見出し画像

【EDH100枚解説】喜劇の天才、ブリム【デッキレベル4~5】

はじめに

読んでいただきありがとうございます。
今まで散々、チャップリンも裸足で逃げ出すレベルの喜劇の王、『喜劇の天才、ブリム』のことを話してきましたが、結局どんなデッキなんだという話をしてませんでした。
これまでの話が読みたい方は以下のリンクからご覧ください。得るものがあれば幸いですが、多分一般的なEDHデッキに必要な情報は何も入ってないです。それでもよければ、読んで楽しんでいただけますと幸いです。

簡単なデッキ概要

本記事で紹介するデッキのレベルと戦略は以下です。

レベル
ウィザーズ公式の提示するレベルであれば4~5程度。
わいわいしながらも、明確な勝ちを狙いにいくデッキとなっているが、勝率が高いとはお世辞にも言えない。

戦略
漁夫の利を狙う。最後の最後まで「誰もの味方であり、誰もの敵で居続ける」を徹底する。
全体除去、単体除去、行動縛り、妨害。とにかく全体の均衡を「悪い方に」整えていく。自分以外が疲弊したタイミングで初めて勝ちのための行動を能動的に行う。
喜劇の天才が動くのは中盤から最後にかけて、ダメ押しのときだけ。または、手札にクリーチャーがいないが、出しておかないとダメなときだけである。
なぜなのかは、簡単に言うと「殴りが確定すると必ずパーマネントを渡さなければいけないため、渡すものを用意しないとアド損をし続けるから」である。頼むから任意にしてくれ。

デッキ100枚解説

本題である。
できる限り似たような役割の物を纏めながら紹介していく。

デッキリスト


クリーチャー

統率者
1.喜劇の天才、ブリム
アド損インプ、押し付けヤクザ、オーナーに歯向かうなバカ、『天才』の漢字が『天災』と間違ってる等、様々な異名を誇る(私が勝手に呼んでる)我らが統率者。
殴るとパーマネントを何でも一つ渡し、その後各プレイヤーに元々のオーナーが自分じゃないパーマネントの数分ハンデスとライフルーズをさせるインプ。
押し付ける能力とハンデス+ライフルーズのどちらに目を向けるかでデッキの方向性がかなり変わるため、いずれこのあたりも紹介したいところ。

相手にコントロールを移せるクリーチャー
2.潜伏工作員
3.潜伏工作員、ザンチャ
4.ヴィスラ―・ターロー
5.謙虚な離反者
6.疫病の肉裂き
7.魔女エンジン
8.裏切者、カーン

2~4までが、唱える時点で好きな相手の場に出せるクリーチャー
5~7までが、起動型能力で相手にコントロールを押し付けられるクリーチャー
8が、特定の条件でコントロールが他ぷれいやーに移るクリーチャーである。
詳細な内容はこちらの記事を確認してほしい。

特定の行動を咎めるクリーチャー
ドローを咎める
9.ケデレクトの寄生魔
10.運命をほぐす者
11.黙示録、シェオルドレッド

大量ドローを咎めるためのカード。
資産がないので入れていないが、もちろん『オークの弓使い』も入れるべきである。

デッキレベル調整も含めて入れていないが、統率者ではサーチも咎めた方が良いため、より強化するなら『敵対工作員』も入れるべき。
その場合、奪ったカードがパーマネントなら、ブリムのせいで自分もライフルーズを食らうのは御愛嬌。

除去能力を持つクリーチャー
12.モグの暗殺者
13.名演撃、ラクドス

『モグの暗殺者』は対戦相手と協合できていれば指定したクリーチャーを確定で除去できます。
ラクドス様は全体除去ですが、ランダムであるがゆえに打ち消すか悩ませるカードでもあります。出て効果を発動してからはスタックが乗らないため、効果が決まる前に破壊不能をつけるかを判断させるのも中々に嫌らしいところ。
と書きましたが、実際には自分の盤面だけキレイにしてくれることも多々あり。ただ、ブリムは種族がインプのため、必ず巻き込まれないというちっちゃいメリットもある。

コントロールを押し付けるクリーチャー
14.バザールの交易商人

ブリムのお供。渡せる種類が限られているため、デッキ構築の時点で工夫が必要。

ハンデスとシナジーのあるクリーチャー
15.吸血術士
16.最深の裏切り、アクロゾズ

ブリムが行うハンデスにちょっとしたメリットを加えてくれるカード。
また、このデッキにはカードを捨てさせたあと引き直すカードも多々あるため、そちらともシナジーがある。

手札を増やすクリーチャー
17.罪を誘うもの

手札を増やす機会を得つつ、相手のライフを詰める動きが出来る。
また、本体が威迫を持っているため早めに出しても殴る機会を得やすい。

エンドカードになり得るクリーチャー
18.ドロスの魔神
19.ドゥームスカージ、カルダール

このデッキの特性上、ソロでの勝負まで生き残って最終的に負けてしまうことも多い。
そのため、単体で戦力にもなれ、特殊敗北効果の押し付けで勝つことも出来る『ドロスの魔神』はかなり優秀。
『ドゥームスカージ、カルダール』は、全体的にライフが少なくなったタイミングで置くと対戦相手を減らすことが出来ることが多い。
そうでなくてもライフが減ればその分ブリムの全体ライフルーズが生きてくるため、対戦相手のライフは出来るだけ減らしておくようにしておきたい。

