怪異蒐集 『呪い(まじない)の始末』
■話者:Aさん、中学生、10代
■記述者:火野水鳥
Aさんの中学で霊現象が多発した時期があった。
霊を見る、声を聞く、憑かれる、怪我をするなど現象は多岐に渡り、目撃される霊も、血塗れの子供、赤い目の女、首がない地蔵などバリエーション豊かだった。今までも、どこそこのトイレの個室で子供の霊を見たといった話が流行ったことがある。しかし今回は体験者の数が桁違いだった。普段は幽霊を小馬鹿にしている生徒まで霊を目撃するに至って、「これは本当かもしれない」というざわついた空気が学校