「登山者は考える」

登山者は
はじめは登る意味を探していた
だがそのうちに
登る意味なんてどうでもよくなっていた

山頂に導かれるように
ただひたすらに登り続けた

山頂には誰もいなかった
山頂は花崗岩でできていた
太古に海が隆起してできたのだ

こんな時
登山者は神の存在を感じる
同時に人間の愚かさに愕然とする
人間はいまだに戦争なんかをやっているのだ
神はこんな人間をどう思っているのだろうか

雲海の下に人々の暮らしが見えた


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