その他、遊びのスパイスクリーチャー
20.地獄の樹
21.ぬいぐるみ人形

統率者に入っていると楽しいカード。
シナジーがあるわけではなく、単体でとても強いカードではないが、楽しみ優先で入れている。

インスタント

コントロールを移したカードに対するメタ
22.刻印
23.テリムトーの勅令

家路より強力に自分の手元にコントロールを戻せる『刻印』と、自分がオーナーのパーマネントを何でも破壊できる『テリムトーの勅令』の2枚。
ブランドバーゲン以外で入ってるデッキを見たことがない。

インスタント除去
24.終止
25.火山の捧げ物

汎用性を上げるため入れているものと、誰かと競合しつつ不和を招くことも出来るカードを入れている。
使うときは基本的にみんなを助けるために使用して恩を売るように動きたい。

ブリムを守るインスタント
26.インプの悪戯
27.偏向はたき

汎用カードたち。『インプの悪戯』は統率者のクリーチャー・タイプとも府レイバーがかみ合ってて好き

ソーサリー

相手にコントロールを移すソーサリー
28.無害な申し出
29.運命的連携
30.無道の競り

自分のパーマネント、または他人のパーマネントのコントロールを移すことがあるソーサリー。
このデッキだと使いどころが難しいが、基本的に要らないものを押し付けることだけ意識すればよい

ハンデスしながらドローする・させるソーサリー
31.闇取引
32.災難の輪
33.吸心

自分の手札交換ももちろんだが、もっぱらハンデスシナジーカードや相手のドローを咎めるカードたちとシナジーする。
このデッキにはその場を解決できるようなカードが本当に少ないので、基本的にシナジーカードがなくても雑に撃って、欲しいカードを引きに行く方が良いことが多い。

全体除去をするソーサリー
34.最後の生き残り
35.冒涜の行動

全体除去(1体残る)と全体除去(13点ダメージ)なのでたまに取り残すこともある。
デッキレベルを強くするなら、『毒の濁流』や『滅び』も入れたほうがいい。

サーチソーサリー
36.対称な対応

他の対戦相手と一緒にサーチを行い、デッキトップに置かせるカード。
終盤に撃つと相手のエンドカードをサーチされることも多く、引くためにひと手間必要なのもあるが、初手のキープ基準を増やすことも含めて採用している。

ドローソーサリー
37.未知なるものの魅惑

5マナでデッキトップを6枚めくり、そのうち1枚を対戦相手に選ばせる。選ばれなかった5枚は手札に加わる強力な手札増強カード!
なお、対戦相手は選んだ1枚をマナコストを払わずに唱えられるというとんでもないデメリットを抱えているが、このデッキではメリットにもなり得るので採用している。
大体、除去か全体除去を選んでくれることが多い。

エンドカードになりうるソーサリー
38.礼儀妨害

使用方法は『ドゥームスカージ、カルダール』と同様。
ただし、こっちは唱えた後に出てきたクリーチャーには適用されないことに注意が必要。

その他、遊びのスパイスソーサリー
39.時間の恐喝

自分の右隣のライフを半分にするか、追加ターンを得られるカード。
なお、このデッキの追加ターンは何もしないことが多いため、普通に追加ターンを渡されることも多い。

エンチャント

相手のコントロール下で出せるエンチャント
40.囚われの聴衆

正直強くないが、このカードは使いたいがために入れてる。
撃った試合は大体負けるが、瞬間的な笑いは取れる。デッキレベルを上げるなら抜いたほうがいい。

ハンデスシナジーエンチャント
41.無駄省き

言わずと知れたハンデスシナジーカード。
赤によくある『Wheel of Fortune』系のカードと活用することでとんでもないアドを生み出すことがある。
このデッキでは優先してサーチや手札に加えたいカードの一枚。

ブリムを補助するエンチャント
42.踏み穴のクレーター

これ一枚でトランプルと速攻付与が出来るカード。
土地に付与する効果を追加するため、このエンチャント自体は対戦相手にプレゼントしてしまってもいいのもよいところ。

特定の行動を咎めるエンチャント
トークン生成
43.集団疾病

直接的に縛るわけではないが、大量生成される兵士や苗木などのトークンは出てきた瞬間に消すことが出来ることが多い。

ピッチスペル
44.乱動する渦

マナコストを払わずに唱えると5点ダメージ。もちろん、0マナのスペルも許さないし、発見や続唱も許さない。
さらにライフ回復も止めてくれる優秀なカード。

土地を立てておいて、相手ターンに動く
45.苦痛の城塞

各プレイヤーの終了ステップ開始時に、アンタップしている土地の数だけダメージを与えるカード。
単純に打消しを構えるのを嫌がってもらえるだけでも恩の字くらいで置いておくと、全く関係ないインスタントタイミングに動きたい人間が縛られることもあってよい。

