【短編小説】缶コーヒーと味気ない日々
幼い頃、周りの大人が嫌いだった。
いつも愚痴ばかりで、人生がつまらなさそうで、言い訳ばかり。
「あんな大人には絶対ならない!」
幼い頃の僕は、そう誓った。
あれから時が経ち、僕は大人になった。
自分があれほどなりたくなかった大人になった。
愚痴ばかり、言い訳ばかりの、人生も何もかもつまらない、何もできない大人になってしまった。
あれほどならないと誓ったのに。
あれほどなりたくなかったのに。
そして今日も、缶コーヒーを片手に、死んだ目で、つまらない人生を生きていく。
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