【9周年祭】初！オリジナル江戸切子はなんと！ワイン専用！（前編）

中村亮／藤巻百貨店

2021年4月24日 10:10

約半年以上前、この企画はスタートしました。そして、9周年イベントでとうとうお披露目することに。

■”ある”江戸切子が無い？！

私たちが特に力を入れているジャンルとして「江戸切子」があります。江戸切子はとても綺麗で心豊かになる時間を与えてくれる素敵な食器。そのグラスがあるだけで毎日の食事がワンランクUPする、そんな力を持っています。

4月16日~18日に行った日本最大級の江戸切子イベントを開催！

素敵な職人モノが多数。素敵です！

多くの職人の個性あふれる江戸切子のグラスたち。私も多数持っていますが、ふと気づいたときに”あるグラスが無い…”と気づきました

「和食×ワイン」に合う「お洒落で日常使いできる江戸切子のワイングラス」が無いと。

江戸切子のワイングラスはもちろん存在するのですが、脚付きという特殊なガラス生地が入手困難だったりしてとても高価で入手しずらい。そしてデザインはレトロなイメージで、それはそれで風情もあり素敵なのですが、「和食×ワイン」でお洒落な感じより、懐石で重厚なシーンで使用する印象が強いく日常使いというイメージではない。

「和食×ワイン」お刺身×ワイン、お寿司×ワイン、etc　

それであれば、「和食×ワイン」専用のグラスを創ってしまおう！

とうことで藤巻百貨店”初”のオリジナル江戸切子の開発がスタートしました！

コンセプト／「和食×ワイン」日常使いでワンランクUPした豊かなグラス

ポイント　①ワイングラスである　②香りを楽しめる　③リッチな飲み口　④キラキラする　⑤江戸切子らしさ　⑥日常で使いやすい　

この辺にポイントを絞って開発開始しました。

■ワイングラスの形状について　

①ワイングラスである／形状は悩みました。もちろん脚付きでそれこそリーデルさんやバカラさんのような素敵なワイングラスを目指したい想いもありましたが、その領域はお任せしてあくまでもコンセプトを実現するためにポイント①~⑥を判断軸として計上を決めました。

最近流行りの「バルーン」タイプです。

いわゆる脚無しの上部分だけ。最近よく出始めましたよね。これであれば、日本酒などもそのグラスで出されるくらいなので和食の感じにも合うイメ―ジ。②香りを愉しめる／そして、口元にかけてすぼまっているので、ワインの香りが楽しめる！⑥日常で使いやすい／さらに日常使いという点では、洗いやすく、更に倒すこと無いので割れにくい、というメリットがあります。

そしてかわいい感じいいですよね。

■口当たり部分へのこだわり　

③リッチな飲み口／お酒や飲みものが美味しく感じるポイントになるのがグラスの口当たり。うすはりグラスでもわかるように薄い飲み口はとても美味しく感じます。理由は薄いと飲み物がダイレクトに口の中に入るので美味しく感じます。

江戸切子は「カットして文様を出す」わけですから厚みが必要になり、そのままですと口もとは厚みがあり、繊細な味わいが損なわれてします。ここは制作にあたり職人とは議論を重ねてなるべく薄くできるように工夫してもらうことになりました。

■ガラスの素材選び　

④キラキラする／グラスの素材をクリスタルガラスにすることは形状が決まったタイミングで即決まりました。
理由は2点。
1つは江戸切子らしく華やかさを出したかったのでクリスタルの方がキラキラしやすいこと、
もう一つは、重さがあることがこのバルーン形状だと安定感を増しやすいことだからです。

■江戸切子らしさ！　

⑤江戸切子らしさ／という点つだは、色被せのグラスで繊細なカットが見やすくなるということで、藤巻百貨店御用達の「フジマキブルー」をご用意しました。あとは、クリアの透きガラスの2つを用意。
赤ワインは基本的にはクリアを使用頂きたいですが、赤ワインをブルーの江戸切子で頂いても大丈夫なようにブルーの部分を極力色を薄く残すという職人技を見せてくれています。

そして文様は、菊繋ぎとかまぼこ、菊繋ぎは江戸切子の代名詞的な文様ですしわかりやすい。海外の方の贈答にもピッタリになります。そしてかまぼこ部分は映り込みがとても綺麗で複雑な見た目の楽しさを演出してくれます。