が時間を短く感じる原因


子どもの頃と違って、大人になると1年があっという間で短く感じてしまいます。物理的には過ぎた時間こそ同じはずなのに、なぜかこのような現象が起きてしまうのです。

その原因とは、ズバリ「感動しなくなったから」です。

新しいことをする経験が不足していて、何かをやっているという意識が薄れてしまうのです。小学校の6年間や中学・高校ごとの3年間は非常に長く感じたはずです。

大人になると、すでに経験したことや同じモノ・ことをする確率はグッとあがります。歳をとるほど「初めて」が少なくなり、新鮮味が失われていきます。だから、必然的に歳を重ねるごとに時間が短く感じてしまうのです。



ジャネーの法則


さらにこの理由を詳しく解説したものを紹介します。それはフランスの哲学者ポール・ジャネーさんが発案した「ジャネーの法則」というものです。

これは、心理学の観点から編み出されたもので、内容は年齢を重ねるごとに反比例して、時間の経過がどんどん短く感じるようになる主張したものです。この法則に従うと、物理的な時間は変わらずとも、心理的長さは年齢に反比例するということです。

例えば、50歳の人間にとって1年の長さは人生の50分の1ほどであるが、5歳の人間にとっては5分の1に相当する。よって、50歳の人間にとっての10年間は5歳の人間にとっての1年間に当たり、5歳の人間の1日が50歳の人間の10日に当たることになる。


つまり、多くの方が感じている歳をとると時間が短く感じるという感覚は、確実に起きていると言えるでしょう。



時間を長くすると、長寿につながる


では、どうすれば時間を長くすることができるのでしょうか?答えはとてもシンプルです。新しいことを知って、新しいものを見たり、触れたりすることです。

新しい体験を積極的にすることで、時間感覚を極限まで伸ばすことができるはずです。これを続けていけば幼い頃の時間感覚に戻るかもしれません。


あともう一つ、面白いのが、この時間感覚の長い短いによって寿命も変わってくるというのが最近の研究でわかっています。

60代になったときに、意識的に新しいことに挑戦する人とそうでない人とでは、80歳になったときの生存率がなんと2倍も違うようです。長生きする確率も上がるのであれば、もうやらない理由がないですよね。



毎日使う「アレ」が原因


最近ではもう一つ大きな問題があります。ジェームズクック大学の研究によると、最も時間が早く感じる原因は「デジタルガジェット」だと言っています。

つまり「スマホ」です。


さらに時間の心理研究をしているイファ・マクローリン博士も次のようなことを言っています。

テクノロジーの普及で、作業のスピードが速くなったが、私たちの体に内蔵されたペースメーカーのテンポを上げてしまい、時間に追われている感覚が強くなった。


スマホがあるとどこでも仕事ができたり、世界中の人と繋がることができます。でもその便利さえゆえに、仕事とプライベートとの区別がつかなくなり、常に時間に追われているような感覚に陥ってしまいます。

デジタルガジェットは心理的にゆっくりできない傾向にあるので、十分注意して使用するようにしましょう。


これを機にあまりにSNSに夢中になりすぎず、スマホと上手な付き合いをするように考えてみてはいかがでしょう。

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