見出し画像

誰も成功できる唯一の方法は「細く長く」

僕の知り合いに一時期TikTokで大当たりして、3ヶ月で30万人のフォロワーを獲得した男がいた。名前は言わないけど、メントスコーラみたいなよくある芸をさらに過激にした動画を投稿していて、若い少年を中心に人気が爆発し、一躍ネットの世界で話題になった。

30万人もフォロワーがいれば広告案件来る。一本数十万円もする案件まで来るようになった彼はそのまま勢いを増し、動画はさらに過激さを増していった。そして今やTikTokのフォロワーは100万人を突破。YouTubeにも進出し今や月1,000万円を余裕で稼ぐ男になった。

というのは嘘で、彼は精神を病み療養中で、SNSのアカウントは全部消した。今の話で本当なのは一段落目まで。二段落目は彼が目指していたが、残念ながら辿り着けなかった世界の話だ。

彼が精神を病んだ理由は一つ。SNSに疲れたからだ。広告の仕事をもらうには大前提としてたくさんの人に見られる必要がある。単価はほとんどの場合フォロワー数で決まるから、投稿者は常にフォロワーを増やさなくてはいけないというプレッシャーに追われている。特に過激なネタを売りにしている人たちは、ファンが飽きないようさらに過激さを増していく。彼はその終わらない繰り返しに飽きてしまった。何でこんなことをしているんだろうと、心が折れてしまったのだ。事実、彼の投稿には心ない誹謗中傷が数多くあった。そして彼はSNSで偽りの自分を演じるのをやめた。今は実家に帰り、休学していた大学に戻り、静かに暮らしている。

僕が思うに、誰でも成功できる唯一の方法は「細く長く」しかない。昔どこかで「勝つまでやめなければ負けることはない」という言葉を聞いた。これを耳にしたとき、「たしかに」と思った。自分が負けを認めなければ、負けることはない。だったら続ければいい、全員諦めるまで。とても簡単なことだ。

そして全員いなくなるまで続けるには、「細く長く」が大切になってくる。例えば僕の話をしよう。僕のTwitterのフォロワー数は1万9,000人。これは実は3年前から全く動いていない。たまにバズって1,000人くらい増えることはあるが、すぐに減って結局1万8,000~1万9,000人あたりで安定している。要するに数の面では全く成長していない。Instagramも開設して1年半でだいぶ伸びたが、それでも5,700人程度だ。決して強いアカウントではない。

しかし数は伸びずとも、僕は細く長く続けてきた。具体的に言えば、自分が書きたいことだけを書き続けてきたし、無理して新しい人の目に触れるために身銭を切って過激な企画をすることはなかった。一番は自分が楽しめるかどうかで、ストレスは全くない。むしろ楽しいから、社会人になっても仕事終わりや休日にもせっせと記事を書いている。労働だと思ったことはない。これは生産活動で、息抜きで、娯楽で、生きがいなんだ。おかげでこのブログも3年半を迎えた。社会人になって更新ペースは少し下がったが、これからも変わらず更新していくつもりだ。

一方で冒頭で触れた彼は「細く長く」と真逆の「太く短く」を選んでしまった。短期間で人気が出た人は、それだけ賞味期限も短い。なぜなら見ているファンは彼の人間性という時間をかけないと分からない部分ではなく、見かけの面白さという表層的な部分にしか関心がないからだ。面白くなくなればすぐに離れてしまう。なぜならネットの世界には他に面白い人がたくさんいるから。故にファンを飽きさせないよう、彼の行動はエスカレートしていった。身を削る一撃必殺が長持ちするはずがない。本当はやりたくない攻撃的なネタを続けて結果、彼の精神は悲鳴を上げ、もうネットの世界には戻れなくなってしまったのだ。

太く短く成功しようとすると、どうしても飛び道具に頼らざるを得ない。飛び道具はその一瞬だけ目新しくて他人の目を引いても、すぐに真似されてしまう。短期間で成功するということは、それだけ真似が簡単ということでもある。細く長く、競合が諦めるまで続ければ、いつの間にかライバルはいなくなり、一人勝ちできる。短期間で結果を求めず、じわじわと信用を積み重ねていった人が最後に笑うんだと思う。

SNSを見ていると、短期間で名声を手に入れた人がたくさんいるように思える。でもそれは嘘だ。蓋を開けてみればフォロワーを買っていたり、経歴を詐称していたり、そんなのばっかりだ。化けの皮はすぐ剥がれる。こういう人たちも太く短くの典型で、すぐバレる嘘をついても何の得もない。

一方でしっかりと実績がある人もいる。彼らも見かけは短期間で成功を収めたように見えるが、実は裏で地道な努力を続けている場合が多い。表から見えないだけで、しっかりと積み上げてきた過去がある。つまり短期間で簡単に成功するなんてあり得ない。

最後に最近考えていることを一つ。理系なら分かると思うがこれは指数関数のグラフだ。詳細な説明は省くが、ご覧のように最初は数値の増加が緩やかだが、ある点を超えると急激に値が大きくなる。

スクリーンショット 2021-08-14 9.49.34

これは勉強とか商売でも同じで、最初は「なかなか結果が出ないなあ」と思っていても、あるターニングポイントを迎えると急激に結果が出るようになる。この経験があるのとないのとでは人生の攻略度合いが違ってくる。なぜならこの経験がない人は「こんなことしても時間の無駄だ」とターニングポイントを迎える前に辞めてしまうからだ。指数関数的成長を知っている人なら「きっとあと少しで視界が開けるはずだ」と細く長く続けることができる。

僕が多読を勧めているのもこれが理由で、興味のある分野の本を一冊読んだだけでは断片的な知識しか身につかないが、10冊20冊と読むうちに知識が繋がり、指数関数的に知識の幅が増えていく。だから僕は本をたくさん読むようにしている。

勉強でも仕事でも読書でも「細く長く」が誰でも実践できる成功の方法だと思う。誰もいなくなるまで続けたら勝てる。負けを認めない限り、負けることはない。ぜひ皆さんの生活の中にもこの考え方を取り入れてみて欲しい。

それでは素敵な1日を。

最強になるために生きています。大学4年生です。年間400万PVのブログからnoteに移行しました。InstagramもTwitterも毎日更新中!