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2021年6月18日(金) 職業よりも生き方を優先する

佑陽 前回の話を見返して、ちょっと思い出したことがあります。

――はい。なんでしょう?

佑陽 いつだったか、どっかの医学部の入試で、点数が改ざんされて、女子生徒が落とされ、男子が合格するように操作された不正入試があったんです。理由を聞くと、女子は医者になっても、辞めてしまうことが多くて、現場が回らなくなるからだと。

――はい。ありましたね。

佑陽 男女差別の問題として取り上げられて議論されたんですけど、どんな理由があっても不正はよくないです。けど、それとは別に思うところがあって……。

――はい。

佑陽 医者になるかどうかはともかく、男女関係なく、正しい医療の知識を持った人が増えることは世の中にとってプラスだと思うんです。本人にとってもプラスです。だから「どうせ辞めてしまうなら教えても無駄」みたいな考え方になっていることが僕には嫌だったんです。職業とか、経済をベースに考えすぎだと思うんです。もっと柔軟に、自由にいろいろな知識や技術を身につけて、いろいろなデザインの人生設計…………(しばらく考える)。医療の知識のあるスポーツトレーナーや、作家や、ショッピングモールの店員がいたっていいわけだし……。ブロガーになって医療知識を伝えて周囲を健康にすれば、結果的にその人が医者にならなくても患者が減って現場の負担も減るかもしれないですし……。「人は一つの人生の中で一つの職業に従事し、それでお金をもらい、それで生活を成り立たせるものだ」という固定観念みたいなのがみんな強すぎると思うんですよ。効率とか、合理性で言えばそれが一番いいのかもしれないけど、効率ばかり追い求めても、みんな疲れちゃうわけですよ。

――ええ。

佑陽 一つの職業しかやっちゃダメとか、主たる職業以外で稼いじゃダメとか、誰もそんなこと決めてないんですから。職業とか、お金を気にせず、生きたいように生きる。効率より、しっかり休みが取れて、満足度を優先したような働き方や生き方ができるように。そういう世の中になるといいなあって思いませんか? それを社会に求めても仕方ないので、自分が率先してそれをやることですね。そういう人が増えれば、それに合わせて世の中も変わるんじゃないでしょうか。

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