盗作疑惑について

『コロナワクチンの恐ろしさ』(成甲書房)を手元にお持ちの方は、僕が執筆を担当した88~101ページを読んでみてください。そして次に、いしいじんぺい氏のnoteの記事『私がコロナ「ワクチン」を打たない3つの理由』(2021年2月16日)
https://note.com/jinniishii/n/nd79cd2175c27
を読んでみてください。
お分かりのように、ほぼ同じ内容です。
「ここの表現が似通っている」とか「論理展開が同じ」というレベルではなく、丸パクリです。いしい先生の文章を、ごっそり、自分の文章として流用している。
なぜそんなことをしたのか?
いや、その前に、いしい先生には本当に申し訳ないことをした。すでにいしい先生と直接電話で話して事情を説明し、謝罪したが、改めて経緯を説明したい。

この本は3人の共著として出版されたわけだけど、当初、船瀬先生は執筆者ではなく、監修に回る予定だった。多忙の僕に代わって、note上にアップされている僕の記事からめぼしい文章をピックアップし、本に適した形にアレンジする。すでに多くの著作がある船瀬先生なら、上手に加工してくれるだろうと思った。
さて、そうして出来上がった記事を実際に見たところ、あまりにも船瀬色が強いと感じた。このまま出版しては、ワクチンに対する至極当然の懸念も、陰謀論的なうさんくささに飲み込まれてしまうと思った。そこで、正直に、編集者に「このアレンジではちょっと」と伝えた。「これでは僕の記事内容が曲解して読者に伝わってしまう。船瀬先生は、僕の文章を監修するのではなく、ご自身で文章を書かれたらいいのでは?」
これは僕にとっては勇気の要ることだった。船瀬先生の添削の労を全否定する形になるわけだから。めんどくさいからいっそ黙ってゴーサインを出したかった。でも、言わねばならない。言わないと、読者、出版社、船瀬先生、僕、誰の得にもならない。
編集者は僕の意図を汲んでくれた。そして船瀬先生に伝え、結果、船瀬先生も記事を書くことになった。
そして、監修は編集者が引き受けることになった。つまり、編集者が僕のnoteから文章をまとめることになったわけだが、ここに、ひとつの思い違いがあった。
編集者(昭和30年生)は、なんと、noteを僕のホームページの名前だと思っていた。noteというのを、facebookとかtwitterのようなプラットフォームのひとつだと思っておらず、僕の個人サイトの名前だと思っていたわけだ。
にわかに信じがたいと思われるかもしれないが、案外そういう人は多いと思う。noteの知名度が急上昇したのはせいぜいここ1、2年のことで、中高年にとってはまだまだなじみのない媒体だろう。僕のnoteがきっかけでこのプラットフォームを知るようになった、という人も一定数いるだろう。そういう意味で、note社は僕に感謝しないといけないはずだけど、恩を仇でというか、いまだに露骨に検閲されてます(笑)。note社の社員さん、読んでますかー?(笑)

ともかく、編集者は「noteは中村先生の記事である」という壮大な思い違いをしていた。note上にあるどんな記事も、すべて「中村先生の記事」と認識する非常に危険な状態である。そんなときに、いしい先生の上記の記事を目にした。
「『かにかま』や『うなじろう』は安価にカニやうなぎの美味しさを提供することを目的としている。『オネエ』はその人の生き方であり、その目的は明確である」

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「ユーモアセンスのある文章だ」と編集者は思った。「いかにも中村先生らしい表現だな」と。
いや、僕は「うな次郎」(魚のすり身から作ったウナギのかば焼き風かまぼこのこと)なんて言葉も知らなかった。
しかし、僕の文章だと誤解した編集者がいしい先生の文章をごっそり本のなかに使い、そして問題が発覚した。
これがことの顛末です。

編集者としては、いしい先生に平身低頭、平に平に、頭を下げるばかりである。また、僕にももちろん責任がある。振り返ってみれば、すでに”船瀬アレンジ”の段階からいしい先生のnoteが僕の記事のなかに混入していた。僕が入念にチェックすれば防げたかもしれない。
しかしどれだけ頭を下げようとも、後の祭りである。本は、すでに売れまくったし、いまだに売れ続けている。Amazonの売り上げランキングでも、上位から落ちる気配が見えない。売れるほどに、いしい先生の心の傷は深いのではないか?
すでに、編集者といしい先生との間に話し合いが持たれ、一応双方納得する形に落ち着いたようだ。この経緯について、いしい先生が記事にしておられる。
https://note.com/jinniishii/n/n16fa77ed736f

スクリーンショット (1880)

なんと、すでに6月24日、今回の関係者(いしい先生、僕、船瀬先生)が、一枚の写真に納まっていた。
そう、僕らはともに戦う仲間だった。最終的に、いしい先生が今回の大失敗を許してくれたのも、この点ゆえだった。僕に対して怒るどころか、あべこべに、僕に非常に気を遣ってくれた。
「私が最も懸念しているのは、中村先生が盗作する人間だと思われることです。出版社は、意図的な盗作でないことを読者に周知するようにして欲しい」
本の評判や僕の名誉に傷がつくことを懸念しておられる。ありがたいことです。
こういうミスがあったことは不幸なことに違いないけど、相手がいしい先生であったことは、不幸中の幸いだった。編集者は、大げさではなく、命拾いしたと思う。