【メンゼンの6ブロック、鳴き・守備の5ブロック】
手牌の枚数は13枚。その13枚にツモってきた14枚目で麻雀は進行をしていく。1枚ツモれば1枚捨てていく。そして手の中には13枚が残る。13枚で3メンツ1雀頭もしくは4メンツ雀頭無しのかたちを作り、あがりに結びつけていく。最短のテンパイ=最短の和了というわけではないが、手牌の枚数に制約がある以上、メンツの種のコストパーフォーマンスが重要であるという話はこちらでした。
リャンメン払いのところでも触れているが、13枚の手牌のなかに最大6つのメンツの種を持つことができる。これを6ブロック形と呼ぶ。和了形は4つのメンツと1つのトイツのため、6ブロック形では必ず1ブロックが余剰となる。単純に和了を目指すのであればブロックは5つあれば足りる。6ブロック形と5ブロック形、どちらにも特徴がありメリット・デメリットが存在する。
まず6ブロック形はどんな状態なのか。メンツの種が6つ存在し受け入れをほぼ最大限マックスまで持つ進行になる。牌を12枚から13枚、ターツの種として使う進行のため字牌や端牌の分かりやすい安牌を持ちづらく守備力に欠ける。和了に対して余剰のメンツ候補を持っているためキー牌が枯れた時でも方向転換が比較的、楽に行える。メンゼンでの攻撃に比重をおいたリーチを多用するスタイルの人に向いた牌の持ち方である。その代わり安牌を持つことが難しく、数牌の比較的安全な牌を注意して確保しないと相手のリーチに対して押し返しが難しくなる。序盤、6ブロック形で徐々に和了に近い5ブロック形になるのが手なり進行でよく見られる自然な手筋である。
5ブロック形は最小10枚で作ることができる。残り3枚の牌は色んな使い方ができる。例えば1枚や2枚をあるブロックを補強する形に使うことも出来るし、安牌を持つこともできる。5ブロック形は鳴きを多用する打ち手や守備を意識する打ち手によく見られる形である。序盤で5ブロック形に固定して、安牌を抱えながらの進行となれば中盤以降に相手からのリーチに対しても躱しながら押し返す事ができる。5ブロック形は放銃率を下げながらある程度の打点を中盤以降に作るのに適している。ただし、キー牌など重要な牌が少なくなった場合にターツを振り替えるのに順目を要するというデメリットが存在する。1つのメンツの種にリャンメンやシャンポンなどの保険を効かせる事もできるため鳴いた後の進行も楽になる。鳴きを多用するタイプでもリャンメンシャンポンのような牌の持ち方ではなく愚形でもメンツの種を固定し、安牌を多数抱える麻雀連合の小林剛プロのような5ブロックのタイプもいる。
配牌、ツモ次第で麻雀の進行は変わるのだが相手が6ブロックを多用するメンゼン主体の攻撃的なタイプなのか、5ブロック形を使う守備的な打ち手なタイプなのか、鳴きを多用する5ブロック のタイプなのか、意識して理解すると読める幅が変わる。5ブロックを多く使うの打ち手が安牌を切り出してきたらテンパイが近いと読めるし、6ブロック形の打ち手がターツを払ってきたらメンツは確定したと読むことができるのである。