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日本がしょぼいのは逆にチャンスです

よく「日本人はやる気がない。世界と比べてレベルが低い」と文句を言ってる人がいるが、逆に考えればそれはチャンスなんじゃないかと思う。

日本が世界と比べてしょぼいというのは、概ね正しいと僕は思っている。海外の学生の友達も何人かいるが、彼らは僕らよりもずっと勤勉で、向上心があるように見える。あくまで平均の話だが、日本よりも世界の方がレベルが高いのは事実だと感じている。

じゃあ日本はこのままだと世界に負けるから、みんな頑張った方がいいのかと言われると、ちょっと考えが変わってくる。一見するとしょぼい日本人がググッと頑張ってレベルが上がれば日本は強くなるような気もする。が、個人レベルで見れば周りが強くなると自分が生き残るのはかなり大変になってしまう。

分かりやすく例えれば、中高一貫の進学校で学年一位をとるより、地元のレベルの低い公立学校で学年一位をとる方がずっと簡単なのと一緒だ。エリートが集まる大手企業より、小さくそこまで人気のない会社に入った方が出世するのは簡単だし、天才野球少年が集まるリトルリーグのチームより近所の少年野球のチームの方がレギュラーになりやすい。

要するに、周りのレベルが低ければ低いほど、ちょっと努力しただけで成功することができる。これは向上心のある人、野心のある人にとってはボーナスステージみたいなもので、彼らが頑張れば簡単に市場平均を超えることができ、利益を得ることができるのだ。

むしろ日本人が全員インドの片田舎で人生逆転をかけて大学受験するようなハングリー精神を持った人間になると、競争はとんでもなく激化してしまう。

昔、NHKの「インドの衝撃」というドキュメンタリーを見たときに、電気も水道もない農家の貧しい家庭が紹介されていた。その家庭の世帯年収はなんとたったの5万円。そして子供のためにインドのトップ大学であるインド工科大学の受験料3000円を工面しようとしており、もし受かれば初任給1000万円が将来もらえるという状況で子供は勉強していたのだ。

これを見たとき、とてもじゃないがこのハングリーさに自分は勝てないと思ってしまった。人生の賭け方が僕らとは比べ物にならないほど違う。大学に受かるのと受からないのとではその後の人生が180度違うわけで、文字通り命がけで勉強しているのだ。もし周りがそんな人だらけになったら、とてもじゃないが生き残れる気がしない。

そう考えると、日本は非常に恵まれていることが分かる。今の日本でご飯が食べられなくて死ぬということはほぼありえない。セーフティーネットが先進国の中でもかなり整っており、万が一の場合は生活保護を受けることができる。

衣食住のうち、衣食に関してはほぼ無料になっているも同然だ。ユニクロの1000円のTシャツは1年着ても全くボロボロにならない。365日着るとして、1日3円でそのTシャツを着ている計算になる。ほとんどタダみたいなものだ。実際僕も1000円で買ったユニクロのポロシャツを丸一年着ているが何も問題ない。

食に関しても極限まで突き詰めればマックの100円のチキンクリスプで凌ぐこともできる。自炊できる環境があればもっと安く済むだろう。もし実家にいられるなら食費はタダだ。

住に関しても友達の家を渡り歩けば家賃はかからない。友達が10人いれば10日に1回泊めさせてもらえば1ヶ月の家賃はタダになる。1ヶ月全て居座るのは嫌がられるかもしれないが、10日1回くらいなら泊めさせてくれる人はいそうだから、そこまで極端は話ではない。ここでも食と同様に実家にいられれば家賃もタダになる。

要するに、今の日本は頑張らなくてもそれなりに生きることができる社会なのだ。仕事をしなくても、バイトだけでも余裕で生きていける社会だから、そこまで狂ったように頑張る必要性をみんな感じていない。大学でもそんな雰囲気を感じていて、みんなとりあえずどこか受ければ必ず内定を獲得し、日本の平均年収以上はもらえる未来が確定してしまっている。就職先が決まれば最後、もう人生をかけて頑張ることはない。日本の制度上、簡単に首を切られることはないから、あとは周りに合わせてのんびり仕事をすればいいだけだ。それだけで人並み以上の生活が送れるから、わざわざ起業したりして道を外れる人はあまり出てこない。

周りがこんな具合だから、ちょっとでも本気を出せば市場平均を簡単に超えることができ、勝つことができる。だから周りが年収1000万が〜とか言ってる間に、起業して数十億単位の資産を築いてる人も現れるのだ。つまり日本人がしょぼいのは、これから挑戦する人にとってはまたとないチャンスになる。

もちろんこれは個人が勝ちやすいという話であって、日本全体で底力をつけていきたいと考えている人にとってはとんでもなく自己中心的な暴論に聞こえると思う。ただ僕は日頃から「周りを変えるより自分が変わる方が楽」という意識を持っているため、周りのケツを叩いて「おい!もっと頑張れよ!」と喝を入れるよりは「君らがボケッとしてる間に僕はこんなに頑張っちゃうよ」と一人で黙々と打ち込むタイプだ。周りを頑張らせるのには労力がいる。みんな満ち足りてるのにそこから「やる気を出せ」と言っても素直には聞いてくれないだろう。アメリカ人に「一緒に日本語の勉強をしよう!日本語喋れないと生き残れないぞ!」と説教をするように、別に頑張らなくてもいいならこのままでいたい、現状維持で構わないという人がほとんどなのだ。周りより自分を変えた方がシンプルにコスパがいい。

じゃあお前はどうなんだと言われると、僕は来年から社会人になる身の大学生なので大した人間じゃない。ただこの市場平均に勝てばいいという考え方は常に頭に入れておきたいと思っている。平均でいいか、日本にいれば食うには困らないしという安定志向にだけはなりたくない。

日本がしょぼいのは逆にチャンスだ。それだけは忘れないようにいたいと思う。それでは素敵な1日を。

最強になるために生きています。大学4年生です。年間400万PVのブログからnoteに移行しました。InstagramもTwitterも毎日更新中!