メリットとデメリットを併せ持つエンチャント

46.悪魔の知識
47.夜更かし
48.創案の火
49.リッチの熟達

多大なメリットを得ることが出来るが、同様に大きなデメリットを得るカード。
基本的に出した瞬間のおいしい部分だけ得てその後すぐに相手にプレゼントするものとなる。
このデッキのある意味もう一つの主役である。

その他、遊びのスパイスエンチャント
50.玩具職人の罠

対戦相手一人と数字当てゲームをするカード。ドローもついているためとりあえず置いておくといい。
ただし、速効性はないため、優先度としては低め。会話を楽しむために入れているカード。

アーティファクト

マナアーティファクト
51.太陽の指輪
52.秘儀の印鑑
53.ラクドスのロケット
54.幽体の照明灯
55.勝利の鐘

マナを生み出すアーティファクト群。その中でも珍しい挙動が出来るものを優先している。
対戦相手にマナを分け与えることが出来るマナファクトや、相手にコントロールを移せるマナファクト等が入っている。もちろんデッキレベルを上げるならもっと強いマナファクトを入れたほうがいい。

相手にコントロールを渡せるアーティファクト
56.切望の宝石
57.バックナードの裕福な財布
58.ヒスラインの綱
59.願い爪のタリスマン
60繁栄のペンダント

ブリムの効果を増強するための重要なアーティファクト群。
このうち『切望の宝石』や『繁栄のペンダント』はマナ加速とドローを、『願い爪のタリスマン』はサーチも兼ねている。

ブリムの戦闘補助アーティファクト
61.影槍
62.稲妻のすね当て

ブリムの効果を使うためには、必ず彼自身からの戦闘ダメージを発生させる必要があり、これらのカードはそのために入れている。
また、飛行4/3というそこそこなスペックを持っているがゆえにたまに飛んでくる除去をいなす必要もある。
こんな悲しい効果のカードに除去を撃たないでほしい……。

ハンデスシナジーアーティファクト
63.ゲスの呪文書

対戦相手が捨てたカードの分だけドローできるという何とも素敵なアーティファクト。置くと確かにとんでもないドローを生むのだが、ほどほどに重いため置けるタイミングが少ないのが難点。

その他、遊びのスパイスアーティファクト
64.血に飢えた刃

対戦相手がコントロールしているクリーチャーに装備させて、使嗾させる変なカード。戦闘の激化ももちろんあるが、相手のシステムクリーチャーを強制的に戦闘破壊させることが出来るのが一番偉い。なお、タップ能力持ちのクリーチャーには使えないのが悲しいところ。

土地

2色以上の色が出ることが目的の土地
65.黒割れの崖
66.統率の塔
67.竜髑髏の山頂
68.ラクドスの肉儀場
69.灼熱踏みの小道

説明不要の土地群。あえて述べることがあるとすればデッキレベル調整のために少し弱めの土地が多い。なんなら、ショックランドすら入っていない。

マナを出すこと以外の能力が重要な土地
70,ロークスワイン城
71,海の中心、御心
72,禁忌の果樹園
73,滅びの山
74,Rainbow Vale
75.ならず者の道

ドロー、政治のためのクリーチャー提供、全体除去、コントロール譲渡、そして戦闘の補助を行うための効果を持った土地。
特筆すべきは『Rainbow Vale』で、なんと好きな色が出る代わりにこれをタップすると誰かにコントロールを渡す必要がある意味不明の土地。
ただ、他のデッキに入れるよりもブリムの影響を受けるのを嫌がって返してもらいやすいのが追い風ではある。
なお、『滅びの山』の全体除去効果を満たせるのは『影槍』と『力を欲する者、スタースクリーム』の2枚だけ。もう少し増やした方がいい。
具体的には、マナ加速も兼ねて『オパールのモックス』や『アイレンクラッグ』、またはルーティング効果も兼ねた『セレスタス』などが望ましく思える。

基本土地
76~87.山×12
88~100,沼×12

説明不要。
正直もっと2色土地強いのがいっぱいある。一応、基本土地サーチの効果があるため多めに入れる意味はあるが、こんなに入れる必要はない。

最後に

この記事、誰が読むんだ??という気持ちをかなり抑えながら書きました。本当にこの記事誰が読むんだ。
とはいえ、自分自身の思考を纏めるという別の意味もあります。改めて自分のデッキを文章化して、そのカードの採用理由を記入することで客観的に「このカードいるのか?」や「このカードもっといいものを採用できるのではないか?」といった視点を持てるようになります。そうだよ、だからちゃんと書いた意味はあったんだよ(言い聞かせ)
今回のこの解説を基にブリムデッキが少しでも増えると嬉しいです。みんなでパーマネント押し付けあって、よくわからない盤面を作ろう!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?