オフシーズンは回復かそれとも準備か?(プレシーズンへ向け、筋サイズや筋力の低下、筋の動員パターンにおける神経系の低下を防ぐトレーニングが重要になる)
オフシーズンの定義
オフシーズンとは、シーズン終了直後から新たなシーズンがオープン戦で開幕するまでの期間であり、多くのアスリートとコーチにとって、オフシーズンは長かったシーズンからの修復、再生、回復に費やすべき時間と定義されています。
※定義上、オフシーズンには、ポストシーズンとオフシーズン、さらにプレシーズンの準備までが含まれます。
数十年前であれば、アスリートは、オフシーズンを使って、自分が通常行っているスポーツ以外のスポーツに従事していました。
ピリオダイゼーションモデルの中には、相互に類似性のないスポーツに積極的に参加することは、アスリートに有益であると示唆するモデルもありましたが、1980年台の初めに、パフォーマンスの向上を図り、選手寿命を延ばすためには、アスリートは1年を通してトレーニングを続ける必要があるということが示されました。
プレシーズンとオフシーズン
プレシーズンは従来、1年の中で筋力とパワーの増強を開始する期間として特徴づけられてきました。
一方、最近の現場では、アスリートはシーズン直後のポストシーズンを(必要であれば)回復にあて、貴重なオフシーズンの時間を使って新たな筋力や新たな技術に取り組み、テクニックを習得し、翌年に備えてしっかりと基礎体力をつけることによって、早期に競技シーズンに備える必要があることが示唆されています。
そのためこの期間は「オフシーズン」と呼ばれるよりも「移行期」と呼ばれることが多く、この間にコーチは、一定の期間をかけて、個々のアスリートの弱点となる分野の改善に取り組みことができます。
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