【綿町ダイアリー】#177 元気なオジィにホッ
毎週珈琲飲みに来てくれる人が、
パタンと来なくなると心配になる。
連絡先も知らないし、
インスタを見るような人でもないし、
厨房で洗い物をしているとドアが開いた。
普通なら「こんにちは〜」とか何かしらお客様の言葉が聞こえてくるものだが、無言。
( あ、たぶんオジィだ。)
僕がカウンターから顔を出すと、
「おっ」と言って右手を上げるオジィ。
「死んだんか思てたけど、生きてたんやな!」
と、僕がちゃかして言うと、
「コロナになってな、色々大変やったんや」
と、ぶっきらぼうに話すオジィ。
( よかったぁ )
一応、オジィの身体の事も考え、
ドリップ回数を抑え湯量を多めの珈琲を淹れる。
「味覚あるんか?」と、聞くと
「失礼な。」と、まっとうな返事が返ってきた。
それから1時間ほど色んな話をした。
オジィが帰ったあと、
何かしら胸のつっかえが取れた気がした。
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