RS(レラティブストレングス)とは

 今回は、成長株投資サイトのInvestor's Business Daily(以下「IBD」という)の米国株分析ツールである「MARKET SMITH」にも利用される最重要の指標である、レラティブストレングス(Relative Strength)(以下「RS」という。)についてお話していきたいと思います。

1.RS(レラティブストレングス)とは?

 まず、RS(レラティブストレングス)とは何でしょう。これは、成長株投資界隈で有名なウィリアム・オニール創刊の投資サイトIBDで最重要の指標の1つです。これを知らずして、IBDツールを使うことはできない!と言っても過言ではありません。

 では、定義からお話します。

 RSとは、「各銘柄が米国株指数であるS&P500と比較してどの程度のパフォーマンスなのか?」を示した指標となります。指数と比較した各銘柄の株価との差がわかるということですね!

 IBDでは、RSを主に2種類に分けて使います。それが、「RS Rating」と「RS Line」です。それぞれ解説していきます。

2.RS Ratingについて

 RS Ratingは、過去12ヶ月の間、主要指数であるS&P500と比べてどれだけのパフォーマンスを示しているか、について数字の1〜99でランク付けしたものです。99は、指数に含まれる99%の銘柄をアウトパフォームしているという意味です。高ければ高いほどいい!ということです。下の赤い枠の数字となります。

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参照:MARKET SMITH BY INVESTOR'S BUSINESS DAILY

 また、ウィリアム・オニールはRS Ratingについて以下の条件を推奨してます。

 ・RS Ratingが80以上を購入すべき(80未満は購入すべきではない)。

 ・2.過去大きく上昇した銘柄はRS Ratingが90を超えていた。

  参考までに、ウィリアム・オニール著「オニールの成長株発掘法」では次のように解説されています。

レラティブストレングス指数とは、「インベスターズ・ビジネス・デイリー」紙が独自に開発した評価法で、ある特定の銘柄の値動きを市場の残りの値動きと過去五二週間にわたり比較するものだ。そしてその評価として各銘柄に一〜九九の数値が割り当てられる(九九が最高)。例えば、レラティブストレングス指数が九九の場合は、その銘柄の値動きは市場全体の九九%の企業を上回ったことを意味している。レラティブストレングス指数が五〇の場合は、市場の銘柄の半分がその銘柄よりも良い値動きをし、残りの半分が悪い値動きだったことを意味する。
出典元:ウィリアム・J・オニール著「オニールの成長株発掘法【第4版】」

 RS Ratingの数字をみれば、調子のいい銘柄か、そうじゃないか、すぐに判断できる便利の指標となりますね!

3.RS Lineについて

 RS Lineとは、IBDのチャート表に記載されている移動線です。 これは、S&P500と比較して、各銘柄のパフォーマンスを移動線を描いているもの、となります。基本的な考えは、上のRS Ratingと似ていますが、チャート上に描かれるため、テクニカル分析指標の1つとして使うことができます。下の図の赤枠の青線となります。

スクリーンショット 2021-02-05 22.23.04

参照:MARKET SMITH BY INVESTOR'S BUSINESS DAILY

 RS Lineの便利のところは、

 上昇局面で、各銘柄が指数と比べて、大きく上昇しているか判断ができる。

 また、下落局面で、各銘柄が指数と比べて、下落が小さいこと判断ができる。そして、下落時は非常に有用で、チャートの移動線が下がるのではなく、上がることがあります!(株価の移動平均線とは異なりますのが、特徴的です)。

 ぱっと見て、全体が暴落している時に、RS Lineが上を向いてるといい銘柄(下落幅が小さく耐えている)と判断がつきやすくなりますね。

4.まとめ

 RS(レラティブストレングス)とは指数のS&P500と比べて、どの程度のパフォーマンスをしているかの指標。RS RatingとRS Lineの2種類を利用しており、RS Ratingは1~99の数字で、高いほどよい(80以上買い推奨)。一方、RS LineはS&P500と比べた各銘柄の動きがチャートとして表示されるもの。

 もっと詳しく知りたい方はこちらを参照してください!(IBD HPへのリンク)


 今回は以上となります!また、記事を書いていきます!ありがとうございました!Twitterもやってます!

 また、RSを利用する分析ツール「MARKET SMITH」の記事もあります。お時間のある方はぜひ。




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